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1-26.襲撃?

はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ


はぁ、た、タイ・クオーン、はぁ、教会、副はぁ、司祭の、メルダと、はぁ、申します。


普段の、運動不足が、祟りましたは、はぁ、


……竜語は……竜神様は、殆んど来訪されないですもん。


……不覚!!



巨大な飛行物体は、一番広い広場に、ゆっくりと向かう。


「竜だ!!」


「こんな、神殿奥まで、入り込むのか!?」


「えっ!教会の防御壁はどうした!?」


「おおい!城塞砲はどうした!」


衛兵隊長のコレドが、慌てて部屋のバルコニーに出る。


中に浮かぶ、巨大な竜を見る。そして、竜の巨大な身体の彼方此方に、魔法で浮かぶ『認識章』を認識する。


コレドは一度、部屋に入る。


再びバルコニーに出て来ると、左手には、起床ラッパを持って居た。


パパパパー♪ パパパパー♪ パパパパー♪


優しいメロディーのラッパ音楽は、衛兵隊宿舎の全体に届く。


パパパパー♪ パパパパー♪ パパパパー♪



○ ○ ○



リンガリンガ リンリンリン


ピポ


「こちら副司祭メルダです。え!竜神様御飛来!!わかりました!報告ありがとうございます!!」


農夫からのメダリオン報告を受けて、副司祭メルダは、指示を叫ぶ。


「『歓迎の鐘』を、鳴らして!!」


カラーン♪ コローン♪ リンリンリン♪


カラーン♪ コローン♪ リンリンリン♪


教会鐘楼からも、ゆったりとしたリズムで、鐘が奏でられ、神殿敷地内全体に届く。


「え!?『貴賓客、歓迎体制』?!」


「え!?てことは……『竜神様』かっ!!急げっ!!」


衛兵達や教会職員達は、一斉に『貴賓客・御出迎え』の手筈に、奔走を始める。


ズシン


巨大な竜神は、一番広い広場に、ゆっくりと降り立つ。


「でかい」


「生まれて始めて、竜神様を拝見したよ」


「タイ・クォーンの認識票!!御味方か!!」


ヴゥン


巨大な竜神は直ぐに、光に包まれる。その光は、見る見る小さく成る。見れば、一人の長身で偉丈夫な男性が、黒い神官服で立って居た。


少し遅れて、副司祭メルダが、生きせき切って竜神の前に、到着する。


「竜神様。あー『ヴァーン、デレン(竜神様)クォ、ヌ、テルマン(来訪頂き、幸いです)』」副司祭メルダは、辿々(たどたど)しい竜語で、歓迎の言葉を述べる。


『ヴア・デヴェ、モヌ・ア、テンゼン』竜人の男は、竜語で、何か答える。


「え?『マッセン(ごめんなさい)クワイス(もう一度)レン(御願い致します)』」


「人語で良い。今、聖魔核の前に居る者は誰か」竜人は、少し苦笑しながら、流暢な人語で副司祭メルダに問う。


「あ、ありがとうございます。聖魔核の前には、神官長セルガと、第一守護天使様と……笹木武良『真の勇者』様が居られます」


「ぬぅ。大型魔人を一撃した、あの『光の剣』の主か。だからか!!我は即刻、聖魔核に向かう!」竜人は、少し焦る口調で、宣言する。


「御意!」副司祭メルダは、空かさず、聖魔核への直通エレベーターに歩き出す。


「まて!此方が早い」竜人は、目の前の地面に転移陣を展開する。


「歓迎式は無用!要件が済めば、即帰る!!」竜人は、転移陣に沈んで行く。



○ ○ ○



ぴぽ


「こちら、セルガです!どうしました!?!」


『セルガ様!竜神様です! 竜神ニーズヘッグ様が!転移魔法陣で、聖魔核の洞(そちら)へ、向かわれました!』副司祭メルダは、慌てた声で叫ぶ。


