1-64.演習開始
「さて、演習を始めよう」
武良は、タイ・クォーン教会衛兵隊80名の、前に立つ。
そして全員を見渡す。
「で、気が付いて居ると思うが、その鎧を装着した君達の能力は、勇者レベルだ」
ヘルメット同士の中で、ざわつく。
「しかし!」武良は声を張る。
「君達の意識や五感は、普通の人族のままだ。そのままでは、その『勇者レベル』の力を、使いこなせない。また、魔法もだ。魔法を制御するには、魔法使用者の具体的なイメージ力が必要だ。頭の中にハッキリとした『魔法の効果』のイメージを、思い浮かべる訓練が必要だ」
武良は再度、全員を見渡す。
「そこで、君達自身が、複写記憶に合わせた実体験をすれば、本物の記憶と成る。勇者の力や魔力を、使いこなせる様に成る。ので、私と言う『勇者』と、経験や体験を共にしてもらう」
全員が、なるほど!と頷く。
「じゃぁ、基本である格闘戦から始めよう。六尺棒を出せ!」
ヴォン
武良が命じると、全員の左手に、六尺棒が現れる。
「「「うぉ!」」」
「「「わっ!」」」
「うひっ!」
それぞれに、驚く。カムランは、身体ごと、飛び上がる。
「おーい。魔獣戦の時、私は『必要な時、勝手に飛び出して来る』と言ったろう?そろそろ、慣れてくれ。カムラン!驚き過ぎだ!」
武良は、苦笑する。
「さて、先ずは、アーマーの頑強さを体感してもらおうかな?」
武良は、右手に、黒い球体を出す。
左手を、球体の上にのせる。
ピピッ
黒い球体は、起動?した?
ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、
「勇者様!それは何ですかっ!?」
タムは、嫌な予感がして、慌てて武良に質問する!
「あぁ。爆弾だよ」
武良は、何でも無い事をの様に、答える。
ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、
「「「「「「えっ!」」」」」」
「逃げさせて下さい!!」
タムは、再度叫ぶ!
「何事も経験だよ」
ピピピピピピピピピ!
ドガァアアアァン!!!
黒い球体を中心に凄まじい爆発が起き、衛兵隊全員は、爆発に飲み込まれる。
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次回は5月1日(日)に、更新予定です。




