#41 再会と説教
「うわあああッ!マジでやりやがった!落ちる落ちるーッ!」
「ヤンキー赤ずきんさん!?」
街中に響きそうな大きな叫び声をあげながら、落下して飛びそうな赤い頭巾を頑張って抑えて、飛ばないようにしている少年。出会ってそうそうボクを馬鹿扱いしてきた、口の悪い赤ずきん。
通称、ヤンキー赤ずきんさんだった。
どう受け止めようかとあたふたしているボクとは裏腹に、魔女さんは、ヤンキー赤ずきんさんの方に手を向け、何か呪文を唱えた。ボクには分からない言語だったが、英語だろうか?
魔女さんのおかげで、ヤンキー赤ずきんさんの落下速度は遅くなっていき、地面に着く頃には安心して着地できるようになっていた。
「マッジであの電球……次会ったら割ってやる…」
「ヤンキー赤ずきんさん!良かった、無事だったんだ……」
ブツブツと何かを呟いていたが、そんなことよりもボクはヤンキー赤ずきんさんと無事再会出来たことが嬉しかった。
だが、そんなのはボクだけで、ヤンキー赤ずきんさんがズカズカと歩み寄ってきたかと思ったら、ドンッと一発腹に入れられた。い、痛い……。
「なぁにが、“無事だったんだ!”だよ!全っ然無事じゃねぇわ!というか、落下してきた時点で無事じゃねぇだろ!」
ご、ごもっともである。
ボクの軽率な発言により、ヤンキー赤ずきんさんの怒りは頂点に達してしまった。
馬鹿!阿呆!弱虫!と悪口のオンパレードである。
お説教中で正座して聞かされているボクを他所に、他のメンツたちは屋敷へと入っていこうとしていた。
「ちょいちょい!え、嘘でしょ?そんな簡単に見捨てる?」
「はじめ君、狼さんは任せた。私たちは先に中に入って様子を見てくるよ。そこの少年に説明よろしくね」
ボクの願いも虚しく、4人は屋敷へと足を止めることなく進んでいってしまった。ボクの心は泣いているよ……。
「さぁて、俺の怒りはまだまだ……って、お前頬腫れてんじゃん」
「さっきの魔女さんの妹さんによって凶暴化?野生化?させられた狼男にドカンと一発ね。他の人達は大丈夫だったからいいけど。
とりあえず、狼男を冷静な状態に戻さなきゃいけないの」
「はあ?あいつ何やってんだよ、どこに行ったのかと思えば、こんなめんどくさい状態で帰ってきやがって……。
とりあえず、説教は一時中断な。こっちを先に片付けた方が良さそうだ。用心棒、狼男はお前が持て。色々あって、俺は疲れてんだ」
色々って?と聞いてみたが、上手い具合にはぐらかされたので、全ての片がついたら問い詰めようと決めた。
「俺がいない間に何があったのか教えろ。隅から隅までな」




