1-57.使い魔
わぁ。
本当に、勇者様の鎧兜をもらえるよ!
……でも、庶民出の俺なんかに、使いこなせるのかなぁ。
タケヨシ様は、指導する!と言われるけど……
不安だ!
「そして、皆、気が付いて居るかも知れない。この鎧には『使い魔』が宿っていて、使用者登録した装着者の危機等に『勝手に飛び出て来て』装着者を守るよ」
武良は、白いバトルアーマーを見る。
「「「「「え!使い魔!?」」」」」
「その御聖体を食べれば、使い魔に行動を指示する事が出来るんだ」
武良は、全員を見る。
「はい」カムランが、挙手をする。
「うん。カムラン」武良は、発言を促す。
「その使い魔と……契約すると言う事ですか?……私の魂を差し出すとか?」
「え!?。あぁ、なるほど。いや、魔族との契約では無いよ。そうだな。例えば、かなり有能な『執事』が専属で付き、諸々を補佐してくれるかんじだね。戦闘情報の分析とか、鎧同士の『遠隔念話』も出来るし」
「「「「おおおおお!」」」」
「そうか。お互いが見えない、建物の表と裏から同時に突入とか、出来るのですね!」
ロムレスが、興奮してつぶやく。
これまでは、同時に突入時、笛や太鼓等の鳴り物でタイミングを測っていた。しかし、敵にも聞こえてしまうので、反撃の機会を与えてしまう。
「援軍も、すぐ呼べるな!」ヤバも、嬉しそうにつぶやく。
「そうだ。聞いいただけで、有効活用に気が付くとは、流石は本職だな」武良は、頷く。
「では、観念して、その御聖体を食べてもらおうか」武良は、ニヤリと笑う。
タムは、御聖体をつまみ上げ、目の前に持ち上げ、じっくり見る。
……何も変哲もない、食した事のある、御聖体だ。
タムは視線を、タケヨシ勇者様に向ける。
武良は、タムの視線に気が付き、視線を返す。
……しばし、視線を交わす。
タムは、ニヤリと笑う。
武良も、笑顔を返す。
ぱくり
タムは、ためらい無く、御聖体を食す。
「「「「あ!」」」」
「お、おい!タム!……恐ろしくは無いのか?」カムランは、問うて来る。
「俺は、勇者様を、信じる。魔族どころか、魔人とも戦える力を、いただける話だ……俺は、欲しい。妹から脚を奪った魔族に対抗するために!」
ぱくり
ロムレスとヤバも、当たり前の様に、食べる。
「俺もだ。魔族に勝る『剛力』が欲しい」ロムレスは、述べる。
「俺も、勇者様の様な、魔力が欲しい」ヤバも、宣言する。
「あぁ。力は倍増するね。また、木火土金水の基本魔法が、すべて使えるよ。衛兵業務内に、限るけど」武良は、微笑む。
「「「「「え!?」」」」」
「魔族も、木火土金水の属性の魔法で、攻めて来るよね。なら対抗出来ないと」武良は、微笑む。
どうやら、新しい鎧を貰ったでは、すまない話になってきた。
ぱくり
カムランはついに、目を瞑って、御聖体を食べる。
「俺は!生き延びる!!やってやる!!!」彼は鼻息荒く、宣言する。
ぱくり
ぱくりぱくり
ついに、全員が、御聖体を食べる。
「よし。皆の決意を受け取った。これで君らは、この魔節を生き延びる」武良は、宣言する。
「では、セルガさん。全員の『使い魔』の起動を、御願いします」
「承りましたは。タイ・クォーン衛兵隊、起動!!」セルガさんは、良い声で、宣言する。
ほわん、と、全員の身体が、うっすらと聖なる光に輝き出す。
「おぉ。なんだか暖かいぞ」カムランは、微笑む。
「そうだな。聖なる光だ♪」タムも、微笑む。
(おーい。皆、きこえるか?)
「「「「うおっ!!」」」」
それはそれは、皆驚いた。
食堂にいない、コレド隊長の聞き慣れた声音が、頭の中?に響いたからだ。
(えぇー。隊長の声が、四六時中響くのかぁ?)
((((えぇー!))))
(おっと。現在、相互遠話は、オープンチャンネルだぞ。思考が全員にだだ漏れだから、気を付けろよ)武良の念話が、響く
(え?気を付けろと言われても、どう気を付けろと?)
(確かに。では、ひとり一人の思考は、ブロックしよう)武良の苦笑する思考が、来る。
……不用意な思考は、伝わって来なくなる。
(ようし。次の工程に移ろう。全員、それぞれの部屋に戻り、自分のベッドに横に成る様に)武良は、指示を出す。
(え?なんで?)また、誰かの思考が、乗って来る。
(皆、鎧の思考制御が初めてだからね。転倒するとマズイし。なら最初から、寝かせとけば良いよね。では、解散!各々のベッドに向かえ!!)
武良は、発令する。
「「「「「はーい」」」」」
全員速やかに、食堂から出て行く。
「では、御二人も、それぞれのベッドに向かってください」武良は、セルガとメルダにも、促す。
「わかりましたは。皆で、ヴァーチャルな世界での訓練に成りますのね?、面白そうですはね♪」セルガは、立ち上がりながら、微笑む。
「えと。ファルは、どんな使役練習が?」メルダは、ちと不安そうに、聞いてくる。
「大丈夫。ニーグヘッズ様との演習と、同じですよ。御試し空間だから、ちと無理をさせられます」武良は、微笑みながら、平喘と言う。
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次回は4月5日(火)を、予定しております。
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