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「雑食って、おれらも餌っこと?」


「さっきの鯉の目、ヤバかった」


「大鯉ってところだね。人を喰う」


「「冷静に説明するなよ」」


 マサノリの考察にサクと声が重なった。


「おまえ、めっちゃくちゃ喜んでるだろ!」


「別に。本物が見られてよかったと思ってるだけだよ」


「それが喜んでるって言うんだよ」


「物の怪に鼻の下伸ばしてたやつに言われたくないね」


 オレを挟んで、ふたりがいつもの言い合いを始めた。


 マサノリはイッテンシカイに来たのを心の底では喜んでいそうだと思っていたけれど、その通りだったみたいである。


「チカ先輩が神隠しにあったってのに不謹慎だぞ」


「なんでも不謹慎狩りに仕立てるなよ。……でも、ああやっぱり今回は不謹慎だ。ごめん司」


 サクが注意してマサノリが反省。


 いつもとは逆の図にちょと笑えた。


「気にするなって。マサノリがオカルトマニアでよかったよ。物の怪の種類にも詳しいし、ここで過ごすのには有利だって。ここだと気配が強すぎてオレのアレルギーは尚更役立たずだしさ」


 結局すでに足を引っ張っているし。


「じゃあさ、これは姫を救い出すダンジョンってことでいいよな? 光の申し子であるこの……」


「なに一本道でチンタラしてんだクソガキが!」


 サクの台詞が始まった直後に障子がすぱーん、と開いた。


『こちらのお座敷です』と仲居が指し示した。


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