三話 『俺は森に入った』
今回はアレスが倒れていた謎を知れます。
、、、これは別にネタバレとかじゃないよね?
三話 『俺は森に入った』
「母さん!ちょっと出掛けてくる!」
「あ、こら!アレス!買い物はいつ行くの!」
「帰ったら行くよ!」
アレスはそう言うと玄関の扉を勢いよく開け、外へ飛び出して行った。
「…全くあの子ったら、心配するこっちの身にもなって欲しいわ。」
アレスはあの森へ来ていた。村からは走って20分と言った所だ。
「ふぅ、ここが森か…。近くで見ると結構デカイな…」
アレスは村でも一二を争う体力自慢だ。この位で息は切れない。
「さて、入ってみるか…」
その時だった。
『た…けて』
森の奥からうっすらと声が聞こえてきた。
「? なにか聞こえたような…」
次はもっと大きく聞こえた。
『助けて…!』
「やっぱり聞こえた…!誰か迷ったのか!?すぐ助けに行くぞ!そこで待ってろ!」
アレスは迷いなく森の中へ走り出した。
「おい!どこだ!助けに来たぞ!」
『こっちです、ここです、早く助けて』
アレスは開けた場所にたどり着いた。そこには陽の光が差し込んでおり、神秘的な光景だった。
「森の中にこんな場所が…。おーい、どこだー!」
『…』
返事はいくら待っても無かった。気味が悪くなったアレスは身震いをし、少し惜しんだが帰ることを決めた。
「大丈夫かな…。ん?何だこの綺麗な石…。」
その石は形こそ何の変哲もないただの石だが、明らかに白く発光していた。
「光ってる…」
そう言って手を伸ばし石に触れた瞬間、
『触ってしまったね…』
アレスは黒い霧に包まれ、気を失った。
『足りないか…。さて、少し申し訳ないですがこの方のステータスはもう1になったようですね。ですが上物だ、殺す訳には行かない。勿体ないですが少し力を使ってこの森から出ましょう。』
無駄に丁寧な口調の石は簡単な魔法を使い、アレスと共に森の入口へ瞬間移動をした。
アレスを心配したカリスは森の方へ向かっていた。
「アレスはまたあの森にでも行ってるのかな?危ない事はやめて欲しいのに、もう…」
買い物かごを片手にカリスは広い草原を真っ直ぐと歩き進んでいた。
さて、タイトル要素が出てきたね。
何が起きたんだろうね(すっとぼけ)