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 急に体感温度が下がる。


 日が陰ったのか一段暗くなった。


 ぴちゃり。


 雫が地面を打つ。


 オレは反射的に空を仰いだ。


(さっきのヤツだ!)


 頭の上にはよだれを垂らした巨大な物の怪がいる。


(食われる)


 直感的にそう思った時には、ひとり住宅街を猛ダッシュしていた。


 とにかく頭はパニックで手と足だけが勝手に動いている感じだった。


 わざと狭い道に入るとか、さっきみたいに適当な方向に行ってまくとか、そんなことは全然考えられなくて一心不乱に走りまくった。


(うげ……。吐きそう)


 逃げるのに必死で意識していなかったけど、妖気がめちゃくちゃ濃い。


 運動不足にゼロになりかけの体力のせいで急激に気持ち悪くなる。


 常に背後にある気配に飲み込まれそうになった。


 喉もカラカラで体中の水分が吸い取られているみたいだ。


 もうろうとする意識をどうにか保つ。


 住宅街を駆け抜けて、いつもの坂道に出た。


 あと少し。


「わっ」


 緊張が途切れたのか、棒になっていた足がもつれる。


 オレの体はそのまま坂道を転がった。


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