9.バラして収納
翌日。ここから先は街道を離れ丘陵地帯を走行することになっている。
補給手段が無くなるため予備を含めて多めに補給をしていく。
もし無くなっても魔道士が水を出せるので自力で蒸気機関は動かせるが非効率だし披露疲労がヤバい。
タービンを回すための蒸気を出す沸騰は代替手段が無いが、
魔道士の負荷を少しでも減らすため水は用意できるのでできるだけ積んでおくのだ。
「そういえばその三輪バイク、タンク小さいのに水の補給してないね。
もしかしてガスタービンエンジン?」
「いえ、蒸気機関ですよ。水は秘密の手段で補給しています。」
"倉庫"に直結しているなんて言われてもわからないだろうし
能力のことも知られたくないので企業秘密だと受け流す。
行商の商品があるとは言え資金がショート寸前だ。
護衛代的に1日の猶予も無いスケジュールに被牽引車の重量的不安
この三大苦悩のせいでいまいち運転に集中できない。
おまけに地面のデコボコがひどくて被牽引車がめっちゃ跳ねる。
「こりゃ駄目だ。リーダーさん、ちょっと停めてくれ。」
『何するつもりかわからんがわかった。』
「それで、何するつもりだ?」
「あまり使いたくなかった手段。虚しくなるから。」
「?」
"倉庫"を起動し、被牽引車を格納する。
「!?あんた、収納魔法使えるのか!」
「わりと特殊な仕様のね。」
「…なるほど。確かに使うと虚しくなる。
だが良いな。俺達の荷物も引き受けてくれるなら代金値引きするし、早く着くぞ。」
「考えてみる。」
結局値引きに釣られ、"倉庫"に荷物を積み込み再出発する。
お荷物が無くなったため非常に軽快な走りを見せる三輪バイク。
うーん。性能発揮できるのが人を乗っけた時だけじゃスペック足りないんだよな。
現場で値引き交渉も出来る権限を持っているリーダーさんは組織で信用されているんだろう。
うらやましい




