1-44.解決策は
メルダ様へ補佐に付く事になりました、ファルです。
……メルダ様は、御気の毒な程ストレスにさらされて居られます。
メルダ様の胃腸は、ストレス性潰瘍が出来掛けて居ります。
回復魔法を受けても、ストレスの原因を取り除けなければいけません。
本当は、演習は後回しにして頂き、静養して欲しいのですが。
後刻、早急に武良様に進言せねば。
武良は聖魔核の洞窟の地面に、あぐらで座り獣神達と車座で相談中だ。
「鷲神は、イーグルでどうかな?」
「イーグル。武良様の世界の猛禽類の名称ですな。光栄です!我はイーグル!ありがとうございます!」
「猿神は、エンで」
「エン!ありがとうございます、うき!」
「狼神は、ウル」
「わうん。ウル!ありがとうございます」
和気あいあいと、盛り上がる。
「まったく。笹木武良は、森羅万象に好かれるのぅ」竜神が、爬虫類の目を細めて笑う。
「本当ですは。炊き出しでは、子供達にも、あっという間に好かれてましたし」セルガは、武良が魔法で子供達を楽しませた情景を思い出す。
『心根お優しいかた。でも、巨大魔人を、一撃できるおかた』ケルシーは、尊敬と畏怖ないまぜな口調で、つぶやく。
「そして、超ド級のお金持ち……」副司祭メルダは、つぶやく。
「……えーと……メルダ。武良様にも、寄付を御願いしようと?」セルガの両眉は、懐疑的に上がる。
「……セルガ様。現公爵のお陰様で、ここ何年も寄付・寄進の収益は、最低限なのです。炊き出しスープも小麦量を減らし、芋の葉や茎、また食べられる野草で量増の状態が続いて居ります。また、教会職員や衛兵様方の御給金も、申し訳ない事に、御約束の八割にとどまって居りますし……」 メルダさんの表情に、絶望が現れる。
「承りました。演習の後で、寄付させて頂きます」いつの間にか、側に来て居た武良は、ほがらかに答える。
「え……でも……魔力譲渡や、聖魔核増強をして頂きましたし。この上寄付まで頂いてしまいますと、『侍』や武良様の『持ち出し』が、ますます……」セルガさんは、心苦しそうな表情になる。
「大丈夫です。私の世界でも、前例は多数有るのです。『侍』の赴任先は内戦状態に陥ってしまい、経済活動までもが崩壊してしまって居られる事態が多いのです。『侍』は、資金援助も致します」武良は、笑顔で請け負う。
「ありがとうございます」副司祭メルダは安堵のあまり、ポロリと灰瞳から、涙がこぼれ出でしまう。
武良は自然に、無言で真っ白いハンカチを、メルダに差し出す。
「ありがとうございます」メルダは涙声で礼を述べながら、受け取ったハンカチを両目に押し当て、声を殺してさめざめと泣き出す。
『メルダ様。ファルには隼より引き継いだ、ファイナン……あー、会計ソフトが御座います。教会運営にも、御役に立てると思います』ファルが、メルダを慰める様に、発言する。
「ありがとう。ファル。私が理解出来る言葉に合わせてくれて、嬉しいは♪」メルダは、新たな相棒のファルの気づかいも、嬉しい。更に涙が溢れてしまう。
「メルダ」
セルガさんはメルダさんに、神官長らしい口調で、話しかける。
「は、はい!」
メルダさんの瞳からはまだ、涙が溢れ続けていたが、神官長からの呼びかけに、顔を上げる。
「私たちが出来うる、武良様への恩返しは、何かしら?」問う。
メルダは、考える。
「願いを、達成する事 ……庶民を、助ける事です……」メルダは、涙を止める。
セルガとメルダは、うなづき合う。
「よし!。演習を始めようぞ!! メルダ! 覚悟せい!!」竜神は、気分を切り替える様に、宣言する。
「! ファルと結ばれし私は、そう簡単には、屈しませんよ!」メルダは、竜神に向かい、宣言する。
「おもしろい!」竜神は、ワクワクと満面の笑みを浮かべる。
御読み頂き、誠にありがとうございます。
あらすじ、本文、と、随時改稿させて頂きます。
次回投稿は、3月6日(日)にさせて頂きます。
あぁ、スギ花粉がつらい。
宜しく御願いいたします。
*3月4日追記。
旧1話「勇者連合」が、三話分程に長かったので、読みやすく?成る様に、三分割しました。
旧2話「ブレイク・マジック」も、ニ分割しました。
如何でしょうか?。
ので、総話数が増えました。
ずいじ、読みやすく改善改稿して行きたいと思います。
ここが『読みにくい』と、御意見いただければ、幸いです。




