第七話到着ファーム国
長い道のりだった。シロさんや狼の牙が居なかったらどうしようかと思うくらい魔物が来る来るわ。そんなに飢えてるのと思っていたら肉食or草食or雑食でもグルメなものはグルメらしい。食い意地凄いですね魔物さんたち?!さて話を戻そう。長い道のりの末にファーム国へと辿り着いたのだ。やったね。
「ここにサインを頼む。」
「はい。」
サインをするのはいいけどもあれだなぁ、この世界での言語を操れるようになるのは流石と言うべきか。サインした後渡して握手をする。
「またお嬢さんの手料理を食わせてくれ。」
「はい。」
何ともまあ礼儀正しい人だと思いながら見送る。次の依頼を求めて冒険者ギルドへと向かうのだろう。私は早速拠点を見つけるべくファーム国へ入国したのだ。荷物検査の後だったけど。
「アイテムボックス持ちか?」
「え。」
「いややけに荷物が少ないと思ってな。詮索する気はなかったんだが…アイテムボックス持ちなら中を見せなくていい。上限が分からないからな。」
あ、そういう理由なのねと思った私は有難く何も言わずに通り抜けた。シロさんの入国審査が怖かったけど。
「名前は?」
「シロ。」
「あー…スキルに関しては聞く気はないが…荷物をだな。」
「これくらいだな。」
「意外と身軽だな。」
「身軽にしないといつ襲われるか分かったものじゃねぇからな。」
「なるほど…通ってよし。」
え、それだけ?と思っていたらシロさんが後から聞かせてくれた。どうやら怪しいものを検出する魔道具があるのだとか。実際怪しいものを持った人が立ち往生していた。
「こっち側も警備が厳重らしいが…システムがちげぇな。」
「システム?」
「何度か依頼で警備をやったことがある。警備システムそのものが違う。通っただけでアイテムボックスの中を検知出来る魔道具があったが…こっちは分からないか。ザルなところはザルだな。」
一言多いですよシロさん、と思いながら【牧場ゲーム】スキルをしようする。うーむ、拠点…拠点かぁ。
「そこでのんびりスローライフをするのもいいなぁ。」
「地図は。」
「売ってあるかなぁ。」
地図を探してアイテム屋へと向かった。アイテム屋は綺麗でどれも高品質だ。ただ気になったのは…国によって地図の値段が違う点だ。まあ情報が命だからね。深いことは聞かない。
「ファーム国の地図をお願いします。」
「毎度あり。」
「他にアイテムはあるか。」
「あるにはありますが…そうですね。素材などを取り扱っております。」
ほうほう、布とか毛糸とか糸とかなどの素材を色々と売ってあるのね。色んな職業の人が重宝しそう。いいこと知った。
「アイテム屋…」
「お、お客さんアイテム屋を建てる気かい?」
「ちょっと商売を。」
「商売するなら商人ギルドで登録しておくのがいい。場所によっては商人ギルドの許可がないと店が借りられないところがあるからな。」
なるほど、言わば紹介状みたいなものが必要となってくるわけだ。シロさんはなにかに気が付いたのかシロさんが話に割って入ってきた。
「雇い主は商売をやりてぇのか。」
「うんまあね。」
「なら丁度いい機会だ。人員を増やした方がいい。」
ん?何故に?と思っていたら、牧場経営とかあるだろと言っていた。ああ、確かに安定した経営をするためには牧場で働いてくれる人が必須になってくる。多くて損はないだろう。
「んじゃあ後で…」
「そうだアイテム屋を開きたいのなら王都よりも村の方がいいぞ嬢ちゃん。」
「え。」
「王都はライバルが多いからな。」
「あー…なるほど。」
「アンタよく見てるな。」
「アイテム屋がないところはかなり多いと聞くからな。」
お人好しなアイテム屋の店主からこの国の地図を貰って早速ファーム国のパスタ領(出来たばかり)へとやってきた。結構長い道のりだったけど。途中商売ギルドでアイテム屋を経営したいんですけどと言ったらここをオススメされた。アイテム屋を募集してるのだとか。
「パスタ領ってことはパスタが主食?」
「だろうな。」
「シロさん?」
パスタ領と言うからには小麦が大量にあるのだろうと思ってやってきたら若い人が立っていた。私を見たかと思えば歓迎するかのように手を握ってブンブンと振った。
「君がアイテム屋の店主か?!」
「え、あ、はい。」
「是非ともうちで働いてくれ!」
元気が良すぎる人の名前はフェニックス男爵という最近貴族になったばかりの人らしい。ああ、なるほど。
「もしかして立て直しですか?」
「ああ、なるほど。何もないからか。」
「否定は出来ん!」
「アナタ!」
「おっと我が妻アリスすまない。」
「もー…」
奥様がしっかりしてる系か。尻に敷かられている人なら大丈夫だと思いたい。元気がいいけど。
「いやー、ドラゴンを討伐したら男爵になっていたものでね!」
「自慢は置いておいて、こちらへ。アイテム屋の店は建てております。」
おお、と思って領に入る。本当に何もない。あるとしても畑ばかり。小麦ばかりだ。家畜は?
「家畜を買いたくても買えねぇんだろ。」
「え。」
「あはは、鋭いな君!」
「あー…当たって欲しくなかった。」
前途多難な領へとやって来てしまったのかと驚愕しながらついて行くしかなかった私たちであった。
私にはネーミングセンスありません。




