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昼下がり。
村の茂みを、ザーレとハルキンは森の入り口たる木立に向かって歩いていく。ザーレはコラード、ゴティエの家の偽物も同じように紐で縛り、まとめて肩に担いでいる。赤い幼児モドキが束になって呻く様は恐ろしかった。
村人達は集まってその姿を見送った。大半は、奇異の目で見ながらだが。
「あの赤い偽物を見て正体を見抜いたんだと」「妖精郷に入れるそうだぞ」「すげえ、魔術師なのか」「修行僧らしい」「なんじゃそりゃ?」
「いやあの浮いてるのは何なんだ。魔物じゃないのか」「使い魔だろう。魔術師の使い魔なら悪いものじゃない」「だから魔術師じゃないって」「ルチオ司祭、どうなってるんですか」
問いを発した男が見ると、ルチオ司祭は、森に入る二人に向けて祈っていた。隣で兵長と、ザーレ達を案内した兵士が見守っている。
「…」
男達も、司祭の真似をしてザーレとハルキンに向けて祈った。
横目で見ていた兵士が口を開いた。小声で喋る。
「あのザーレって修行僧、本当に森の魔物から子供を取り戻せるんですかね」
「…もし無理だったら、次に来る魔術師に賭けるだけだ。だが、今は信じよう」




