第一章 実力2番、努力は一番 第一話 ベタな不良たち
前回のあらすじです。
万能な力を持ち、それを隠し孤独に生活する神智仁。そんな彼に優しく声をかけ彼の心のよりどころとなっている玉舘めい。そんな誰にでも優しい聖母のような彼女には意外な秘密があって…
智仁『うーん。朝か。』
僕は眩しい朝日を浴びて起床した。時刻は6時。昨夜の夜更かしした反動が少しあるが、これも醍醐味というものだろう。さて、父の朝食を作っておくか。用意していないと何をされるかわからない。
智仁『よし、完成。』
ついでに僕自身の弁当もつくり終わり、日課のコーヒーをすすりながらテレビをつける。
『続いて次のニュースです。
先日から行われているーー』
智仁父『うるせぇ!テレビつけんな!』
ピッ
父だ。ニュース見たかっただけなのに。父の機嫌がこれ以上悪くならないうちに学校に向かうか。
智仁『行ってきます。』
返事が返ってくるはずもない一言を残し、僕は歩いて学校へ向かう。この時間ならまだホームルームまで余裕がある。少し寄り道でもしようか。そう思ったのもつかの間、曲がり角からなにか声が聞こえる。
『そこのチビ、金だせよ。』
おいおい、これは漫画じゃないんだ。なんでこんなベタなセリフが聞こえてくるんだ?まあ様子をうかがうか。
『五百円だ?そんなので足りるわけねぇだろ。』
まずい。これは暴力とかふるって財布ごと盗むって展開だぞ。襲われているのは小学生だ。さすがに止めるか。
僕は一歩踏み出して彼らの前に姿を表した。
『お?兄ちゃん、文句あんのか?見て見ぬふりして通り過ぎろ。そしたら見逃してやる。』
またもやベタな展開。令和のこの時代こんなヤンキーみたいなのがいるんだな。おっと冗談はさておき、止めなくては。
智仁『あなたこそここから立ち去ってください。まだ続けるというなら僕は黙っていませんよ?』
『なに調子乗ってんだ!お前らやれ!』
なんか顔にAとかBとか書いてそうな男たちが襲いかかってきた。普通なら絶体絶命だが、幸か不幸か僕には力がある。
僕が念じると襲いかかってきた男たちの足元に小さな竜巻が出現し、彼らの脚を持ち上げ転ばせた。
『お前らなに転んでんだ!』
智仁『僕が転ばせました。あなたもやられたいですか?』
『ちっつまんねぇ。お前ら行くぞ!』
ふぅ撃退完了。
『お兄ちゃん助けてくれてありがと。』
智仁『どういたしまして。変な人には気をつけるんだよ』
いいことをした気分だ。しかし、もうのんびりしてられる時間じゃないな。急ごう。しかし、昨日のようにテレポートすればまためいに怪しまれるかもしれない。力を使うのはやめておこう。
第一章の第一話を投稿しました。少し文字数が少ないと感じる方もいるかもしれませんが、明日に第二話を投稿しますので引き続き楽しんでいただければ幸いです。




