一話
続きです。
神聖暦千二百年六月一日。
この日はあいにくの雨模様だった。
日の明けぬ内から降り始めた雨は止まることを知らないとでもいうかのように勢いよく降りしきっていた。
激しい雨音が聞こえてくる中で、バルト大要塞の指令室では第三王女陣営の重要人物たちが一堂に会していた。彼らが話し合っているのは今後のことである。
「この先、我々はどのように動くべきだろうか」
重々しい口調でそう言ったのは茶髪金眼の男。彼は一人だけ車椅子に座っていた。名はテオドール・ド・ユピターという。
痛々しい姿ともいえるが、実際のところ襲撃者によって負った傷はほとんど治っている。シャルロット第三王女の固有魔法〝天恵の涙〟によって折れた骨などは修復されているからだ。
ならば何故車椅子などに乗っているのか。その理由は簡単で、単に大事を取ってのことだった。
(魔法による治癒は未だ不透明な点が多い。後から治したはずの傷が浮き出てきたなんて事例もあるくらいだからな。念には念をって判断は正しいだろう)
と、上座にほど近い位置に置かれた椅子に座っている少年――間宮夜光は考えていた。
彼が思い浮かべていたのは回復魔法、あるいは治癒魔法と呼ばれる奇跡についてだった。
習得困難とうたわれる三種――そのうちの一つである光系統に属する回復魔法は、使い手が希少なことで有名だ。理由としては光系統の中でも使用魔力が膨大であること、うまく患部が治っている光景を想像できないなどが主である。
それ故に使い手が少なく、判明している情報も少ない。わかっている情報の中には完治してから一週間経ったのに再発した、という危険なものもある。だからこそ大事を取っているわけだった。
広大な領土と豊富な人材を有するエルミナ王国にあっても使い手は数えられる程度しか存在しない。有名なのは教師でもあるカティア・サージュ・ド・メールや、初めから固有魔法として回復魔法を所持しているシャルロット・ディア・ド・エルミナ第三王女だ。
そんな第三王女――シャルロットはこの軍議の場では上座に座っていた。整った容姿はジメジメとした天候であっても陰ることはない。今も真剣な眼差しを皆で囲む長机に向けている。
しかし――と主である少女をちらりと見やった夜光は思う。
(悩んでいるな。僅かではあるけど苦しそうだ)
何時もよく〝視〟ている身としてわかる。少女の碧眼に苦悶の色があることが。
(まあ、それも仕方のないことか。こうも情勢がこじれてしまってはな)
昨日のことだ。
バルト大要塞にやってきたクロード大将軍を説得し、正体不明の襲撃者を撃退した直後、信じがたい報告が飛び込んできたのだ。
その内容は北方の覇者、ルイ・ガッラ・ド・エルミナ第二王子が軍を率いて中央へと進撃、その際にオーギュスト第一王子陣営が配置していた十万もの大軍勢が指揮官もろともに寝返り、彼を通してしまったというものだった。
「……いまだに信じられぬな、あのダヴー将軍が国王陛下を裏切るなどとは」
本心故か、信じがたいといった表情を浮かべる青年――まるでテオドールが若返ったかのように似通った容姿を持っている。
彼の名はクロード・ペルセウス・ド・ユピター、エルミナ王国が誇る四人の大将軍、その内の一人であった。
「そうは言ってもよ、現にルイ第二王子の軍門に下ったんだからそういうことなんだろうよ。まあ、俺もちっとばかし驚きだけどな。あの石頭が命令に背くどころか寝返るなんてのは想像もできねえ」
言葉遣いが荒い男――彼の名はクラウス・ド・レーヴェという。クロードと同じく現役の〝四騎士〟であった。
そんな大将軍たちにテオドールも同意だと頷きを見せている。
彼らほどの人物がそのように言及している将軍に対して興味がわいた夜光は口を開いた。
「ダヴー将軍という人はそんなに真面目な人なんですか?」
「あいつほど真面目って言葉が似合う奴はそうはいねえってくらいにはな。軍部の間じゃ有名だぜ。堅物だとか石頭だとかってな感じで」
と、夜光の質問にクラウスが答える。
彼の説明によればダヴー将軍は男性で歳は三十五、禿頭が目立つ人物だという。軍に志願できる最低年齢である十五の時から既に戦場に出ており、地道かつ着実に武勲を挙げて将軍位に就いたのだとか。
堅実な戦術を好む人物であり、多くの者から信用されているというが、その性格は決して社交的とは言えない。基本的に無口であり、むっつりと黙り込むことが常であるため何を考えているのかよくわからないそうだ。しかし命令違反や軍規違反などは一切したことがなく、加えて国王への忠誠心が厚いことから評価は高い。
「……何故そのような人がルイ第二王子に下ったんです?」
「それがわからないからこそ我々は頭を悩ませているのだ」