「え!」


「ニーズヘッグ!?」


ユグドラシルの根を囓る、凶暴な竜神だったよな。

はイ。我々の世界の神話でハ、そうでス。


武良の脳内に居る戦術管制A.I.プログラムの隼と、脳内思考制御会話で、無言のまま検証する。


ヴン


武良とセルガから、程近い所に魔法陣が展開する。直ぐに、漆黒の神官服の竜人男性?が、せり上がって来た。あ。瞳が爬虫類の目だね。


ヴァーン、デレン(竜神様)クォ、ヌ、テルマン(来訪頂き、幸いです)』セルガさんは、空かさず一礼し、流暢な竜語で迎える。


「聖魔核を不躾(ぶしつけ)に『いじる』、笹木武良と言う人族は、御前か」竜神?は、セルガさんの語りかけを無視し、流暢な人語で、いきなり武良に聞いて来る。

凄い迫力だ。


「そうです」武良は、ふわりと答え、迫力をいなす。


人工頭脳(彼女)の眠りを、覚ますな!」


人工頭脳(彼女)と、申しますと?」


(とぼ)けるなっ!御主が、身体の廻りで操るモノは、人工頭脳言語では無いか!即刻中止せよ!」


「そうか。新進気鋭の魔導師とは、竜神(ニーズヘッグ)様でしたか」武良は、にっこり笑う。


「笹木武良は、何故、人工頭脳(彼女)を起すのか!?」


「竜神様はどう感じられて居るか分かりませんが、今回の魔節は皆、『魔が強く成って、キビシイ』と申して居ります。私は、その原因を突き止めました。しかし原因に対処するには、今少し時が必要です。そこで対処療法ですが、強力な魔族には、現在(いますぐ)、神殿の魔族防衛機構(サタン・バスター)も、必須です」


「……理は分かった。だが、駄目だ。起動するな」


「……竜神様の理の無い禁止は、承服出来ません。隼。あとどの位で起動する?」


『後、3分で、起動しまス』


「止める!!」竜神は、武良に、迫る。


武良は、すっとセルガさんから、一気に離れる。


竜神は、素早く武良の動きに追随する。


早い!!


ガキンッ!!


竜神の重い右ストレートを、武良は右手刀で、いなす。


「やるな!笹木武良!!」竜神は、ニヤリと笑う。


ピカッ!バリバリバリバリバリ!!


竜神は背後の聖魔核に向かって、無唱和・無動作で、電球を放つ。


バキンッ!!


聖魔核周囲に障壁が発生し、辛うじて、電球を弾く。


「きゃぁ!」


セルガさんは、爆風に煽られるが、彼女の周りにも発生し、護られる。


洞窟内に、イオン臭が、強く匂う。


『!!20万ギガワットの電球!?御腹一杯ですヨ!!!』隼が、わめく。


「ヌゥ!御主の使い魔は、優秀だの!(しか)し、起動は、させん!」竜神は素早く、聖魔核を向く。


ハアッ!


ヴォオオオオオオオオオ!!


人化した竜神の口から、凄まじい勢いで、物凄い太さの『絶対破壊光線(竜神の咆吼)』が、聖魔核に向かって、放たれる。


一拍前に、武良は、その火線に割り込む。


ピキィイイイイイイイイイイイン!!


高い周波数の鈴の音が、洞窟内に響く。


愛刀『銀鈴鬼(ぎんれいき)』を抜き放ち、凄まじい『絶対破壊光線(竜神の咆吼)』を打ち返し、勢いを殺す。


「セルガさん!貴女を中心に、聖魔核に聖句陣を張って!!」

竜神とは、事を大きくしたく無い武良は、すぐに『銀鈴鬼』をしまう。


「はい!!」セルガは、すぐさま唱える。


「……笹木武良。御前は本当に『人族』か?」竜神は、絶対破壊光線の『竜神の咆哮』を、いなした武良に呆れた表情に成る。


「あー。私の世界でも、良く言われて仕舞います」武良は、苦笑する。


「まぁ良い。叩き潰せば、良いだけだ」


ブン!


