↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
9/22

3-2 近づく距離

挿絵(By みてみん)


【今回の見どころ】


「いつか、聴いてみたいです。itiさんの歌」

美月のほうから一雄のプライベート、そして音楽活動(iti)へと次々に踏み込んでくる質問の数々。

自分の内側に興味を持ってくれたと胸を熱くし、ノートアプリに『心の距離、さらに接近』と確信を刻み込んでいく一雄。

「美月ちゃんは、僕に会えることを喜んでいるんだ」

妄想のフィルターを通ってますます色鮮やかになっていく世界。しかしその裏で、少女たちの冷徹な情報収集の網が着々と張り巡らされていることを、男はまだ夢にも思わず――。



【作品紹介】


本作は、noteで「運命の人〜ストーリー〜」として執筆している小説を、小説を読もう!用に投稿しました。



一人の男がバイト先のハンバーガーショップの店員(実は地下アイドル『UVA48』のセンター・美月)への純愛を暴走させ、周囲を巻き込む大騒動へと発展していく、切なくも狂気的な音楽連動型・現実世界恋愛小説です。


【公式連動楽曲】

iti視点ソング『運命の人〜暴走〜』の歌詞世界と完全シンクロ!!

一雄の脳内で運命の歯車が激しく回り出す瞬間を、ぜひメロディと共にお楽しみください!


【2作連動の仕掛け】


主人公「宇場一雄」は、別作品『フーデリオン』の主人公と同一人物です。あちらの作品に登場する「喉に傷があるバイク屋のオヤッサン」の正体とは? そして店に飾られた「一輪の赤い薔薇」の真相とは……?


二つの世界線が交錯する時、本当の『運命』が紡がれます。



【連動楽曲】

YouTube・noteにて順次公開!

①iti視点「運命の人〜暴走〜」

②UVA48視点「運命の人〜完全拒絶〜」



激しく狂おしい音楽の予感を胸にお楽しみください。


(リンクは後書きの下にあります)

【3−2 本文】


それから、数日が過ぎた。


美月は、以前よりも一雄に話しかけるようになった。商品を受け渡すだけではなく、短い会話を続けるようになった。


「一雄さん、そのヘルメットって、やっぱりお気に入りなんですか?」

美月が、スイカ柄のヘルメットを見ながら尋ねた。


「はい。僕の大切な相棒です」

一雄は、真剣な顔で答えた。


「相棒……ですか?」


「このヘルメットをかぶると、itiとしての自分になれるんです」


「itiさんって、普段から音楽をやっているんですよね?」


「はい。歌を作っています」


美月は、少し驚いたように目を開いた。

「そうだったんですね」


その反応を見て、一雄の胸が熱くなった。

美月が、自分の音楽に興味を持ってくれた。

これは、ただの世間話ではない。

一雄は、そう思った。


「どんな歌を歌うんですか?」


「運命とか、出会いとか……そういう歌です」

一雄は、少しだけ言葉を選んだ。

本当は、今の自分の気持ちをそのまま歌っている。


美月との出会い。

雨の夜の再会。

注文番号に隠された暗号。

すべてが、歌になる。


「いつか、聴いてみたいです」

美月が言った。


一雄は、聞き間違いかと思った。

「……本当ですか?」


「はい。itiさんの歌」


一雄の手から、スマートフォンが落ちそうになった。美月が、自分の歌を聴きたいと言った。

それはつまり、自分の内側を知りたいということだ。一雄は、そう解釈した。


「ぜひ、聴いてください」


「楽しみにしています」

美月は、笑顔で商品を差し出した。


一雄は、両手で袋を受け取った。

そのとき、指先が触れた。

ほんの一瞬だった。

しかし、一雄には永遠のように感じられた。


「今日も、配達頑張ってくださいね」


「はい!」

一雄は、店を出た。


バイクにまたがってからも、すぐには走り出さなかった。ヘルメットの中で、何度も美月の言葉を繰り返す。


いつか、聴いてみたいです。

楽しみにしています。


一雄は、スマートフォンを取り出した。

そして、ノートアプリを開いた。


『美月さん、僕の歌に興味を持つ』

『いつか聴いてみたいと言われた』

『楽しみにしていると言われた』


一雄は、最後に新しい項目を追加した。

『心の距離、さらに接近』


その夜、一雄は自分の楽曲を何度も聴き直した。歌詞の一つひとつが、美月に向けた告白のように聞こえた。


いつか、美月さんと二人で聴く日が来る。

一雄は、そう信じた。


その頃、美月はUVA48のメンバーと連絡を取っていた。しかし、一雄がその内容を知ることはなかった。


翌日も、美月は一雄に笑顔で挨拶をした。

それだけで、一雄には十分だった。

その笑顔は、昨日より少し長かった。

少なくとも、一雄にはそう見えた。


「一雄さん。今日も来てくれたんですね」


美月のその一言を聞いた瞬間、一雄の中で何かが決定的に変わった。


美月は、自分を待っている。

自分に会えることを、喜んでいる。

一雄は、確信した。

運命は、少しずつ形になっている。


そして、美月のほうから、その扉を開こうとしている。


挿絵(By みてみん)



【3-3へ続く】

第9話をお読みいただきありがとうございました!

明日の同じ時間に、第10話「3-3 もっと話したい」を投稿予定です。お楽しみに!


少しでも面白いと思ってくださったら、ページ下部の【☆☆☆☆☆】でのポイント応援や、ブックマーク登録をぜひよろしくお願いいたします!


【主題歌のお知らせ!!】

主題歌は2つ 別々の視点から作詞しました!

①iti「運命の人〜暴走〜」

②UVA48「運命の人〜完全拒絶〜」


アプリから閲覧している方はお手数ですが

YouTube・noteから「なおパパ」で検索をお願いします!!


▼▼▼このアイコンが目印▼▼▼

挿絵(By みてみん)


サイトから閲覧している方は

▼▼もっと下に楽曲・noteリンクがあるよ▼▼

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。