新たな日常〜森で出会った希望の光〜
時は少し遡る。
「カンラさん。どうして、この森に来たんですか?」
「ああ。この森を探索するためだ」
アメリカの軍人が来るような場所じゃないはずなのに。この森で、いま何が起こっているんだろう。
この人は、本当に信用できるのかな。橋を封鎖し、森の住人を見捨て、殺そうとしている軍人たち。カンラさんも、本当はその仲間なんじゃないか。
「どうした。俺の顔に何かついているか? そんなジロジロ見て」
「い、いや。何にもありません」
「……? ならいいが」
いや、違う。この人はきっといい人だ。僕を助けるために、何度も自分の命を懸けてくれている。ただでさえ食料が限られている厳しい状況なのに、僕にだけはお腹いっぱい食べさせてくれる。
カンラさんは、他の軍人とは違う。信じられる。
でも――この森で起きた悲しい出来事ばかりが、次々と頭に浮かんでくる。
母さん。ダルクさん。少し前まで、あんなに元気だったのに。
そんなことを思い出していると、自然と視界が滲み、涙がこぼれてきた。
「う、うわーん……っ!」
声を上げて泣いた。こんなに泣きじゃくったのは、これまでの人生で初めてだったかもしれない。
そんな僕を、カンラさんは叱るでもなく、ただ不器用な優しい手つきで頭を撫でてくれた。僕が泣き疲れて眠るまで、ずっとそばで見守ってくれていた。
その大きく温かい背中は、まるで、とうalhfdalfjさんみた――
――キィィィィンッ!!
「……っ! 痛い……急に、頭が割れるように痛い……っ」
「どうした。……精神的に疲れているんだろう。俺が見張っておくから、君は早く寝ろ」
カンラさんの気遣うような声を聞きながら、用意してくれた寝袋に潜り込む。
ズキズキと鳴る頭痛の中で、僕は何か大切なことを忘れているような違和感を抱えたまま、泥のような眠りに落ちていった。