怪訝そうな夜光にテオドールが憂鬱な吐息と共に応じる。
その時、陰鬱な空気が漂う場に清涼な声が発せられた。
「ダヴー将軍のことは置いておきましょう。今はわたしたちが今後どう動くかを話し合うべきです」
発言者は少女――されどこの場に軽んじる者は一人もいない。何故ならその少女こそが御旗であり従うべき主なのだから。
「姫殿下の仰る通りですな。まずは今後の方針を決定するとしよう」
とテオドールが視線を下座に向ければ、座っていた文官が慌てて立ち上がる。
『は、はい!では私の方から現在の情勢についてご説明させて頂きます!』
文官は緊張を隠せない様子で長棒を手に取ると、机の上に置かれていた地図を指しながら説明を始めた。
彼が緊張するのも無理はない、と思いながら夜光は彼の声に耳を傾ける。
『密偵からの報告によりますとルイ第二王子率いる北方軍は既にニパス雪原を通過、中央との境を越えて南下しているとのことです』
「数は如何ほどか」
『ダヴー将軍率いる中央軍を取り込んだことで三十万に達しています』
その数に他に集まっていた主だった武官たちがうめき声を上げる。
『馬鹿な、この要塞に駐留している兵数と同じではないか』
『それほどの数相手に対抗できるのか?』
『それよりも中央の対応はどうなっている?』
という一人の武官の発言に、説明者である文官が応じる。
『王都に潜伏させている密偵からの報告によれば、オーギュスト第一王子陣営は混乱の最中にあるとのことでした。ろくに対抗手段を見いだせていない様子だとか』
無理もないことだと思う。
(中央の主力はほとんどが西方に出張っているからな)
現在、オーギュスト第一王子陣営の主力は西方に出撃している。西方で蜂起したアレクシア第一王女率いる叛乱軍を征伐するためだ。その数は十万とアレクシア第一王女が有する戦力よりも五万ほど少ないが、優秀な将兵のほとんどを投入しているため戦略、戦術次第では数の差など容易に覆せるだろう。加えて勇者もすべて投入しているのだから、その本気具合が見て取れるというものだ。
(おそらく初めに西方を平定する計画なんだろうな。その間北方はダヴー将軍の十万とクロードの〝光風騎士団〟で押さえ、西方戦線が片付いたからその兵力を北方に回し決戦を挑むつもりだったんだろう)
しかしその計画は東方が参戦しないという前提と、クロード大将軍やダヴー将軍が敵方に回らないという前提があってのものだ。
その前提が二つも崩れてしまった今となってはもはや当初の計画に沿って進めることはできないだろう。
けれども――、
(今更西方から軍を呼び戻すわけにもいかない。それをやったら完全に終わってしまう)
西方に向かわせた主力を呼び戻すなどという愚行を犯せば背後からアレクシア第一王女率いる西方軍に襲われるだけだ。しかも北方軍とも戦わなければいけないから挟撃されているという状況になってしまうだろう。前門の虎後門の狼という状況ではいくら勇者という規格外を有しているとはいえ、勝ち目などない。
(しかも俺たちの存在もあるからな。ますます読めないだろう)
そう、この情勢下では夜光たち東方軍がどう動くかが重要になってくる。国防の観点からバルト大要塞の全軍は動かせないとはいえ、十万もの大軍となれば戦況を引っ掻き回せるほどの数だ。それがどう動くかは各陣営とも注視していることだろう。
しかしだからこそ慎重にならねばならず、それ故に軍議はゆっくりとしか進んでいないのだ。
『中央が機能不全を起こしている今、ルイ第二王子を止められるのは我々だけだろう。ここは北方軍を迎撃すべきだと私は思うがね』
『何を言う、各方面が混乱している今こそ好機!王都へと進撃し、国王陛下をお救いすべきだろう。陛下の身柄さえ確保してしまえば我々の勝利だ』
武官たちがそれぞれ意見を言い合う。両者の意見はどちらも正しく、だからこそ誰もが悩んでいた。
(ルイ第二王子を止めなければ中央が崩壊しかねない。かといって無策で挑めば数の差でこちらが敗北するだけだ)
前者の意見にも問題があるように、後者の意見にもまた問題がある。
(王都――国王陛下を確保すれば確かに大義を得られるだろう。けど、ルイ第二王子がそういった体面を気にしない輩であればそれは悪手になる)
援軍のあてもなく王都に籠城することになれば数で劣るこちらが敗北するのは必定だ。
さて、ならばどうするか……夜光にはルイ第二王子の性格を聞いたうえで思いついた案が一つだけあった。
(素人の浅知恵だろうが……それでもいうだけならタダだしな)
夜光は意を決して立ち上がると口を開いた。
「あの、俺に提案があるんですが……」
