1-41教会の実力
ニーグヘッドである。
600年を経てやっと、丹精込めたタイ・クォーン教会神殿の実力を、示すことが出来る。
感慨深いのう。
これも、笹木武良のお陰である。
これで少なくとも、初代神官長ケルシルフィが眠る公都も、静かに成るじゃろう。
ぐびり
あぁ。うまい♪。これも、笹木武良に感謝じゃの。
「よう。笹木武良。『わいやー・ふれーむ・こうほう』とやらは、便利だの」機嫌良い竜神が、転移陣で現れた二人に声を掛けて来る。
「武良様♪ セルガ様♪ 今日は♪」副司祭メルダも、今日は元気に声を掛けて来る。
相変わらず人族姿に竜眼の竜神ニーズヘッグは、教会聖魔核の洞に、先日出逢ってからずっと、詰めて居た。
……えと、帰らないのかな?この人は。
竜神が、調整の作業場として使って居た傍らには、空に成った酒樽が小山の様に積み上がって居る。
いかん! 隼! 空樽回収して、新たな酒樽を仕入れるんだ!!
は、はイ!!
武良の脳内に居る、戦術管制A.I.プログラムの隼に、脳内思考制御会話で、指示を出す。
「ニーグ様。今度の酒樽の中身は、何が宜しいでしょうか?」
「あぁ。ありがとう♪ また『こしのかんばい』と『ばーぼん』の半々にして貰おうかな♪」
「承りました」
「それより、どうじゃ♪ 聖魔核を中心に、副魔核を木・火・金・水の属性にした。聖魔核を土属性の土台と見れば、陰陽五行の森羅万象魔法が使える!」
ダイヤモンドの様に煌く、聖魔核が中心に。翠に煌く『木』魔核。紅く煌く『火』魔核。黄金に煌く『金』魔核。深い蒼に煌く『水』魔核。が、どっりしりと据えられる。
以前はガランとした、聖魔核の洞だったが、現在は威風堂々とした、聖魔核の存在感に溢れて居る。
「素晴らしい『調和』です。柔軟で力強い『魔力』の調和を、編み出して居られる……『無敵のタイ・クォーン教会』の、再出発ですね。これで、先日の『巨大魔人』や、『勇者の系譜』が攻め込んで来ても、迎撃出来ますね♪」武良は、手応えに微笑む。
すると、武良の発言を聞いた、セルガとメルダの表情が、少し曇る。
「武器は、納得出来ませんか?」気が付いて、問う。
「そうですはね。出来れば信仰と言う神との親愛で、解決出来れば……」セルガさんは無念そうな表情に成る。メルダさんも残念そうだ。
「残念ですが其れは、真心が通じる相手の場合かと。魔族も、勇者系譜のスポンサーも、自らが一番でしょう?」武良は、セルガさんとメルダさんの無念さを、バッサリ断ち切る。
「今は、庶民を第一に考えて下さい。迷える庶民を、更に惑わす相手は、キチンと折伏しなくては成りません。そして、セルガさんは魔王を倒して、セルナさんを迎えるのでしょう?」武良は、更に促す。
セルガさんは、はっと、顔を上げる。
「姉妹を守るのも、姉妹愛では?」にこりと、微笑む。
「笹木武良が、しかりである。我も永く人族の営みを見て来た。やはり導く責任者が、しっかり庶民を守護出来なければ、庶民の営みは破壊されるのである」竜神もセルガさんを、促す。
「ごめんなさい。そうですはね。迷いは敵に、隙を与えてしまいますはね」セルガさんは、反省する。メルダさんの目も、強い力を宿す。
ぱん
「では。模擬戦を行いましょう!」武良は一つ柏手を打ち、提案する。
「「「模擬戦!?」」」
「笹木武良。聖魔核の増強は叶った。なかなかの強大な魔力故、模擬戦とは言え周囲の被害は、甚大ではないかの?」竜神は、いぶかしむ。
「はい。ですから、仮装空間で、演習しましょう♪」武良は、にっこり促す。
