↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者に転生したけど理不尽だ  作者: 甘味好き
邪神へ続く道
PR
93/128

アザリアスと勇者 ㊤




翌朝、宿の前には豪華な馬車が並んでいた


しかも軍馬だろうか、筋骨粒々の鎧を纏う馬



「俺の知ってる馬車じゃない……」



軍馬8頭引きの馬車の扉が開き、乗り降りの階段が魔法のように出現する。


「オルブラッド第一大隊、敬礼!」


宿屋の入り口から一直線に左右並ぶ漆黒の騎士がビシッと敬礼を。


「うわぁ、、歩きにくぅ……」


先頭の譲合いが勃発する中、背後では宿屋のおじさんが、「国賓から金は取れねぇよ」とお金を返そうとしてきた。


けれど、それは流石にお断り。

そんなドタバタを横目に、朝日にキラッと光る唯一真っ白い鎧を纏ったの男性が、一直線に歩いてきた。


「先日よりの、オルブラッド軍の非礼をお詫び致します」


兜を脇に、シゲ達に片膝をついて頭を垂れる。


「………私は、これ以上何か言うつもりはない」


「えーーーー!」


ガルーダの言葉に、凍慈とリアの反応がかぶって、、セピアはぷっと吹き出した。


「足りないし!謝るのこの人じゃないし!」


ビシッと指差すリア


こらリア、頭を下げてる人を指差すんじゃない……


「せやで!あと殴った奴もや!一発やり返さんと気が…」


「二人とも、私はその事はもう大丈夫だから」


アリアは何やら物言いたげな顔はしていたが、セピアとガルーダがそう言うならという感じだ。

 


「絶対あの二人、なんか詐欺にあいそうや。人が良すぎる」


「だろ?少しは僕みたいにハッキリ言わなきゃ」

 


いや、君たち二人はもう少し、慎んだ方が良いと思うぞ?

 


「なんか、騙されて高い壺買わされそうや」


「え?ツボ買わされる?何それ……」


「そういう言葉があるんや」


まぁ、、そこは、、うん。否定出来ないけど……。


そんなやり取りが一段落するのを待ってくれてか。


「申し遅れました。私、オルブラッド軍第一大隊隊長、バルドルと申します」


その名前に、シゲは一人だけテンションが上がっていた。


「やっぱり、アイスランドから続くこっち側は北欧神話系なんだな」


「………ほく、なんやと?」


すっと立ち上がった身の丈190近いバルドルと名乗った騎士に目を輝かせているシゲとは正反対に、聞き覚えのない名前に「?」を頭に浮かべる凍慈と。


「本当にゲーム以外の事は興味ないんだな…」


「いやいや、大まかな神獣はそら調べたりはするで…?流石に人名はなぁ……。似た名前なんてぎょーさんおるし~~」


そんな二人のやり取りを横目に、バルドル将軍はすっと立ち上がった。


「これより、我が隊が城まで護送させて頂きます」


「オルブラッドの、、第一大隊さんが、、ひゃー、、あんたら何もんだね」


小さな街は野次馬があちこちに。


「あはは……」


宿屋のおじさんはやっぱりお金を返すよ!と言って取りに戻ったので、シゲは慌てて全員の背中を押すように馬車へと乗り込んだ。


「お世話になります!」


中は6人全員が横になっても余裕でくつろげるほど広く。


ふかふかのソファーのような椅子と、真ん中には机が。


座ると同時に、、ガタガタと馬車は出発した。


 

「アホやなぁ~。金、貰っとけばよかったのに」

 


凍慈は「そしたら600ルート浮いたで」と言っている。


「………そんな事したら、おじさんが赤字になっちゃうだろ」


泊まったのは事実としてあるんだし、と、言うシゲを。


机にオルル丸餅を並べてモグモグと頬張るリアは目を丸くして見つめた。


「君って本当に変わってるよね」


「でも、そこが良いところだと思うわ。私たち騎士には、無い感性だから」


セピアのそれは……、、褒められてるのか…??


むしろ現代人にはない感覚な気もするけど……、そこは世界が違うという事にしとくか…。


「馬車って、、こんな振動過ごかったのか……」


「………椅子、ちょっとクッション効いとるなと思ったけど、、まさかの足りない……」


ガタガタと馬車は高速で道を進む


お尻へのダメージが持てば良いが……。


「そちらのお方はフェンリルの騎士ですね」


馬車の机に全員分の飲み物を並べるバルドルは、凍慈をチラリと見てそう言った。


「差し支えなければ、他のお方もお聞きしても?」


顔を見合わせ、、アリアがすっとクリスタルを取り出した。



「ジェファンもわかってたみたいだけど、、クリスタル見てわかるもんなの?」


「あー、知らんかったっけ?」


凍慈はシゲに、すっと首のペンダントにしているクリスタルを見せる。


「騎士の神獣の宝玉とリンクするから、クリスタルは宝玉と同じ色になるんや」


そして、クリスタルを指差す先には模様が。


「あ、フェンリル」


「そういう事。似とる色があるから、模様付きってところや」


チラッと見た先、アリアのルビーのクリスタルと、セピアのガーネットのクリスタルは確かに同じ色にみえる。


「修復の時に……、クリスタルを壊れた宝玉の補強に、、とかだもんな。そりゃその色になるか…」


今さらだけど、全員のクリスタルは、最初に渡された時のような透明の色はもうなく。


「よくクリスタル、首から下げて見せてられるよね」


リアが凍慈の胸元をチラッと見る。


「まぁ、俺はわざと首から下げとるからな」


「ど、どういう…?」


「色々と危ないんだよ。僕ら、邪神に狙われてるんだよ?」


「人相手には、見えてた方が説明省けるやろ」


凍慈の言い分にも、リアの言い分にもわかるところはあるから、どっちがどうかは判断は難しいけど…。


 

「俺は、無色透明模様なし……か」

 


こうやって、あらためて他の人とは違うという事に……妙に心がざわついた……。


「ん?なんか言うたか?」


「せっかくだし、いれてもらったお茶飲もうかなと」


「お団子には合うよ」


モグモグと饅頭を食べながらお茶を飲むリア。


リア、、君どんだけ饅頭と団子買ったんだ…。


「あ、言い忘れとった」


「何を?」


「仲間の支払いやけどな。全部、勇者(シゲ)持ちやで」



「何その理不尽!聞いてない!!」




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。