といえば、一同は静まり返った。それも当然だろう。発言したのは若輩であるとはいえ大将軍、加えて第三王女専属の騎士である〝守護騎士〟当人なのだから。
一斉に集まった視線に気圧されながらも夜光は己が考えを語り始める。
「先ほど挙がっていた二つの意見ですが、どちらも正しいと俺は思いました。けれど、同時に間違っているとも思います」
こちらを見つめる視線に含まれる感情は様々だ。好奇、侮蔑、嫉妬といった負が多いが、わずかに期待もある。
ハッキリ言って胃がキリキリとするが、それでも一度言い出した以上、最後まで説明するのは義務だ。
湧き上がる吐き気をこらえながら夜光は続ける。
「ルイ第二王子を放置すれば大軍勢が中央になだれ込んでしまうでしょう。それでは中央が機能不全に陥ってしまいます。国家の中心である中央が混乱すれば経済は停滞するでしょうし、治安が悪化しかねない。そうなれば割を食うのは国民です。彼らの不満、不安が高まれば最悪の場合暴動という事態を生み出しかねないし、何より民にそのような思いをさせるのは姫殿下の意図するところではないでしょう」
そういえば武官たちは上座のシャルロットへと視線を向ける。彼女の堅い意思を感じさせる碧眼からは夜光の主張に賛同するという思いが伝わってくるものだ。
「かといって先に王都を――陛下の身柄を確保したとしても、それでルイ第二王子が止まらなければ意味がありません。三十万という大軍を動かしている以上、大義名分を無視してくる可能性は高いでしょう。というか無視できるんです」
不平不満を言う奴がいれば武力に物言わせて黙らせればいい。三十万という数はそれを容易く可能にする。
という夜光の説明に、一人の武官が声を上げた。
『ならばどうしろとヤコウ大将軍は仰るのですか?このまま静観してルイ第二王子が玉座を手に入れるのを眺めていろとでもいうのですか?』
「いえ、そうは言いません。俺の意見はここからです」
年が一回り以上離れているであろう武官の鋭い視線に、夜光は努めて笑みを繕って返す。
「中央――オーギュスト第一王子の陣営は西方にかかりきりのため期待はできない。となればルイ第二王子に対処できるのは俺たちだけになる。でもこちらは十万……敵の三分の一しか動かせません。クロード大将軍の〝光風騎士団〟を合わせても十一万です」
これほど戦力差がある中で、まともに正面からぶつかればいくら大将軍がいるとは言っても勝機は薄い。
しかも神剣所持者であるクラウスがバルト大要塞から離れられない以上、さらに勝率は下がるだろう。
「しかしそれほどの大軍となれば進軍速度はたかが知れています。進軍する道も大軍故にある程度決まっているし、こちらの斥候から姿を隠すことも困難でしょう」
三十万という数は相手の選択肢を狭める枷にもなりえる。それほどの大軍であれば道なき道をいくことは困難を伴うから主要街道である国道……中央と北方をつなぐ〝雪の道〟を進むことはほぼ確実だろう。兵站の問題からも他の選択肢はあり得ないと夜光は考えている。
(三十万ともなれば必要になる糧食は膨大だ。しかも彼らが進んでいるのは勝手知ったる北方の大地ではなく、温厚な気候の中央だ。どうしても進軍速度は遅くならざるを得ないだろう)
広大な領土を擁するエルミナ王国では各地域ごとの気候差が激しい。万年雪が降り続ける北方とは違って、中央は四季が移り行く。雪の上で戦うことに慣れている――慣れすぎている北方の兵士では雪のない中央の大地はまさに異国の地に感じられることだろう。
「こちらも東方の軍勢ですから決して地の利があるとは言えません。ですが、少なくとも北方の兵士たちよりかは慣れています」
とはいうが、その仮定には問題がある。それはダヴー将軍率いる中央軍十万の存在だ。彼らからすれば中央など自宅の庭のようなものだろう。地の利は向こうにあるはずだ。
と、先ほどとは別な武官が指摘してきたが、それはこちらも理解している。
「ええ、ですがそれは中央軍十万だけの話です。彼らがどれほど前から裏で手を結んでいたかは知りませんが、中央軍と北方軍が一朝一夕で連携が取れるとは思えません。いくら名うての将軍が指揮しているとはいえ、兵士は人間です。魔力砲などとは違って魔力を流せば必ず発射されるわけじゃない。指揮官が命令してもその通りに動けるとは限らない」
中央と北方――気候も違えば主食すら違う。練度もまたしかり。そのような軍勢が足並みそろえて戦えるとは到底思えなかった。
「そこに付け入る隙がある」
けれど、と夜光は一旦、言葉を区切ってから続けた。
「だからといって中央で彼らを迎え撃つだけじゃ勝機は薄い。ならどうするか、答えはルイ第二王子にあります」
「ルイ第二王子に?それはどういうことだよ、ヤコウ」
