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第三話:人間側の観測日記

【本日未明、澁谷109前で空から降ってきた謎の侵略者が――。】

【森に落ちた個体を追い、軍が出動する事態となっており――。】


【大変です。突如!(テレビカメラが割れ、悲鳴が聞こえる)】


 弍本は大混乱だった。

 すぐさま政府は緊急条項を発令し、ELFとの戦闘、接触を禁止した。

 そして弍本のあり様をみた世界各国はすぐに、手を引いてELFたちと取引を行ったのだ。


 その結果、世界は弍本を植民地として差し出して、平和を得ることに成功した。


 当初、弍本国民から不満の声が上がり。

 クーデターやテロが頻発したが、ELFたちにより鎮圧。


 そして何よりの問題は、世界中にダンジョンと呼ばれる有機構造体が出現し始めたことだった。


 ファンタジー作品で見られるような物から、もはや形をなしていないものまで様々だったが、どれも共通して言えることは異世界に繋がったことによる影響だった。


 魔素と呼ばれる概念体が世界に流れたことにより、理が歪められてしまったのだ。


 これは我々の住む地球が、コールと呼ばれる世界に飲み込まれていっている確かな証拠であった。


 世界各国は甚大な被害を受け、ELFによる武力解決を求めた。

 しかしELFはそれを却下。

 結果として、生贄として差し出された我が国が、最も安定した治安を維持している。


 以下はELFのうち一体の観測ログだ。


【ELF観測報告書 No.3】


対象:橙髪小型個体(通称:テトス)

・身長:約110cm(推定)

・危険度:S(暫定)

・備考:

・人員1名を両生類化

・攻撃後、観察行動を実施

・明確な敵意は確認されず


 引き続き観測を行う。


【観測記録補足】


 ELF個体は我々の要請に応じず。

 彼らは戦闘意思を持たない可能性が高い。


 ただし――我々を“対象”として扱っている節がある。


 

 ELF、彼らの起源は我々の想像よりも、はるかに歪だった。

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