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勇者に転生したけど理不尽だ  作者: 甘味好き
邪神へ続く道
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雪月花と凍慈とフェンリル ㊤





「お待たせ!」


街から外に一歩出れば、気温はガクンと下がる


「これ、凍慈の装備」


アイスランド一式の、氷結耐性の高い装備を渡す。


「ありがと」


「凍慈」


凍慈から、「げっ」と声が漏れる。


「……氷結山は道が2つあるのは覚えているな?」


「…………」


着替えながら雪月花を横目に、ふいっと視線を外す。


少しだけ苦笑いをした雪月花だったが、すっと山道を指差す。


「私たち騎士団は上級者の道を使い山頂まで向かう。凍慈は反対側の初心者の道を使って勇者達を山頂にお連れしてくれ」


そう言って騎士団を引き連れた雪月花は、険しそうな山道へ。


「…………ふぅ、、ほな俺らもこっち行こか」


反対側の道へと向かうシゲ達


「雪月花となんか話せよ」


ひそっと凍慈の隣に移動して話かけると、あからさまに嫌そうな顔がかえって来た。


「記憶が一切合切ないのに話せるかっ」


「それもそうか…」


あ、そういうとこは気にするんだな、と思いながら、山道へ。


木々は雪化粧で真っ白に染まり、視界も少し先が見えるかどうかの、ほぼないと言っても良い。


「……寒っ」


アイスランド一式の防寒着はあれど、顔に当たる風雪に体温が奪われていくようだ。


「ちょっと待ってね。ファイヤーウォール」


セピアの炎魔法


薄い炎の膜のようなボールの中へ


「顔が寒くないだけでだいぶマシだね…」


「だな、流石セピア」


「オクタビウスがマシだったなんて、、想像以上の寒さだよ…」


既に顔色の悪いリア。

オクタビウスの時から思ってたけど、、リアって寒さに弱いんだな…。


「凍慈兄さんは、寒いの平気?」


「いや、全然。寒すぎて心折れそうや…」


そもそも関西はこんな寒ないし、と、やや文句を言っている。


「……………ガルーダは、、平気そう」


「私ですか?確かに、寒さは平気ですね」


大鷲ってそういや寒い地域の鳥だもんな、、なんて思いながら雪道を歩く。


寒さからか、皆言葉少なめだ。


吐く白い息と、足元からの雪を踏みしめる「きゅっ」という音がやけに響く。


「ぐるルル………」


ガサッと繁みが揺れて、積もっていた雪がドサドサと落ちる音と……。


そこから聞こえる自分達とは違う、モンスターの息遣い。


「……囲まれとんな」


「丁度良い。体を動かして暖めよう」


すっと太刀を引き抜くリアと、既にハルバードをくるくると回すガルーダ。


「来る!」


飛び出して来た見覚えのある生物



「タツノオトシゴ!」



「シードラゴンや!!」


タツノオトシゴのような見た目の、全身が青よりの水色。


「……でかいタツノオトシゴ!!」


1メートル以上はあるそのサイズと、今までのモンスターと比べると少しだけ親近感と。


「……………でかい段階でタツノオトシゴとちゃうやろ!!」


「なんか倒すの憚られるな~、日本では縁起の良い生き物なのに……」


「いや、あのタツノオトシゴとは……」


「他のモンスターより可愛い気も……」


そのシゲの言葉が終わるかどうか、ギシャー!と雄叫びをあげて泡を大量に吹き掛けて来る。

それをガルーダは巨大な盾で受け止め、その背中にそっと隠れるリアと。


「え?う、わ、、なに、泡!?」


飛んで来た泡はバンバンと弾けて氷の礫となってシゲ達へ。


「マジックウォール!!」


セピアの魔法の壁に弾かれて事なきをえたが……。



「なにあれ、めちゃくちゃ危ない!?」


「そらそうや。モンスターやからな」


まぁそうなんですけどねっ!?


「……だらしないなぁ。さっさと終わらせるよ」



ガルーダの背中に隠れてた奴に言われたくないんだけど!?


「ま、氷は雷に弱いから、ガルーダに任せたらすぐなんだけどね」


リアがやらんのかいッ!!


という突っ込みを入れている間に……


「よし、撃破!お、宝箱」


倒した直後。いつもとは違う色の宝箱がボンと出現する。


「……大丈夫なやつ?」


キラキラと輝く宝箱に、、一抹の不安が過る……


「…………え?もしかして、この宝箱初?」


「無かったんじゃないかな?なんか怪しい、、凍慈開けてよ……」


「それ、主人公しか開けれんぞ」


既に宝箱をポンポンと叩く凍慈。

輝く宝箱はピクリとも反応しない。


「えっ!?」


恐る恐る宝箱を叩く。


開いた瞬間、レジェンド宝箱から【女神の雫】を手に入れました


の、テロップが。


「えっ??レジェンド宝箱??」



****勇者シゲ****



あ、久しぶり?

いや待って、、もしかして宝箱の説明??



****宝箱の種類の説明をします****


うん、だよな?種類あるよな?

いや、宝箱に種類があったのは知ってたけど、、今さら!??



****アイテムの出る宝箱はコモン宝箱(銅)、レア宝箱(銀)、スペシャル宝箱(金)、レジェンド宝箱(輝)の4種類あります。レジェンド宝箱には凄いアイテムが入っていますので、ぜひ見付けたら開けてくださいね!****



「……今さら過ぎる!!」


「レジェンド宝箱、、ようやくなんだ……」


リアのドン引きした顔と、凍慈の頭をかかえる姿と。


「えっ?ダメなの?」


「レジェンド宝箱はな。最終クラスチェンジの必須アイテムや……。糞ほどいるからな……」


「え……」


待って、、本当に今さら過ぎない???





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