二人目の仲間
前回のあらすじ〜ストーカー女がハルカに弟子入りを志願した…以上終わり。
それだけ? と思う人もいるとは思うが、実際それだけであるから仕方ない…
「私、ハルカさんに憧れてるんス。それに…あなたにも憧れているんス…モミジさん」
あまりに急な展開で、俺とハルカは半ば呆然としていた。
「ハルカに憧れるのはわかるんだが…何故ただの新米勇者の俺にも憧れている?」
「あなたの凄まじい噂は聞いているんスよ。素手で黒龍を圧倒した事とか、勇者ハルカあいてに負けはしたものの健闘すた事とかも」
『人ができない事を平然とやってのける、そこにひかれる憧れる』
今のフレーズ…何かのマンガで聞いた事があるような気がしたが…気のせいだろうか。
確かこのフレーズはジョジョの…だめだ、思い出せない。
「いいんじゃないかな、旅は大人数のほうが『楽しい』し」
「同感だな。旅が楽しいことにこしたことはないし、おれたちにストーカーできるくれえだから、実力的にも問題ねえと思うぜ」
「ほ、本当っスか!? いやー嬉しいっス。 じゃあこれからよろしくお願いします! 『ハルカ師匠』、『モミジ先輩』」
『先輩』、その言葉の響きを聞き余韻にひたる俺。
そして、『師匠』と呼ばれて恥ずかしそうにするハルカ。
「よーしついてきたまえ二人とも、目的地はすぐそこだ」
「落ち着けハルカ、師匠と呼ばれて興奮するのはわかるが、目的地はまだもう少し先だぜ♪( ´▽`)」
そう突っ込む俺も興奮を隠せない。
…ほんと、単純っスねー先輩も師匠も。
まあ、こっちは大助かりなんスけど。
「ところで後輩、お前の名前はなんてんだ?」
少し言葉につまる後輩、そこまで難しい質問をしたつもりはないのだが。
「私の名前は…リリム、リリムっス。以後よろしくッス」
「「よろしく」」
『3番ゲート』と書いてある転移ゲートをとおり、俺たち4人は戦の前線の町『コロナ』までやってきた。
「いやーマジどうなってるんだこれ、人を一瞬で別の場所に移動させるなんて」
ゲートは神社の鳥居のような形をしていて上のほうに『3番ゲート』とかいてある。
「チルに一つ質問、ゲートに書いてあるあれはなんの数字?」
現在の時刻は朝の5時、俺は眠っている妖精チルを起こし質問する。
「ふぁ、おはようです紅葉さん。これは〜転移ゲートですね〜」
まだ寝ぼけまなこのチルが、眠たそうに説明をはじめる。
「ゲートは、それぞれ同じ番号のゲートに人を転移させることができます。このゲートは3番ゲートと書いてある察するに、紅葉さんたちはここに来る時も3番ゲートを通ったのでは?」
言われてみれば、ここに来る時に通ったゲートにも3番ゲートと書いてあったような…。
「そんなことより紅葉さん、そちらの女の子は誰なのです〜?」
チルはリリムのほうを指さしてそう言う。
「ああこいつか、こいつはハルカの弟子で俺の後輩のリリム」
「ふぇ〜、ヨロシクです〜リリムさん」
「うん、ヨロシクっス妖精さん」
「あいさつはそこまでだよ、これから南の王に会いに行く」
対悪魔対策本部~
「おお! 来てくれましたかハルカ殿…ん? そちらの2人はハルカ殿のお弟子さんたちですかな?」
南の王は俺たちに目線を向ける。
「そうです、右のちょっと小柄で目つきが生意気な金髪が手紙で紹介したモミジ君」
何か…少し悪意を感じる紹介だな。
「左の私より年下のくせに私より体の発育がいいかわいらしい女の子がリリムちゃん。リリムちゃんはさっき会ったばかりの新米さんなのです」
これまた少しとげのある紹介の仕方…。
「まあ自己紹介は以上にして…」
王の顔が笑顔から一転何かを思いつめている時のような険しい顔になる。
「早速、戦の計画を考えるとしようか。事態は急をようするので…」
一方そのころ西の国
「サタン様…お嬢様はどちらに?」
声の主はアスタロトである。
「ああ…アスタロトか…。娘は今出かけている…お前が話していた『異世界から来た男』に興味があるらしくてな」
アスタロトはそれを聞いて、滑稽に笑う。
「そうですか、ならいいでしょう…ですが、私はこの城の執事です。お嬢様が私に一言声をかけていただけると助かります…お嬢様にはそうお伝えください」
アスタロトは城の長い廊下を歩きながら小声でつぶやく。
「あの男に興味を抱くとはさすがです…『リリムお嬢様』」




