戻らない 後編
どこからともなく、皇国兵が襲いかかって来るのを捌きながら進むと、やや拓けた場所に。
[勇者を足留めしろ!!]
[何か、来る!!]
キェェェーーー!!という耳をつんざく鳴き声と
「え?何あれ?」
グレーの、、そう、恐竜?プテラノドン?
「ワイバーンや!!」
「いきなり中ボス!?」
全員が召喚魔法の詠唱に入る
「………なんか、俺だけ何もしてないのヤダな」
とりあえず選択肢は、、剣で切りかかるしかないが……、、俺だけ何もないのそろそろ嫌だし、、羨ましい!!
【カーバンクルの奇跡】
【火竜のブレス】
【森林の息吹き】
━そして━
踏み込んだ足がバチっと音を立てる
はためくマント、翼を広げるガルーダ
背後で巨大な雷鳥が上空へと飛び上がり雲が現れ黒く染まる
稲光がゴロゴロと鳴り響き………しかし、遠退いていく……
【雷の鉄槌】
雷属性攻撃…?
物理攻撃アップ
素早さアップ
「違ったか」
「……ん?違う?」
空を見上げていたガルーダだったが、、何もいわずに武器を構える
「……あれ?サンダーバードの雷属性攻撃は……?」
「その気分ではなかったらしい」
ん?空耳か?
今気分では、なかったとか言った……?
「……え??待って、、気分って、、え??」
「さーいあーくーやー……!ナーフされとらんかったんかいっっ!!」
サンダーバードはいまだ上空を旋回してはいるが…。
「まぁ、そのうち戻って来られるだろう」
待って待って、とても優雅に仰ってるとこ悪いんですけど……、過去一理不尽なんだが???
『……』
クリスタルへ戻って行くファフニールが一度だけ空を見上げ、肩をすくめて溜め息を。
『俺様は奴とは合わん』
「……ファフニール様も大概かと」
セピアの突っ込みは聞かなかった事にしたのか、既にファフニールの姿はなく。
「し、調べる!14000/18000」
「これくらいなら、一気に蹴散らそう!!」
剣を鞘に仕舞い、そのまま聖剣へ
「よし、必殺技撃って、しばいてもええけど赤ゲージになったら一旦ストップやからな!」
全員の必殺技と、更に一気に攻撃を畳み掛ける
「そろそろ強奪に切り替えてもええ……、、ん?」
それは、黄色から赤ゲージになるかどうか、の、瞬間だった
━━雷の鉄槌━━
「アカンアカンアカン!強奪!!」
再び、、一瞬にして空は鉛色へ
轟音と共に金色の一線が空から一直線に降り注ぎ……
【雷ダメージ、5000】
の文字と、、ワイバーンはゆっくりとその場に崩れ落ちた
「火力高いな…」
「あほ!とどめは好きにしたらええけど俺が心核強奪するまではとどめさすなって言うとけ!」
いや、待って、ちょっと待とうか。
今のセリフも世界を救う一味としては大概だぞ……?
「サンダーバード様は気分でしか動かれない。攻撃しただけマシかと」
攻撃しただけマシなのか、、なんて酷い召喚魔法だ…
「それを上手いこと操縦すんのが騎士やろー!」
「そう言われてもな…」
やれやれ、と、セピアが笑う。
そんな会話を横目に、視界の端に光る丸い円が……。
「……あ、セーブポイントだっけ?」
女神像ないところでもでて来るんだな…
「踏んどくか」
セーブはこまめにしろって凍慈も言ってたしな。
と、いつもの流れの如く、その円へと足を踏み入れる。
「って、アホ!まて!それセーブポイントちゃう!」
凍慈の叫び声に、え?と振り返った瞬間、、光に包まれた
【邪神納める本】を手に入れました、というテロップを残して…




