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エピローグ2 故郷

眼を開けると、やわらかなオレンジからうす紫へと

ゆっくりとその色を変えていく、うろこ雲が見える。

気がつくとニナは、どこかの草原に立ち尽くしていた。


ここは、どこだろう。

わたし、何をしていたんだっけ。

夕日に染まる一本道を歩いていると、

遠くから声が聞こえてきた。


「ニナ姉様ー

あの声はだれ?

そうだ、弟のミヒャエルだ。


どんどん近づいてくるが、逆光で顔がよく見えない。

「お帰りなさい、姉様!」

ミヒャエルが、とびっきりの笑顔で抱きついてきた。

さらさらの金髪から、お陽様の匂いがする。


「ニナ!今日も大漁だよ!」

魚がギッシリ入った籠を誇らしげに掲げた

エミールが、左側に並ぶ。

「おーい、ばっかもん!年寄りをおいていくやつがあるか!」

ヨゼフじいさまが、かんしゃくを起こしながら歩いてくる。

「ニナさま!」「ねえさま!」

子供たちや、薬草摘みの女たちが一緒に並んで歩き出す。

ミヒャエルが手をつなぎながら、うれしそうに語り出す。

「ぼく、新しい友達ができたんだよ。

ずっと迷子だったんだけど、

その子が帰る道を教えてくれたんだ!」

「あら、そうなの、よかったわね!なんてお友達?」

「名前?あれ、忘れちゃった。どうしてだろう。」

「あれ、ニナさま、どうして泣いているの?もうすぐ村よ!」

「あれ、なんでかな。わからないわ。」

「ねえさま、ほら、いつものように歌おうよ。」


子供たちが、

ミヒャエルが、

エミールが、

んなが歌い出す。

『だからわたしは旅に出る。

 いつだって、心には森があるから。

 いつだって、帰ってこられるから。』

村の入り口ではたくさんの人々が

笑顔で出迎えている。


「お帰り、ニナ!」

「ただいま、みんな。ただいま。」


 The End


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