竜神は一瞬で武良との間合に入る。


ガキン!!


竜神と、武良の右拳同士が、激突する。


ヴォン!


ズシン!!!


「きゃ!」激突の衝撃波は、セルガの張った聖句陣まで届く。


ガキン!ガキン!!ズシン!!!ガキン!!!!


真っ向から武良と竜神の、拳や蹴りの豪腕同士が、激突する。

(しか)し、互いに一歩も引かない。


ズガンッ!


「ふぐっ!」


武良の右正拳突きが、竜神のみぞおちに入る。


「……笹木武良。さすがは『真の勇者』だ。御前の身体強化の術式は、見た事が無い程『緻密で濃厚で剛力』だ。竜神の我と、ここまで互角に打ち合うとは!」


竜神は、腹をさすりながら少し間合いを開け、『竜眼』を開いて、武良を改めて『観』る。


「……何だと!『レベル無限大』とは、巫山戯(ふざけ)るな……『侍』?とは何だ? それに『切り捨て御免』!?御前も『断罪権』を持って居るのか!! ……何っ!『神威の勇者』もだと!!だから巫山戯(ふざけ)るな!!……『森羅万象の友』、『神の手の医師』『超絶の料理人』……『決死の殺戮者』……」


「『何』を、『観』て居られるのです?」武良は、構えたまま問う。


「我の瞳は『竜眼』と言い、『相手』の『称号』を『観』る事が出来る。しかし、御前は『称号』を持ち過ぎだ……どれ程の数の『死線』と『艱難辛苦』を、凌いで来たのだ?」竜神は、呆れた表情で、言う。


「さあ。『無我夢中』で、駆け抜けて来ました。案外楽しかったですよ♪」武良は、良い笑顔をする。


「ふ。『融通無碍』な、その笑顔。道理で、『森羅万象』や『神霊』達が、諸手をあげて味方をする訳だ」竜神も、苦笑いする。


『聖魔核、再起動しまス』隼が、宣言する。


ヴォエニ(しまった)!『楽しい戦い』に、目的を忘れたか!」竜神は、焦る。


『最新部のデータに、魔力が流れまス……データ、ハ……(ヴォン)』隼の声が、ハウリングを起こす。


「……どうした?。隼」武良の左眉が、上がる。


『……ハヤブサ?何ですの?』隼の声が、女性の声に変わって居る。


「……聖魔核の奥底に隠してあったのは、『パンドラの箱』だったか」武良は、渋い表情に成る。


オゴッ(クソッ)!目覚めて仕舞ったではないか!!」竜神は、更に焦る。


『あら。ニーズ様も、居らしたの?えーと。現在は、何年?え、600年も()っちゃったの!?庶民は、無事かしら?』


「ケルシー。庶民は、平穏無事だぞ」竜神は、ケルシーと読んだ人工頭脳(彼女)を、(なだ)める様に語り掛ける。


「初めまして。ケルシー(人工頭脳)」武良は、隼が乗っ取られたハズなのに、焦らず挨拶する。


『あら。御丁寧に、ありがとうございます。まぁ。貴方は『笹木武良』勇者様なのね。まぁ、庶民派で、あらせられるのね♪』ケルシー(人工頭脳)は、柔らかい声を出す。


「は、初めまして。現在の神官長のセルガと申します。ケルシー(人工頭脳)さんは、聖魔核の中に、居らっしゃるの?」セルガは、戸惑いながら、聖魔核のケルシー(人工頭脳)に、挨拶する。


『まぁ。初めまして。えーと。そうか。『初代神官長ケル・シェルフィ』の意識を元にした、聖魔核を制御するケルシー(人工頭脳)と申しますの』ケルシー(人工頭脳)は、現在の神官長セルガに答える。


