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「ポルクス地方・奇襲」

 カイト君達はパスポートを奪った犯人の住処を探るために追いかけていたらしい。


 手際の良さに感心してるとヤエ君が弟さんを連れて二つの事件の全容を伝えた。


 どうやらワタシの言い分だとクローンだらけの国が嫌で隠れ家として作った場所で反クローン組織を築いたらしい。


 その話しを聞いた弟さんは溜息。


「余りにも愚かだ、聞いた話しよるとクローンだけじゃない一般人も加わってる話しだ」


「当たり前、何で同じ奴の顔が二、三人の中で生きないといけないの!私は私だよ!」


 他の国から来た人達に看過され自由や個人を認めて欲しい、でもそれ以外が穴だらけで略奪しないと生きていけないと主張する。


「我は双子国家ジェミニ、今の国があるのは双子が巨悪な魔物や届け人が犠牲になってやっと平和になった国だ、この国は同じ顔だろうが平等に扱う」


「私達は孤立したい!古臭い逸話なんて興味ない!」


 ワタシは声を荒げながら自分達の意見や主張を押し通すが弟さんは憤慨した。


「僕達は他の国に比べて人口が少ない、だが他の国にも負けない力がある・・・僕達は家族だ!」


 弟さん達は反クローン組織の被害について語った。


「お婆さんは孫から貰った財布を盗まれ深い悲しみに明け暮れていた、とあるお嫁さんはお金を盗まれ互いに疑心暗鬼になりながら離婚した、身体の弱い女の子は亡くなった母の大事なブローチを盗まれそのせいで自害した、手術の為に死ぬ気で働いて借金までして息子を助けようとした父親の金を盗み息子は亡くなった直後に後を追った・・・これがお前達の主張か?」


 目を背けたくなる現実にワタシも目を逸らす。


「君達が行ってるのは主張ではなく略奪だ、他人を不幸にし、挙句自分達の我欲を正当化しようだなんて図々しいだけではなく痴態まで晒す気か?」


 ワタシは拳を握りしめながら泣きそうになるのを私はそっと手を伸ばした。


「その人達の住処を教えてくれる?」


「こ、殺す気!?」


 怯えた顔で首を横に振る。


「抵抗しなければ何もしない、罪を償う気があるなら僕は保留にし、後の事は兄者が何とかしてくれる」


 ワタシは私の手を握りながら住処を教えてくれた。


 ヤエ君とシイナちゃんと一緒にワタシを送り出す。私とカイト君、ユイちゃんと弟さんは教えてくれた住処に向かうことにした。

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