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勇者に転生したけど理不尽だ  作者: 甘味好き
いざ、神獣巡りの旅へ!
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海戦国家、アトランティス!㊦





「召喚とかいうから一緒に戦うかと……」


「そんなんしてみぃ、船沈むわ」



いやまぁそうなんですけどね。

何でそこだけリアルな話になるの?



「今回は赤まで一気に削るで!!」


「回復は任せて!」


「私も水魔法で削る!」


ウォーター!と魔法を繰り出すセピア。


「……ん?ファフニール連発じゃダメなの?」


「ど阿呆。召喚は1回の戦闘で1回までや。そもそもMP40とかポンポン使えるかっ!」


あ、だから本体出るまでうたなかったのか、なるほど……。

みんなちゃんと考えてたんだな……。



「そういうのは先に言って欲しい!!」



ならもう少し闘ってくれても良くない!?


凪払いを叩き込みながら文句を言うくらい、良いよな?


「白魔法・調べる!HP7500!残り4977!」


やっぱりファフニールよりは体力は少ない。当たり前だけど。


こっちも強くなっているな、と、わかる程度にはやれている気もする。


「思ってたより簡単やったな」


赤になってからはお馴染みの【強奪】により【クラーケンの心核】も強奪!!


「この瞬間だけは勇者一行だってこと忘れるよ……」


「なんでや」


「凪払い!!」


【クラーケンを倒しました】のテロップ


しかし、その後は、、少しだけいつもとは違っていた。



クラーケンがさらさらと光となって消えて行く。

水面は静まり、穏やかなコバルトブルーを取り戻す。


歓声が上がったと同時だった。


戦闘終了直後からムービーに入っていた事さえ気が付かなかった。



[……なんか、変だ]


奥の船員の言葉がクローズアップされる。


[どうした?]


[海鳥が帰って来ない]


そこから視界は海へ。


遠くで少し、ザボンと水飛沫。


[なんだ、アレ]


その声を聞いた船員が胸元の望遠鏡を使って水飛沫の方へ。



[勇者の皆さん、船の中へ!!!]



船員の焦ったような叫び声がシゲたちへ到達すると同時。


グラッ、と一度だけ船が左右に大きく揺れ、全員が床に倒れて転がる。


セピアが小さく[さっきより大きいぞ]と呟く。


凍慈は背中から弓を再度取り出し、アリアは杖を握りしめる。


そして、シゲの喉がゴクンと生唾を飲み込んだ、その瞬間。


カメラのアングルは船の上空へと移動。


真っ黒い巨大な影が、船の周囲をゆっくりと旋回している。



[クラーケンが出たのはそういう事だったのか]


船長らしき人物がその場にへなへなと座り込んだ。



[シーサーペントだーーーー!!!]



「ギシャァァァァァァァ!!!!」



という叫び声と【海域の暴れん坊・シーサーペント】のカットイン、からの……。



「連戦は、聞いてへんっ!!しかもシーサーペント!?」


「回復してないんだけどっ!?理不尽っっ!!」



直後、アリアとセピアが再び詠唱へ。

恐らく召喚魔法だろう。



「あーもー、このパターン忘れとった、不覚っ」


「前作にもあったのかよっ」


「クラーケンがムービーやなかったから、おかしい思ったんや」


そのまま凍慈はシゲにMPの確認を指示すると、弓をシーサーペントに射って狙いを向けさせる。



「アリアもセピアも残りMPが55切ってる」


今の召喚で40減ったのもある。ただ、バフは確定なので助かる。


「無理や、シーサーペントやるには少なすぎる」


[カーバンクルの奇跡]と[火龍のブレス]が発動するが……。


シーサーペントへの火龍のダメージは1000にまで減っていた。


「こっちはバリバリの炎耐性やないか!」


「調べる!HP11000!??」


えっ、ファフニールより多いの!?


「あ。もしかして。ってことは………、出し惜しみなし、一気に行くで!」


なにやら一人で納得する凍慈。


「開けたスキル、使ってみるか……」


ファフニールの加護を手に入れた時に解放可能となって取っておいた技。


「急所切り!!」


通常攻撃でクリティカル率30%アップ、強攻撃50%アップとかの説明があった。


黄色のクリティカル表示でバフがあるとはいえ300オーバーは結構使える技か?


「うーん、でもMP10か」


一旦凪払い(MP7)をしてみる。

白の通常ヒットで180なので、、どう考えても急所切りの方が良さそうだ。


「(シゲ、バトル中に余裕がでだしとるな)」


そんな様子を凍慈は少しだけ見守り、“あの可能性”にかけて全力で攻撃を続ける。


「強奪しないの珍しいな……」


「最初にやったらなんも持ってなかった」


あ、そういう、、てかやったんだ。そっか。まぁそうだよな。



「………ダメだ、MP切れだ」


セピアのMPが切れ、サーベルの通常攻撃に切り替えるが炎耐性が強すぎて攻撃がほぼ通らない。


「セピアの武器に属性あったんはうっかりしとった。悪い、凡ミスや」


「いや、俺も確認すれば良かった」


カーバンクルの加護で自動回復はあるが、アリアはシーサーペントの火力の高さに回復に回ざるをえず、、



「ジリ貧だ……」



残り4割、、その瞬間だった。



「はぁ、やっぱりか」


「え?」


「条件戦や、助かったな」



凍慈のその言葉の直後。


ドォンという地響きのような音が数発鳴り響く。


遠くに見える巨大戦艦からの砲撃がシーサーペントの横っ腹に当たり、シーサーペントはギロッと巨大艦隊を睨み付ける。



その直後。

シーサーペントの背後で水飛沫が上がる。



[アトランティス海域で、これ以上なめた真似すんじゃねーよ]



専用の鎧を纏うシャチが海面から5メートル近く跳ねた。


シャチの背から甲板へと跳び移ったのは、真っ青の髪、真っ赤な瞳の少年。

上半身は服を着崩し、片肩から胸元が露わになっている。


「えっ!?誰??」


というシゲ達と。

しかし、その服装はシゲにとって少しだけ興味深く。


「(あの服…、トゥニカ、トゥガとかだっけ)」


その少年はアリアより少し年下にみえる、どこか幼さの残る顔立ちだった。



[雷の一線]



と一言。


金の三股の槍が雷を纏ってシーサーペントの体に突き刺さり、、雄叫びをあげるシーサーペント。


体をくねらせて槍を咥えて引っこ抜く。


[グルル]


【アトランティスの問題児・トリトル!】のテロップが流れた。


トリトルを睨み付けて槍を吐き出すと、そのまま海底へと逃げていった。



「え?暴れん坊の次は問題児??」



最早、嫌な予感しかしないんだが……。





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