ここまで黙って聞いてくれていたクラウスが首を傾げて言ってくる。そんな彼に夜光は視線を向けた。
「以前ルイ第二王子に関してクラウス大将軍やテオドールさんが仰られていたのですが……どうやら彼は郷土愛がかなり強いらしいんですよ」
夜光が何を言いたいのかピンと来たのだろう、クラウスが目を見開く。それは驚きが多分に含まれているものだった。
「自らの生家がある北方を彼は愛している。だから彼はこれまで北方を優遇していたようですし、それ故に北方の貴族諸侯もまた彼を支持しているわけだ」
そのせいで中央をオーギュスト第一王子に牛耳られてしまったという過去があるが、もしかしたらそれすらも今日に至るまでの布石だったのかもしれない。
だとすれば空恐ろしいのだが、今はそれは関係ない。
「なのでそれを逆手に取らせてもらいます。具体的にはこちらの軍を二手に分けます。中央で彼らを迎え撃つ方と、東方から北方へと進撃する方、といった具合に」
夜光は手元に置かれていた長棒を手に取って地図上の駒を動かしながら説明していく。
「北方へこちらの軍勢が向かったとなればルイ第二王子は反転する可能性がある。仮に無視されたとしても挟撃という形を取れますから戦力差を少しでも埋められるでしょう。まあ、全軍で一方向から仕掛けるよりかはまだマシ、という話ですが」
ここで重要なのは堂々とすることだ。弱腰では荒い部分を指摘されてしまう。新参者の夜光の意見などそうなってしまえばあっという間に却下されることは目に見えているからだ。
「この作戦の鍵は速度と時機になります。いかに早く北方へとたどり着けるか、いかに正確に二手に分かれた軍勢が呼応できるか。この二点が重要になってくるでしょう」
夜光当人にはわからなかったが、そのように説明する彼の姿は堂々たるもので、大将軍の風格を感じさせるものだった。武骨な眼帯と合わさって不思議な迫力を醸し出している。
「俺は大将軍に――というか軍人になってまだ日が浅い。だからこの作戦にも至らない点が多々あることでしょう。それは皆さんの方がよくわかっているはずです。なのでそういった点は皆さんの知恵をお借りすることで修正していきたいと思っています。……どうでしょうか?」
最後に先人たちを持ち上げることを忘れずに説明を終えれば、静寂が訪れた。
しかしそれは新人の夜光を侮蔑するような痛いものではなく、彼が告げた意見を咀嚼するためのものだった。
それは彼らの表情を見ればよく分かる。彼らは一様に真剣な眼差しで考え込み、地図を凝視していたからだ。
「……俺はヤコウの意見に賛成だな。っていうか他にまともな方法がなさそうだし」
初めに口を開いたのはクラウスで、彼は同意を示してくれた。
続いてその隣に座っていたクロードも頷きを示す。
「某も賛同いたそう。ヤコウ殿自らが申されたように確かに至らぬ点は多々あるが、それは我らが補えば良い」
「……そうだな。無謀といえば無謀だが、正面切って全軍で挑むよりかは勝算があると私も考える」
と、先代〝王の剣〟であるテオドールも賛意を示してくれた。
大将軍二人と東方四大貴族家の長が賛同したことで場の流れは完全に傾いた。
『……そう、ですな。他に方法も思いつきませんし、それで行きましょう』
『うむ、ヤコウ大将軍の意見に私も賛成です』
次々に肯定の声が上がり、夜光はほっと溜息をついた。
反対意見が上がらなかったことを見計らってテオドールが上座に目を向ける。
「姫殿下、我々はヤコウ大将軍の意見を上奏致します。――ご決断を」
すると場の成り行きを見守っていたシャルロットが口を開いた。
「よくわかりました。わたしはヤコウ大将軍の意見を採用します」
その言葉に安堵を覚えた夜光は深々と椅子に座り込む。軍議の前にシャルロットから『どのような意見であっても皆さんが納得されたことならわたしは採用します。軍のことは軍人さんが一番よく知っていますからね』と聞いていても、やはり実際に承認されるまでは緊張するものだ。
それに――、
(シャルは名君になれるな。適材適所をよくわきまえている)
夜光よりも軍略を知らないシャルロットの対応としては正しいものだが、実際にそれを行える指導者というのは少ない。矜持などが邪魔をしてつい口を挟んでしまうのが世の常だ。
けれど、シャルロットはそうしなかった。だからこそそんな彼女のことが誇らしくなったことも相まって溜息が出たのだった。
『では、今後の方針も決まったことですし、次は具体的な軍の編成ですが――』
最高司令官である第三王女の承諾を得たことで、進行役の文官が話を進め始めた。
それに耳を傾けながら、夜光は別なことを考えている。
それは昨日の襲撃者の言葉についてだった。




