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第25話

 まずは軽食を取りながら、名前の確認を行った。


 狼獣人の男が『ワン』21歳、女性が『ナイン』19歳。

 獅子獣人の男が『ヨン』24歳、女性が『イチ』21歳。

 そして予定外の買い物となった女の子が、『ロク』7歳とのことだった。


「で、俺が『ゼロ』、28歳。コッチの『ナナ』さんが………27歳。

 とりあえず、無難に稼ぎながら、戦闘訓練をしてもらうから」

「「「「えっ?!」」」」


 アレ?そういや、目的は戦闘力だと伝え忘れていた。


「二人じゃどうにもならない獣から逃げ出した結果の、奴隷の購入だからね。

 で、ワンさんとヨンさんは、前衛。ナインさんとイチさんが魔法を覚えて貰うよ。

 ロクちゃんは、流石に戦わせられないね。まぁ、念の為に魔法を習得して貰うけど」


 ナナさんの年齢は隠すか迷っていたけど、知っているので言ってしまった。


 あとは………。装備品を揃えなくっちゃな。


「良しっ、装備を調えるぞ。

 ワンさんとヨンさんは得物(えもの)は何が良い?」

「あの………」


 ワンさんとヨンさんが顔を見合わせて、ワンさんが予想通りの質問をしてくる。


「我々は奴隷の身分ですので、その………『さん』付けで呼んでいただかなくても、呼び捨てで………」

「うん、身分差は形だけのものにするつもりだ。

 だから、全員が全員を『さん』付けで呼んで欲しいと思っている。

 ソレは俺も例外では無い。

 だけど、ロクちゃんは『ちゃん』付けで仕方無いと思う。

 そして、俺が信頼関係を築けたと判断したら、奴隷から解放して、雇用関係を築こうと思っている。

 勿論、ロクちゃんもそれなりの年齢になったら、『さん』付けで呼ぶつもりだ」


 生半(なまなか)に、受け入れられる事では無いようだった。

 それはそれとして。


「あの………。私は魔法が使えないのですが………」

「大丈夫。それについては、見当を付けてある」


 流石に、誰が聞いているか分からない状況で、詳しくは話せない。


「あの………。

 ゼロさんは、何故私の年齢を………?」


 ああ、ナナさんはソコ、追及して来るよねぇ。

 仕方無いから、手の内を1つ明かす事にした。


「いやぁ、俺、見えるんだよねぇ」

「えっ!?何がですか?!」


 そこで、耳打ちして言う。


(人の個人情報が)

「ええっ!?」


 俺は、唇の前に人差し指一本立てて、口止めする。


 コレで、ナナさん以外は、勝手に不気味なものが見えていると勘違いしてくれるだろう。


「まずは、全員分の防具だね。

 革鎧で良いかな?あと、ワンさんとヨンさんは盾だね。

 早速、お店に向かおうか」

「「「「え!?」」」」


 何だろう。奴隷を大事にするのは、長期的に見てお得なのに、この時代の人達の常識に反するのだろうか………?


 と云うか、俺の前世(未来)の知識では、奴隷制度などとうのとっくに廃止になった制度であって、でもそれでも、哀しいかな、奴隷でなくとも、他人の人格を無視する輩は消え去る事が無かった。

 皆が『お金の奴隷』になり、詐欺が横行していた。

 そういう意味では、『奴隷』と云う概念までもが消え去った訳では無かった。


 崩壊してしまえば、『お金』程もの『価値の無いもの』も他には無いのに。

 『お金』は、本来、便利なツールでしか無かった。

 だが、その利便性を高め過ぎたが故に、戦争を切っ掛けに『額面通り』の価値すら認められない、『ただの紙切れ』と『僅かばかりの金属』へと零落(おちぶ)れた。

 それと比べれば、『トランプとそのルール』という『ゲームとしての価値』が高い物の方が、物々交換として、『価値』が高かった。


 その『末期の世界』に比べれば、この『金貨・銀貨・銅貨』という『価値の高い金属』で出来た硬貨の価値は、揺らぐ可能性が極めて低い。


 結果、金貨100枚近い出費にはなったものの、俺はその出費を納得している。


「さあ、後はワンさんとヨンさんの武器だ。

 剣と棍とに違いを付けたいのだけど、どうかな?」


 更なる出費の予定をしている事に、若干引かれている気がするのだけれど、まぁ、気にせずに行こうかぁ♪

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