「ポルクス地方・探索」
ユイちゃんが話をつけてくれたから私は仕方なく食い下がった。
本当は謝って欲しかったけどお兄さんが去った後弟さんがヤエ君に謝罪する機会が欲しいと言ってきたから設けた。
お兄さんのあの厳格の態度とは裏腹に弟さんは物腰柔らかい、ヤエ君も何度も頭を下げて和解した。
するとお兄さんからカイト君の居場所のついでに門番を探してきて欲しいとお願いされ引き受けた私達は双子国家ジェミニ(ここ)に一時的に生活させてもらえる権利を貰った。
「カイト君、シイナちゃん、何処に行ったの?」
ここは同じ顔の人が最低二人はいる、虱潰しに聞いてたら時間があっという間に無くなる。どうにか片方だけでもと探していると背後から背中を押された。
転んだ拍子にお金を落とすと直ぐ様持ち去り脱兎の如く消え去った。
「もう〜!踏んだり蹴ったりだよ〜!!返して〜!!」
私は逃げた方向に踵を返して走る。今度は逃さないと足を強く踏み込み一気に加速する。
人が集まる場所を駆けり、狭良い路地裏を潜り、相手の速度が下がると一気に追走する。
「人の物を奪うのは駄目ってお母さんに言われなかったのか!!」
近くにある看板を蹴り飛ばして盗人の顔を掠めるとびびってスピードが落ちた。
全速力で捕まえて顔を見るとそこには・・・
「私?」
そこには私そっくりな少し大人びた私が軽装の格好していた。
「くっ、離して!」
抵抗したので一発引っ叩く。腰にある刃物を投げ捨てる。
「初めましてだよね?私」
顔を見て思い出した、この娘は私がパスポートを作った時に逃げ出した私のクローンだ。
皆が駆けつける頃には観念したのか盗んだ理由も逃げた理由も吐いた。
二人の私に違和感とか嫌悪感が凄いけどちゃんと話をしてくれたから悪い子じゃなさそう。
ちょっと不貞腐れて口が悪いけどあばたもえくぼと捉えよう。
私が話を聞いてる間にユイちゃん達はシイナちゃん、カイト君を連れて帰ってきたのだった。