「ケルシー。庶民は無事だ。今一度、眠りに付け」竜神は、ケルシーに言い聞かせる様に、語り掛ける。


『……セルガ様。本当ですの?』ケルシー(人工頭脳)は、疑問の口調で、セルガに問う。


「うぇっ!あの。その」竜神が、ケルシー(人工頭脳)に何か含みがある様子なので、答えを逡巡(しゅんじゅん)する。


『……成る程。ニーズ様。相変わらず、御自身の道を行かれてるのですね。ではー。セルガ様』ケルシー(人工頭脳)は、セルガに語り掛ける。


「はい!!?」セルガは、急な振りに驚く。


『ちょっとだけ、失礼しますはね♪』ケルシー(人工頭脳)は、含み笑う。


ピキン


「きゃ!」


急にセルガは、身体を、感電して仕舞った様に、ビクンと引きつらせる。

立ちん(ぼう)に成って仕舞ったセルガの視線は、地面を(うつ)ろに彷徨(さまよ)う。


急に、視線の焦点が、戻る。


「『同期成功ね♪ まぁ! セルガ様は、すんごい御身体を御持ちなのね!』」セルガは、(おもむろ)に、両手で自分の胸を、持ち上げる(ぐぐっ、たゆん♪)。魔乳の威力が、強調される。


ケルシー(人工頭脳)!強制的に借りる、(セルガ)の御身体は、大事に扱いなさい」竜神は、ケルシー(人工頭脳)(たしな)める。


「『あら、失礼。そうですはね。大事な『肉体(バディ)』ですものね』」


「現役神官長を、『肉体(バディ)』とでしか、扱わ無いのかな?」武良は眉をひそめ、渋い表情をする。


「『あら、勇者様。御怒りは嫌だは。言葉のアヤですの。勿論、笹木武良様も、大事な『玉体』ですは♪無用な王侯貴族や魔王から、庶民を守護する為に』」セルガ(ケルシー)は、微笑む。


「笹木武良。(われ)がケルシーを組み上げる時、ケル・シェルフィの自我を元にしたのだが……ケル・シェルフィの正義感が強く出てしまったのだ。

……ケルシーを起動して間も無く、『庶民を苦しめているのは、王侯貴族!』と断じて、タイ・クォーン教会神殿の防衛装備で、王侯貴族を攻撃体制に入ろうとした。

幸いにもまだ、防衛装備と繋がって居なかったので、何とか押さえ込んだのじゃが……

なぁケルシー。急激な改革は、庶民の血が流れる。自重してくれ!セルガを解放せよ」竜神ニーズヘッグは、焦りながら、説得する。


「『こちらのセルガ様も、同意見(改革反対)なのね。でも。セルナ様は、今回の魔王と契約されて仕舞ったのね……双子姉妹で、残念ですは』」セルガ(ケルシー)は、嘆く。


「ケルシー」武良は、セルガ(ケルシー)に語り掛ける。


「『な、何ですの』」セルガ(ケルシー)は、怯む。


「改革は、『侍』笹木武良(わたし)に任せて貰いたい。セルガさんと、隼の制御を、返しなさい」武良は、キッパリと宣言する。


「『……笹木武良様。その御言葉を現実にされる御力を、御持ちな御方……でも、庶民は、今この時も困窮して居ます。先ずは、王侯貴族を処分致しますは』」セルガ(ケルシー)は、両手を上げる。


ヴン


セルガ(ケルシー)の額に、金色に輝く、タイ・クォーンの紋章が現れる。


「『さぁ!目覚めなさい!タイ・クォーン!!』」


セルガ(ケルシー)は天に向かい、両手を勢い良く差し上げる。


(ぶるん!)魔乳が、激しい地殻変動を起こす!!




御読み頂き、ありがとうございます。


登場人物の、書き分けは、出来てますでしょうか?


うっかり『感想を受け付ける(ユーザからのみ)』に成ってましたので、『感想を受け付ける(制限なし)』に変更しました。


御意見・御感想を、下さい。


14日の明日も、更新させて頂きます。


宜しくお願い致します。

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