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 科学的根拠に基づかない考えはそういう類のものが多い。


 大昔は、もっと自然が豊かだったろうし、物騒だっただろう。



「ただ躾による方便なら、わざわざ石碑まで作らないだろ」


 マサノリも譲らない。


(いや、逆に躾だからこそ作ったんじゃないか?)


 正直今回はサクの言い分に賛成だ。


「注意喚起ならもっと直接的に書けばいいのに表現が曖昧だ! イッテンシカイって言葉自体の発生源だって不明じゃないか」


「それこそニュアンスつけたんじゃねぇの? おまえの好きな浪漫」


「ボクたちはシロガネさんから話を聞いて知っているけど、それは彼が実際に行ったからだろ。そうなると、イッテンシカイという名がどうして石碑に彫られたのか、単なる躾や現実的な注意喚起とは決めつけられない」


 ふたりの声を聞き流して手元のラムネを眺める。


 仮にそうだったとしても大昔のことだ。


 いくらだって憶測を拡散できる。


 廃れまくって都市伝説化してた言い伝えを引用するくらいには。


 人は起きたことに対して理由・因果をつけたがる。


 言い伝え、石碑、鳥居。現場と証拠がそろっているのだから説得力もある。


 結論としてはうってつけなわけだ。


「ちょっと詰めて」


「えっ、わっ」


 突如、空いていた左側から声がして、手元のラムネを落としそうになった。


 瓶の中で跳ね上がった液体がばしゃりと飲み口からこぼれる。


(やばいっ)


 チカにかかったと思ったオレは、めちゃくちゃ焦りながら首にかけてたタオルを彼女に被せた。


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