ポンコツ彼女は素直です
リビングの室内モニターをのぞき込むと、そこには私服姿の彼女が立っていた。
「えっ??なんで?なんでいんの??」
俺の家を知るはずのない彼女が何故か家にいる。
地図を見ても、1人で目的地にたどり着けた試しのない彼女が。
「俺が優乃ちゃん連れてきた」
ピースじゃねぇよ、殴り飛ばすぞ。
「は?こんな時間に外で待たせてたのか?殺すぞ?」
「まてまてまて、しばらく俺ん家にいたんだよ
俺の母さんと話してた」
聞き逃せない言葉だ。
「は?こんな時間に男の家にいた?やっぱりお前殺す」
「ちょちょちょ、早く優乃ちゃん上げないと風邪ひくって!!」
「お邪魔します」
なんか入ってきた。
「千堂くんのお母さんが、インターホン押しても出てこなかったら、勝手に上がりなさいって」
なんてこと吹き込んでんの、おばさん。
この子素直だから、本当に実行しちゃうのよ。
千堂と言い合っている間に、玄関に現れた小さな彼女。
風呂に入ってから来たのだろう、ふんわりとシャンプーの香りが漂っている。
学園で見る姿とは違い、ダークブラウンの髪がサイドで1つに編まれており、ちらりと覗く項が色気を出している。
さらに、ゆるっとしたワンピースにカーディガンを羽織っており、5月の夜でも風邪をひかないように、配慮されていることが伺える。
この姿を最初に見たのが千堂だと思うと、殺意が沸いてくるくらい、かわいい。
「やっぱりえろいなぁ、優乃ちゃごふっ」
千堂の声に思わずボディブローを決めてしまったが、不可抗力だ、うん。
「とりあえず、あがって。」
「うん、お邪魔します。」




