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虫森  作者: 小円説
虫森〜間章束の間の休息〜

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18/19

新たな日常〜森で出会った希望の光〜

時は少し遡る。


「カンラさん。どうして、この森に来たんですか?」

「ああ。この森を探索するためだ」


アメリカの軍人が来るような場所じゃないはずなのに。この森で、いま何が起こっているんだろう。

この人は、本当に信用できるのかな。橋を封鎖し、森の住人を見捨て、殺そうとしている軍人たち。カンラさんも、本当はその仲間なんじゃないか。


「どうした。俺の顔に何かついているか? そんなジロジロ見て」

「い、いや。何にもありません」

「……? ならいいが」


いや、違う。この人はきっといい人だ。僕を助けるために、何度も自分の命を懸けてくれている。ただでさえ食料が限られている厳しい状況なのに、僕にだけはお腹いっぱい食べさせてくれる。

カンラさんは、他の軍人とは違う。信じられる。


でも――この森で起きた悲しい出来事ばかりが、次々と頭に浮かんでくる。

母さん。ダルクさん。少し前まで、あんなに元気だったのに。

そんなことを思い出していると、自然と視界が滲み、涙がこぼれてきた。


「う、うわーん……っ!」


声を上げて泣いた。こんなに泣きじゃくったのは、これまでの人生で初めてだったかもしれない。

そんな僕を、カンラさんは叱るでもなく、ただ不器用な優しい手つきで頭を撫でてくれた。僕が泣き疲れて眠るまで、ずっとそばで見守ってくれていた。


その大きく温かい背中は、まるで、とうalhfdalfjさんみた――


――キィィィィンッ!!


「……っ! 痛い……急に、頭が割れるように痛い……っ」

「どうした。……精神的に疲れているんだろう。俺が見張っておくから、君は早く寝ろ」


カンラさんの気遣うような声を聞きながら、用意してくれた寝袋に潜り込む。

ズキズキと鳴る頭痛の中で、僕は何か大切なことを忘れているような違和感を抱えたまま、泥のような眠りに落ちていった。

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