「ピンク髪の異端者」その1
「ん??ん〜〜〜〜!??届け人?届け人じゃない!?お〜い!!届け人!!」
私を発見するとはしたなく馬車から飛び出して私に抱き着いてきた。
「うわっ!急に抱き着いたら危ないよ!?」
「うふふ♪ごめんなさいね♪」
てへ♪っと子供のような笑顔を見せる。髪は短くて毛先がウェーブ状に靡く。
黄金色の髪にワインレッドと赤紫の派手なドレスを身に纏う姿は勿論特徴的。
だがそれ以上に魅力的なのは彼女は半人半獣なんだ。
普段は髪と帽子で隠してるが本当は可愛い犬の耳がある。
「お、王女様、尻尾、尻尾が出てます」
興奮すると普段隠してるブンブン振る尻尾を振る姿にアルトゥルさんはこっそり教える。
「へへ!どうしてこんな所に?」
事情を話してると仲間達もぬるっと現れる。
「ほえー!?そんな遠い所に行くの!?それにそっちの女の子を送り届けるって・・・足が疲れちゃうじゃん」
私は特に気にしてないけどシイナちゃんとヤエ君は大変かもしれない。
「もし良かったらフリードリヒが使う魔法で近くの村に送れるよ?」
フリードリヒちゃんは指をパチンと鳴らして光の生命体で作られた御者が現れる。
「この前カペラちゃんがね!友情の証って教えてくれたの!!」
どうやらこの魔法は商業施設兼商会【カペラ】の大商人と自負してる【マルーティーア・アル】から教えられた魔法らしい。
一度だけ会ったことあるけど洒脱的な人だった、【金は最高の相棒だが人は金じゃ計れない】って私に恩を売らせてきたような。
「ありがとう姫様、今度私の国に遊び来て♪オススメのお菓子があるの」
「届け人ってペテルギウス国だよね?分かった!それまで死なないでね?」
軽く雑談を終えると最後にアルトゥルさんが一声掛けてきた。
「最近この辺りで花嫁の格好した化け物が彷徨いているらしい、気を付けよ」
そう言って兵隊は姫様が乗った馬車を囲うように陣形を整えて再出発した。
そう言えば彼等の目的について聞きそびれたけど・・・ま、いっか。
「届け人って凄い人なんですね!?」
会話を終えるとヤエ君が一目散に掛けてきた。その瞳はとてもキラキラしてた。
「たまたま会った友達だから気にしないで♪フリードリヒちゃんのご厚意に甘えようかな♪」
私とカイト君は警護し、ピンク髪の女の子、シイナちゃん、ヤエ君には暫くのんびりして貰うために馬車に乗らせて近くの村に向かうことになった。




