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勇者に転生したけど理不尽だ  作者: 甘味好き
邪神へ続く道
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ボス戦、ベヒーモス! ㊤



「まず、こういうのは正しい順番にするんが近道や」


凍慈は紙にメモした文字を器用にバラバラにし、すっと地面に置いた。


「……なら、1はこれかしら?」


セピアが1番上に持って来たのは


【奴の名はベヒーモス。邪神の腹心なり。ここから出してはならない】


「それっぽい」


「……2は、ちょっと怪しいけど、たぶんコレとかどう?」


リアも参加して、2番目に【グレイプニルの脚は速く、腹心はなすすべなく奥の部屋へと追い込まれる】を持っていく。


「……なんか、取り忘れが何個かありそうやな…」


確かに、今までの他のダンジョンのヒントを思い出すと、ちょっと意味が繋がらない気もする。


「とりあえず次はこれっぽいんちゃう?」


3番目に持ってきたのは、【ベヒーモスは真っ直ぐにしか走らない。見越して橋を落とすべし】


「なら、当てはまりそうなの、これかな?」


アリアが4番目に、【ベヒーモスの跳躍を持ってすれば、この道は意味をなさない。何故なら、飛び越えられるからだ】を。


「……じゃあ、あとはこうか……」


【与えれた致命傷は左足。封印しかあるまい】


【間違った道は奈落の底へ。正しき道は帰り道】



「……どう思う?」


うーんと全員で考える。


「グレイプニルがベヒーモスを奥の部屋に追い込んだ……、のと。ベヒーモスは、ここから出したらアカン、はまぁ読み取れる」


「……………なるほど。それで橋を落としたという事か」


ガルーダがそう言った直後に、あっ、とアリアが声を出した。


「…なら、真ん中は違うよね?」


「え!?」


アリアがそう言って3番目の文を指差す。


「真っ直ぐにしか走らない、見越して橋を落とす。あー、なるほど」


「で、奈落の底に突き落とそうとしたけど、跳躍で逃げられた?」


「じゃあ、2と3は逆か?」


そして、シゲは右端と左端を行き来しながら奥の扉を見つめる。


「……とりあえず、右か、左か…って事か」


「なんや引っかかる。【与えれた致命傷は左足。封印しかあるまい】だけ浮いてるんや」


「だよね…。もしかして、左側が正解?」


「まぁ、真ん中はちゃう。左って文字。致命傷は左側…」


「それなら、右端じゃない?左脚では飛べないとも読めるし……」


なるほど、と、右端へ。


ゆっくりと右端の黒い鍵穴に鍵を差し込む、その瞬間



【ここから先は物語が大きく分岐します。それでも前へ進みますか?】の文字。



「分岐……?」


その文字は少しだけ気になったけれど…


「行くよ」


ガチャン!と回した瞬間。


ガコッと音を立ててふわふわと浮く丸い足場が現れる。


「飛び乗るで!」


全員がその足場に飛び乗った瞬間、自動で奥の扉まで進んでいく。


「せ、正解だった?」


アリアがほっと胸を撫で下ろす。


「……渡り切った、、良かった」


そして奥の扉を開けた先


キャンプ地と、金の女神像。そしてセーブポイントが。


「……ボス、、やっぱあるよね」


「ベヒーモスか……。ラスト前ちゃうんやな」


キャンプ地で一旦休憩。


アリアがご飯作るね!と料理をする。


【マナの女神メシ!】とテロップが出て、なんか他にネーミング無かったのか、と心の中で突っ込んでおく。


「……揺れた?」


パラパラと上から土埃が舞い落ちる


ドン!と地下全体に地響きがして、全員の気持ちは少しだけ逸る。


「大丈夫です。オルブラッドの結界は硬い…。そう簡単には……」


そう言ったガルーダも、珍しく不安げな表情を見せた


全員、ご飯を流し込むように食べると、誰とも言わずに立ち上がる。


【闇属性耐性+25】

【物防+40】

【地形ダメージ軽減】


の、効果が付与されましたの文字


「……………よし、行くか」


その先の扉を開けた瞬間、耳をつんざくような獣の声が部屋を震わせた



『………勇者よ、遅かったな』



黒い、いや、黒紫の色の全身が目に止まる


頭には捻れたような二本の角が生え、全身は筋肉の塊のようだ



『我、長き眠りより今解き放たれん』



再び雄叫びをあげれば、全員の腰は抜けそうになる


ライオンのような顔つきから覗かせる牙と鋭い眼光、もはや、その見た目は何かとは形容しがたい


「こんなのと闘えって…、いくらなんでも……」


理不尽?

いや、理不尽なんかじゃない、無謀だ


そう思う程、ベヒーモスの存在に、全員呆気に取られてしまった


「(!?)」


ベヒーモスが後ろ足で立ち上がった瞬間だった


チラッと左脚を気にして再び四足歩行へ


「……致命傷」


【与えれた致命傷は左足。封印しかあるまい】


「もしかして、まだ完治していない……?」


「……封印された時に致命傷って事は、封印が解かれるまでそのままって事だからね」


その言葉を聞いた瞬間、一度両手で軽く頬を叩いた


ああ、手負いのモンスターに何をビビってるんだ


ジェダやアザリアス……そして……


「ジェファンの方が、もっと怖かっただろ」


 

そう自分に言い聞かせると、ゆっくりとシゲは剣を引き抜いてベビーモスへ視線をうつす

 


「全員!戦闘態勢!!」


 

その言葉と同時、バトルフィールドが展開された





前話、「ベヒーモス」が「ベビーモス」になっていたので修正していますm(__)m

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