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勇者に転生したけど理不尽だ  作者: 甘味好き
〜勇者と聖女の旅立ち〜チュートリアル編
20/45

暴竜・ファフニール!㊦



ファフニールの体力は残り僅か。

バフは凄いが、流石にあと1~2発だろう。


「終わりだ…」


「ガーネットの騎士として、私がしっかりとけじめをつけます!」


すっとセピアが杖を構えると、ウォーターよりも巨大な水の塊が。



「ウォタラ!!!」



ドボンとファフニールを包み込み、ゆっくりとその場に倒れこんだファフニール。


【神獣撃破】


の、文字とレベルアップの音楽と。


「落ち着かせたは良いけれど…。このままだと……」


「……なんかマズイの?」


「ファフニール様の住まう宝玉がないと、このままファフニール様は消滅してしまい、炎のマナは永久に失われてしまう」


え?それ、めちゃくちゃヤバいじゃないか…。



【アリア、、聖女アリア、貴女にマナの知恵を授けます】



その声と同時にムービーが入る。



[セピアさん。これを]



アリアからセピアに手渡されたクリスタルが真っ赤に輝く。

まるでガーネットのように。



[私、ルビーの聖女はマナの代理人となり、宝玉の修復を行う]



粉々に砕けたガーネットの宝玉が、セピアの手の中のクリスタルと共鳴しはじめる。


[宝玉が、、元に……]


クリスタルのような形をした、小さなガーネットの宝玉へと姿を変えた。

まだ手のひらサイズではあるが、その輝きは宝玉そのものだ。


そのまま火山の中へと落ちて行き、ファフニールが目を覚まし起き上がり、セピアの前にゆっくりと歩み寄る。



[我、ガーネットを守護する神獣・ファフニール]


どす黒いオーラは消え、キラキラと輝く金色の瞳がセピアを見つめる。


[騎士に命ずる。これより宝玉を助けた聖女と共に邪神退治へ同行せよ。さすれば我の力、そなたに貸し与えん]


[もとより、ガーネットの宝玉を助けて頂いた恩。しっかりと邪神討伐で返したい]


[では、我ファフニールはこれより騎士セピアに力を貸し与える]



【ガーネットの騎士が仲間になりました】

【ガーネットの加護】

【加護によるステータス上昇】

ステータス+10を獲得


【ファフニールが召喚出来ます】


の、テロップがステータス画面が開くと同時にバンバンと表示される。


ガーネットの騎士セピア・ファンアス(女性、20歳)

身長170センチ、レベル17、職業・黒魔法使い


装備・炎の杖(魔攻+20)、細身のサーベル(攻撃力+15)

火炎の騎士一式・オール+25


覚えている魔法・技

ファイア(単)、フレイム(範囲・やけど)、ファイアボール(全)、ファフニール(召喚)、ウォーター、ウォタラ(New)、



「あー、やっぱそのパターンかーー」


セピアのステータス画面を覗く凍慈が再び項垂れる。


「??」


「黒魔法使いがこの段階で加入とか変やと思ったんや」


「えーと?つまり?」


「黒魔法使いの魔法は、クリスタルの加護もらわな新しい属性は覚えへん」


「なんでだよ……」


俺の知ってる魔法使いと違うっっ!!


「仕様や」


レベル上げやりまくったら詰むやんけー!と謎の叫び。


よし、今は放っておこう。俺にはわからない世界があるんだろう。



そんな凍慈を無視して、セピアはアリアに片膝をつきサーベルを差し出して頭を垂れていた。



「私、セピア・ファンアスは今これより聖女様と共に邪神退治に赴きます」



火山が背景で、それは凄く神秘的に見えた。



「え、と、は、はい、よろしくお願いいたします!」



うん、こっちの景色の方が良いな、心が癒される……。


勇者の俺がなんだか空気な気もしないでもないけど、、美人が仲間入りするのはありがたい事だ。うんうん。


やっぱ凍慈は情緒ってのが欠けて……、、ん?



シゲの目にはいった、あの転生初日のような違和感の塊。



「宝箱、空け忘れてんじゃん」



グレーの両サイドに何やら主張の激しい角?らしきものをつけた宝箱。まだ誰も気が付いていない。


“幸運高い奴が宝箱開けた方が良いアイテム出る”とか言って普段は率先して宝箱開ける癖に。


「凍慈も抜けてるとこあるんだな」


いつも通り宝箱の頭をポンと叩いて開こうとした、その瞬間。



「ん?……あかん!トラップや!」



その言葉よりもはやく。ぽん。と、叩き終わった。



【苔むした鍵を手に入れました】のテロップとものすごい光。



え?ちょっと待って、どういう事???




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