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第三十話 復讐 前編

__光輝燦然 こうこうさんぜん

メイレスの横を光が通過した。そしてメイレスの腹から血が噴きでた。

(やった)

ヒロは思った。だがメイレスは傷を修復した。

__閻魔 えんま

ヒロはそれを見て衝撃を受けた。

「こいつ、傷を治しやがった‥‥」

メイレスは振り返り自身の刀を抜いた。

__暗転 あんてん

メイレスの体が黒く染まり回転しながらヒロに向かってきた。ヒロは防御態勢をとった。

__光柱 こうちゅう

ヒロの前に無数の光の柱が現れまるで壁のように連なった。しかし回転する黒い影はその壁をいとも簡単によけ再度ヒロに向かってきた。

(まずい!)

「ヒロさん!」

フブキが叫んだそのとき、ヒロの目の前に灰色の壁が現れた。

__松毬薊 マツカサアザミ

それに対し黒い影は動きを止めた。

__向日葵 ひまわり

黄色の球体が黒い影に飛んでいく。メイレスは姿を現した。何も感情がない機械ように見える瞳に、ヒロは戦闘中でかなり体温が上がっているにも関わらず冷や汗をかいた。メイレスは刀を振り下ろした。

__暗澹 あんたん

漆黒の斬撃が球体とぶつかりすさまじい風が起こった。両者の攻撃が相殺されたのだ。メイレスとジゴロウは互いに向きあった。

「三度目の正直だな、メイレス」

ジゴロウがそういうとメイレスの刀が黒い炎に包まれた。

__黒炎 こくえん

「望むところだ、カンダ」

両者の刀がぶつかった。

__風信子 ヒヤシンス

メイレスは体を十字に斬られた。血が服に滲んでいく。

__黒点 こくてん

無数の刺突技がジゴロウを襲う。ジゴロウはその攻撃をすべていなした。ジゴロウは挑発するが如くにやりと笑った。

__薔薇 ばら

刀から炎が出た。そしてジゴロウはそれをメイレスに振りかざした。刀がぶつかるたびに火花が飛び散る。両者はとてつもない速さで互いに斬りあっていた。しばらくしてジゴロウは上へ飛んだ。

__松薔薇 シダーローズ

円を描く斬撃が飛んでくる。メイレスはそれをよけた。ぶつかった床には円を描いた穴が開いた。

__闇夜魔鏡 えんやまきょう

着地したジゴロウにメイレスは斬りかかった。ジゴロウはそれを刀で受け止めた。しかしジゴロウは着地した瞬間であったため片膝立ちだった。

(思うように力が入らん。これはまずいぞ…)

そう思った矢先

__ライトロード

ヒロがメイレスの上から斬りかかった。メイレスがそれをよけたのでヒロは技を解いた。ジゴロウの上に着地した。

「おい、重いぞ」

「ごめん」

ジゴロウとヒロはメイレスの方を向いた。

__ブライト

ヒロは自分の身体能力を上げた。そしてメイレスからの攻撃を待った。

__閻魔 えんま

メイレスは自身の傷を完治させ、こちらへ向かってきた。

__ホワイトアウト

メイレスの視界が真っ白になった。フブキは叫んだ。

「今のうちに! はやく!」

ヒロとジゴロウは同時に駆け出した。

__光輝燦然 こうこうさんぜん

__万色花蕾 ばんしょくからい

互いに出せるだけの技を出した。メイレスはここにきて歯をくいしばり怒っているような表情になった。そのとき

__暗澹 あんたん

メイレスにまとわりついていた雪がすべて切り刻まれた。そして

__闇夜魔鏡 えんやまきょう

二人の刀を一本の刀で受け止め、はじき返した。

ジゴロウは久々にひやひやした。メイレスは目を閉じて深く息を吐き、ギロリと二人を見た。あまりの気味の悪さもあいまって緊張感が高まる。

__黒点 こくてん

ヒロへ無数の斬撃が飛んできた。ヒロはそれに気づかないほどの速さだった。ジゴロウはヒロの目の前に躍り出た。

__松毬薊 マツカサアザミ

灰色の壁がメイレスの攻撃を跳ね返した。メイレスは自身の攻撃をよけた。そしてそのとき、ジゴロウは気付いた。

(こいつ、まさか!)

ジゴロウはすばやく走り始めた。

「フブキ! 逃げろ‼」

メイレスは攻撃をよけたと同時にフブキのところへ近づいていたのだ。

__暗転 あんてん

フブキはまだ攻撃を認識できていない。

(この距離ではあれを使うしかない‥‥)

ジゴロウはそれをやむを得なく使用した。

__百合 ゆり

フブキが攻撃を認識したとき、すでにジゴロウがフブキを守っていた。そして、守りきれたと束の間安堵したジゴロウはどこからか来るメイレスの攻撃を警戒した。

「カンダ、使ったな! その技を!」

__冥土 めいど

ジゴロウが攻撃に気付いたとき、ジゴロウの右手首が切られ、右手が胴体から離れていた。メイレスはジゴロウの後ろにいた。そして一瞬笑みを浮かべた。メイレスは初めてジゴロウに大ダメージを与えることができたのだ。だが、ジゴロウは右手で持っていた刀を左手でキャッチしメイレスに振りかざした。

__万色花蕾 ばんしょくからい

メイレスは胸に深い傷を負い、笑みが消えた。すかさずジゴロウを蹴り飛ばし距離をとった。ジゴロウは右腕を押さえながら倒れた。出血が止まらない。

「ジゴロウさん!」

フブキが駆け付け、介抱を始めた。

__閻魔 えんま

「‥問題ない。今から殺してやろう」

メイレスは傷を治し血は止まったがおそらく次攻撃をくらったときにはまた開くだろう。

(やはり、完全には治しきれないか)

メイレスはジゴロウとフブキの元へ着実に歩き始めた。そのとき国軍の軍服を着た二人組が走ってきた。

「大戦士殿、大丈夫ですか!」

「今こいつらを排除し‥‥」

__暗転 あんてん

次の瞬間、二人組のうち一人の首は斬られて吹き飛んだ。もう一人はその光景を認識すると叫び声をあげた。メイレスはもう一人のほうをみてまた攻撃に出た。

__黒点 こくてん

__閃光 せんこう

無数の刺突技が彼を襲おうとしたとき、彼は突然奥に突き飛ばされた。ヒロは彼をかばいながらメイレスに向け刀を向けていた。

「なぜ、俺を助けた?」

「知るか、そんなことよりこのフロアに誰も入れさせるな。死ぬぞ!」

「分かったら下へ降りていろ!」

彼はヒロの言葉をすんなり受け入れ、慌てて階段を下りて行った。

「今度は俺が相手だ!」

「やめておけ、お前は俺に勝てない」

メイレスの言葉一つ一つに重厚感があった。それに威圧されたヒロだが、完全に威圧しきれなかったようだ。

次回は1月26日21時に公開です。

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