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ハルキンは、その領域へ入った。


紫、青、桃色の光が、星空のように煌めいていた。下にも同じ光が舞う。広大な湖のように見えたが、無数の花弁が浮いていた。


水面には、蓮が浮かぶように大きな花が三つあった。それぞれの上に、子供が寝ていた。幼い男の子が二人、女の子が一人。安らかな寝顔だ。


ハルキンは花々の間をゆっくりと移動して、子供達を見下ろした。そのまま空中をゆらゆらを漂って周る。


「可哀そうに、こんなところで寝ていたら人間ではなくなってしまうよ…さあ、起きるんだ」


ハルキンの灰白色だった頭部が、黒く染まった。


丸い目と三日月型の口に、紅蓮の色彩が灯った。


三つ又の道化帽は消えている。炎のように輪郭が揺れ動いて、黒いマントが開いた。いつの間にか複数の層が出来たマントが。赤、白、緑…


中に胴体はなかった。極彩色の空間があった。


折り重なった模様が、奥へ続いていた。いつの間にか、領域を満たしていた煌めく光が赤い闇に塗り替えられている。


花の上で、子供達の笑みが消えた。


「……うっ、うぅううっ」


呻き声が漏れた。


一人の男の子が激しく身をよじった。女の子は両手を胸へ寄せ、何かを押し返そうとした。三人とも目を閉じたまま、苦しげに息をしていた。目を覚ますのに時間はかからないだろう。


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