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勇者に転生したけど理不尽だ  作者: 甘味好き
邪神へ続く道
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雪月花と凍慈とフェンリル ㊥



「頭の中の説明ももっと速くに教えてくれよっ、なんで今さら」


「あー、そういや宝箱のチュートリアルって、レジェンド出た時か…」


そう言って凍慈はなんだか凄い残念そうな顔をこちらに向けていた。


「………」


「………」


「こんだけ旅して、レジェンド今さらなの?運(ツキ)無さすぎ」


リアの渾身のツッコミ……。

運がない運がないとは言われてたけど、、正面から言われたら地味に傷付くんだけど!?


「まぁ、、普通は……序盤とかに何個かは出るよな」


そこは上手いことフォローしろよ関西人!!


「ギシャー!!」


と、再び現れた、シードラゴン。

更にはサハギンと氷の人魂のようなモンスターと。



「アカンアカン!」


ガルーダがシードラゴンにハルバードを降り折ろそうとした瞬間、慌てて凍慈が止めに入る。


「?」


「シードラゴン倒すのは最後や!」


「え?なんで?」


「あーーー、そうか知らんのかぁー!とりあえず説明はあとや!」


凍慈の指示通りに最後に倒す。しかも、トドメはシゲが指定され……。



「………やっぱりな」



再び現れた、輝く宝箱。

もちろん、中からは【女神の雫】が出てくる。



「宝箱、最後に倒したモンスターと、確かレジェンドは勇者の運に依存するんやなかったっけな…」


「………え!?てかそんな大事な事もっと早く……」


「忘れとった。てかもっと早くにレジェンドゲットしてたら思いだしとったわ!」


うっ。それを凍慈まで言うのかっ……。。


「あと、全員のステータス見せて」


画面をオープンする。全員、レベルは66に到達した所だ。

ちょっとづつ強くなってるな~と画面をみるシゲと。


「相変わらず幸運ひっくぅぅ……」


「うっ……。3とかは、、上がったはず…」


凍慈の運が一番高く、、その半分ほどしかないシゲの運……。


「連発したってことは、、たまたま?それとも今回は楽に取れるようになったんか……?」


ぶつぶつと何やら考察している凍慈とは裏腹に、シゲはせっせとステータスの幸運にボーナスポイントを割り振る。


「あれ?でもMAX値って固定って言ってなかったっけ?」


「俺もそう思ってたんやけど、、これみたら……。あの女神アホやから、固定やなくて乱数成長にした可能性ある…」


他のキャラのステータスを見ながら再びぶつぶつと言う。


「へぇ……」


前に女神の事誉めてなかったっけ?気のせいか??


ん?待って、乱数成長ってナニ??



「まぁ、幸運が大事みたいだし、ボーナスで幸運上げとくよ」




モンスターだらけの雪山を進むと、巨大な氷の壁に行く手を塞がれる。


「………行き止まり?」


「いや、なんか仕掛けがあると思う」


そう言った凍慈の言葉に呼応するように、不自然にふっと止まる吹雪。


目の前には行く手を阻む4枚の氷の壁。


「なんか……、書いてあるよ」


アリアが指差す先の氷の壁には1行づつ何かの文字が…。


「………獲物追いしフェンリル。太陽の光……、右は守りて左へ追えば……」


凍慈がポツリポツリと順番に見ながら読んでいく。


「へぇ、そんな事書かれてるんだ。ルナティックも独自の文字があったけど、そんな感じ?」


リアが文字を指で撫でながら興味深そうに凍慈を見つめる。


「………え?」


「私たちには恐らく、、何が書かれているかわからないかと」


ガルーダの言葉に……、凍慈の読む声が止まる。


「俺も……、さっぱり」


「太古の神獣は独自に文字を持つと聞いたことがあります。ファフニール様はそういうの面倒臭がるのでないですけど……」



サクッと背後から聞こえた足音と……



━━4の壁はフェンリルへと続く道━━


━━獲物を追いしはフェンリル、右へ追い込め━━


━━穴蔵へと向かうは太陽の光、獲物は帰る道を失う━━


━━疲れ果てたなら仕留めよ━━


━━右へは行かせるな、左へ追い込め━━



「さすれば、我が穴蔵なり」



まるで詠唱のような語りが背後から聞こえ、全員が振り返った先には、透ける程美しい金の髪が風に揺れる男が立っていた。


「ジェファン」


「身構えるな、ひよっこ勇者」


アジ・ダハーカの姿はない。


「………行き方は知っていたが、やはり祝福がないと近付けぬか」


なぜ彼が読めるのかとか、色々と頭の中を巡ったが……


「宝玉を壊しに来たのか」


絞り出せた言葉はそれだけだった。


「そのつもりだったが………」


シゲの言葉に、、少しだけ表情がかたまり、視線はようやくシゲへと移動した。


「………鬼ごっこに疲れ果ててな。あの言葉通りだ」


やや言葉を選んでいるようにも見える。


「ダハーカが居ないほうがと思ったが……、仕方ない」



そこまで言って、不自然に「おっと」と、言葉を終わらせる。



「もう少し力がついたら、また遊んでやる」



ふっと笑って兜をかぶると、踵を返して立ち去った。



寒かったはずの体からは、滝のような汗が吹き出ていた……。



「………はやく、フェンリルの元へ行こう…」


「賛成」



大量の汗は…冷たい風で…、、あっという間に凍てついた




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