「「「あ!」」」
「成る程。それが笹木武良の世界の、やり方か♪」
「はい♪ 何度か仮装空間で演習して後に、現実で演習を行います♪ まぁ、鉄量も無駄に出来ませんし」
「面白い♪……我も参加出来るかのぅ?」
「是非是非♪。愛弟子メルダさんを、攻略下さいませ♪」
その言葉にメルダさんの顔が、引きつる。
「うぇっ! ニーグ様と、演習ですか!?」
「大丈夫。セルガさんとケリーの様に、メルダさんにも戦術A.I.の補佐が入ります……戦術・戦略には『定石』と呼ばれる、先人が最善とされる戦いの攻略法を詰め込んで有ります♪初めは戦術A.I.の指導に従ってみて下さい。ニーグ様も、攻めあぐねますよ♪」
武良は、自信たっぷりに述べる。
「エゴッ! 笹木武良は、そこまで申すか!……面白いぞ!!」
「はい♪ では、教会防衛の本来の姿を確認しましょう。では、ケルシー。あれを宜しく」
『はい? えー、あれって?……』ケルシーは、戸惑う声を出す。
「『さぁ! 目覚めなさい! タイ・クォーン!!』てのだよ♪」
『へぐっ。あ、アレは、勢いってヤツですは。勘弁して下さいまし』ケルシーは、恥ずかしそうな声音で、羞恥に悶える。
「あれ? アレは起動ワードじゃ無いんだね。ゴメンごめん」武良は、苦笑いする。
『で、では、教会防衛演習を始めますは!』ケルシーは慌てて、全員の中央に、教会敷地の立体映像を表示させる。
ヴン
『では、防衛能力を、映像内で全て起動させます』ケルシーは、述べる。
ヴン
やはり魔力が通るだけの全ての広場の中空に、浮揚砲台が現れる。
浮揚砲台は、可愛い白磁のティー・ポットの様な形をして居た。
また、神殿のあちこちに、これまた浮かぶ
「そうか。浮いてるから筐体自体で、照準取れるんですね。破壊されても、修理・交換し易いし」
「うむ。しかも砲台だけで、飛べるのである」
「ほほう。操作範囲は?」
「ヤーディン大国領土上なら、理論上は飛べるのである」
「それは、領土的な配慮と言う訳で?」
「しかり」
「では、演習想定範囲は、領土内ですね。攻め手目標は、タイ・クォーン教会神殿です。タイ・クォーン教会側は、しっかり防衛を願います。暫く作戦会議を致しましょう」武良は、にこやかに提案する。
「わかりました」セルガさんは、頷く。
「負けない様に、頑張ります」メルダさんも、気合いを入れる。
「あぁ。メルダさん」
「はい♪」
「補助A.I.に、名前を付けてあげて下さい」
「まぁ。素敵♪ 武良さま。ありがとうございます」メルダは、武良に一礼する。
「では、『えー、あい』さん。宜しく御願いいたします」
『ありがとうございます。此方こそ、宜しく御願い致します。では、私に固有名詞を頂戴頂けますか♪』女性の優しい声で、メルダに語り掛けて来る。
「えー、そうですはねー。では、私は花が好きなので、ファルは如何ですか?」
『素敵♪ ありがとうございます。では、私は『ファル』です♪』
「ではファル。防衛を、教えて下さいませ」
『はい。喜んで』
「恋するプリンセス」の作者「桔梗」さんから、「小説家になろう」のサバイバル術を、諸々と御指導頂きました。
ありがとうございます(五体投地)。感謝!。
頑張って会得させて頂きます。
先ずは「あらすじ」を、読み易くへと見直さないと!。
ところで「恋プ」、波乱万丈です。
えぇと桔梗さん!!、筆が滑ってませんか!?。いいんですか?。
次回投稿・更新は2月18日(木)を、予定して居ります。
宜しく御願い致します。




