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女にストーキングされている!

「ハルカ~、もうちょいゆっくり移動しようぜ。この『拘束服(こうそくふく)』重すぎ」

「それも修行のうちなんだってば、がんばって」

「はあ~、かなりしんどいだがなあ」

「はあ~」と、大きなため息をついてハルカのもとへ走っていく。


ハルカと紅葉は、南の国に向かっていた。

なぜ南の国に向かっているのか…それはハルカ宛に南の王から『応援要請』が届いたからである。

それはハルカとの決闘を終えてすぐの頃までさかのぼる。



デットタウン領主 勇者ハルカ殿へ

急な依頼で申し訳ない。

なにぶん急用ゆえ何の知らせもできなんだ。

今、南の国は壊滅の危機に陥っている。

悪魔の軍勢3万が我が国に進軍を始めている。

あと10日ほどで悪魔軍は南の国土に到達するだろう。

他国は我が国に応援を出さないという方針に決まった。

このままでは多くの国民が犠牲になってしまう。

あなたの勇者としての力を貸してもらいたい。

働きに応じて地位、報酬を与えたいと思っている。

今こそ、我が国のために力を貸してほしい。

前向きな返答を待っている    -南の王ー



南の王へ

南の国の国民を思いやる心が文章から伝わってきました。

あなたの依頼を受けましょう。

依頼を受けるにあたって条件を提示します。

条件は一つ、私の弟子である勇者紅葉を戦に参加させていただきたい。

まだまだ半人前ですが腕は確かです。

弟子にも良い修行になると思うので、どうか参加をお許しください。   -ハルカ=フォルンー



このように、ハルカと南の王との間で手紙のやり取りが行われ、今紅葉たちは南の国に向かっているのだ。


紅葉が修行をするにあたって、ハルカは3つ指定したことがある。


1,『戦闘時以外は拘束服を着て過ごす事』

ハルカいわく、俺の身体能力にはまだ伸びしろがあるらしい。

それを底上げするための超重量服。

だからといって…重量500kgの拘束服とはちょっと無理があるのでは?


2,『剣術をマスターするまで剣の使用禁止』

素人が振るう剣ほど危険なものはない。

大人数での戦闘では、間違って仲間を斬ってしまう危険性が生じるため剣の使用は禁止だそうだ。


3,『スキルの使用は周りを確認してから』

俺は、ハルカとの決闘後すぐに『能力(スキル)の発動』を習った。

それについては、また今度話すとして…。

ハルカが言うには、俺のスキルは強力すぎるため周りに味方がいる状態では使ってはいけないらしい。


以上3つが、俺とハルカとの約束である。



現在デットタウンを出発して3日目。

南の国の国境までやってきた。

3日間、わずかな休憩だけで走りっぱなし。

3日でだいたい200㎞ほど移動して、もう体がガタガタである。

ハルカが能力を使って楽に移動できているのが、少し羨ましい。


だがそれももう少しの我慢。

もう少ししたら『転移ゲート』のある町に着くらしい。

転移ゲートを通れば一瞬で目的地まで移動できるのだとか。


「ハルカ…お前は気付いてるか?」

「もちろん。でも何者だろうね、町を出てからずっと僕らの速度についてこれるなんてね」

俺たちは、常時ウサイン=ボルト並のスピードで3日間移動してきた。

それに余裕でついてきているとなると、相当の手練れであることは明白である。


「おい、茂みの奥にいる奴、もうばれてるから出てきていいぞ」

紅葉の呼びかけに応じるようにして、一人の少女が出てきた。

見た目から察するに、だいたい俺と同い年くらいだろうか?


「いやーどうもどうも、気づいてたんですか。気配は消していたつもりだったけど…まあ、さすがの一言ですね」

なんか…すごく馴れ馴れしいというか軽いというか、まあ初対面に対する態度ではないな。


「…お前はなんで俺たちを付け回す? 何かの用事か?」

「んー、まあそうッスね」


「単刀直入に要件を言うと…」

「あたしをハルカさんの『弟子2号』にしてください!!」


















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