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話した覚えはないのに、ふたりにはオレがチカに幼なじみとは違う感情を持っていることがバレていた。
サクは単純に彼氏彼女的なことへの興味だけっぽいので適当に聞き流せる。
でも、マサノリからは核心を突いた指摘が多いので、ぎくっとなってしまう。
(いいヤツだけどやっぱり厄介かも)
「ってかさぁ。ほんとに神隠しなんて起きるのかよ?」
日常会話に戻ったサクが訝し気な声を上げる。
「魔王とか精霊とかを会話に持ち込むのに、心霊現象は否定するって不公平」
「物の怪はガチだったけど。シロガネも自分でイッテンシカイに行ったっていうんだし。その後は一度も神隠しとか起きてないんじゃん。ひゃくぱー都市伝説っぽいって」
「心霊現象や怪奇現象っていうのはいつ起こるか分からないだろ」
「お盆の四日間って決まってるんだろ。さっきおまえが言ってたみたいに」
「それは手がかりの一部。実際はどうなのか不明」
「でも去年だってなんもなかったじゃんよ。物の怪が入ってきただけで」
「かまいたちに逃げられる光の使者も意味不明だけどね」
「オカルトマニアに言われたくない」
「厨二病だって似たようなもんだろ」
サクとマサノリの言い合いがまた始まった。
ふたりは小学校からの付き合いらしく、ほぼ兄弟みたいな関係だ。
「せっかく神隠しの情報集めに最適だと思ってこの高校入ったのに」
「物の怪の捕獲ができるようになっただけいいじゃんよ。図鑑作れるし」
「それは副産物であって本来の目的からは逸れてる。補習さえなければ」
うなだれるマサノリに、どんな言葉も慰めにはならないようである。
夏休みも学校に縛られているせいで研究が思うように進まないらしい。




