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勇者に転生したけど理不尽だ  作者: 甘味好き
いざ、神獣巡りの旅へ!
39/46

樹海を突破せよ!!㊤




樹海へ足を一本踏み入れれば、その異変はすぐにわかった。


「焦げ臭い…」



鼻をつく、、焼けた臭い。

遠くからパチパチと音が聞こえ、少しの息苦しさと、熱を帯びた風が吹く。



「うそ、うそうそ」


ニャウィーが慌てて辺りを見回す。



「ない、、エントへの道が…ない!?」


「…え!?」


「ドリアード様も今朝からいないし、、どうなってるにゃー!」



直後


目の前の繁みからガサガサっと音がなり、全員が身構える。



「待って、大丈夫」


繁みから倒れこむように現れた、真っ白い衣装を煤だらけにした人物。


「国王様!大神官様!」


「ああ、ニャウィー様、こちらに…。お逃げ下さい!」


「…エントは、、もうだめだ」


その言葉に、ニャウィーがその場にへなへなと座り込む。


「…どうして皇国が?」


「わからん。我々が皇国を襲撃しようとしている、と、」


「平和を愛する緑の民が、皇国を襲撃するわけないニャ!!」


国王はニャウィーにありがとうと言うと、白い光る花を渡した。


「ニャウィー様。このまま城塞都市へお逃げ下さい。そして危険を知らせて下さい」


「樹海はもはや、我々の手を離れた。その花が光る方へと進むと良い。城塞都市へと出れるだろう」


そして、ニャウィーに手のひらサイズのペリドットを渡す。


「150年前にペリドットは一度破壊されました。今度は消滅してしまいます。どうか、お守り下さい」


「勇者一行よ」


国王と呼ばれた人物がシゲたちへと向き直る。


「このような形になって申し訳ない。ニャウィー殿とペリドットをよろしく頼む」


こくんと頷く。

ニャウィーはペリドットを胸に抱き締め、すっと立ち上がった。


「ドリアードの騎士、ニャウィー。必ず任務を全う致します」





樹海を進む足は自然と速くなる。


「そういや、年少組とかってなに?」


「ああ、それか。宝玉の騎士には呼ばれ方があってね。10代が年少組。20代が年中組。30代が年長組」


宝玉の騎士の引退は36歳くらいまでらしく、基本的には年中組が多くなるとか。


「今期は年少組、多いけどね」


「私入れて5人だニャ!と、言ってもジェダ様しかお目にかかった事はないけど……」


「騎士同士の交流とかないんだね?」


「任命式に宝玉の騎士の筆頭が参加するくらいかな?あとは極たまに開かれる騎士会議の場くらいか」


なるほど、そんな雑談をしながら進んだ先にいきなり3方向の曲がり道が…。


「この花を」


すっとニャウィーが花を掲げると、正面の花がキラキラと光る。


「正しい道側の花が光るんだにゃ」


「凄い仕掛けだね」


「本当は夜道だと見えやすいし、、綺麗なんだけどにゃ」


突如。

再びガサガサと近くの草むらが揺れる。


「敵だ!!」


飛び出して来たのは…


「……ぎゃぁぁぁーーー!!虫っっ、、デっカっっ!!?」


緑色の体に、、うねうねとした…そう。

見た目はかくばったイモムシのような……。

しかも150cm以上はある。


「クロウラーか」


クロウラー?いや、何でも良いけど虫は本当苦手なんだよっっ


「……え?シゲもしかして虫アカン感じか?」


「無理っ!!てか誰だってあのサイズの虫は無理だろっ!??」


「…………あー、、ほな樹海はヤバいかもなぁ」


「何!?どういう事!??」


下がってて。その言葉と同時、セピアが躍り出る。

セピアの炎を纏った剣がゆらっと光り、横なぎすれば黄色表示で一撃。


「セピアは炎属性やからな。木属性とは相性バッチリや」


しかし、少し進んだ先で再びシゲの大絶叫が木霊する。


「……あー、、あれは」


「名前なんてなんだって良いよ!!あんなデカイ蜂がいるなんて聞いてないっっ!!!」


「キラービーの群れだニャ!」


何その殺傷力の高い名前っっ!!


「任せるにゃ!セピたん!!」


「だから……、もうっ」


一番後方で踊るニャウィー。と同時。

セピアは炎魔法を唱える。


「合体魔法、火炎の風」


セピアのファイラをニャウィーが鉄扇で扇ぎ、巨大な炎の風となってキラービーの群れを一掃する。


「……すご、、合体魔法?」


「踊り子の本領発揮だニャ!」



━━勇者シゲ━━


なんか久しぶりだな…


━━条件を満たすと合体魔法、合体技が発生します━━


もっとはやく知りたかった気もしないでもないぞ?

で?その条件ってどうやってわかるんだ??


━━どんな合体魔法・合体技があるか、色々と組み合わせて探してみて下さいね!━━



え?終わり?終わり……!?



「理不尽っっ!!」


「…なんや急に」


「合体魔法とか合体技とか、、今まで発生しなかったよな」


「あー、踊り子経由多いからやろな。サポのバフと合体系が発生しやすいから、踊り子はパーティーに大概名前連ねる」


「そんなもんなんだな」


「あとは、確かクラスチェンジ後とか、正規属性やないとあかん、、とかやったっけな…」


色々と条件多いんだなーと、光る花のしめす道を曲がった先。


「うわー、、リアルで見るとキモいな~」


そういった凍慈の視線の先……


「??」


赤、紫、青の、、色とりどり………色とりどり?

兎に角、キノコのかさが目に入る。


「マイコニド、マタンゴか……」


凍慈がそういった瞬間、ポンッと音を立ててキノコが地面から飛び出す。



「……キノコも襲って来るのかよっっ!??」



樹海もやっぱり理不尽だ……。




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