-冒険4-
「あぁ、もうめっちゃ腹減った」
声に出したことで更に腹が減ってきた。
何か食べれるものがないのか水場を見てみる。
もう大きな生き物がいないのはわかっているので、水を持ち上げて中に何がいるか確認する。
水球から水以外を落としてみるが、ビチビチ跳ねるカラフルな虫みたいなのが沢山いただけだった。
この虫は食べれるのか?そんな訳はないか…
寄生虫が怖いし、食べれるかの判断がつかないから困った。
食用かどうか、わかる人いるのかと思ったんだけど、この世界に人はいるんだろうか。
決めた、人を探してみよう。
水を使って人の気配を探してみる。
さっきはどうやってやったんだっけなぁ…
目をつぶり頭の上に出している水を使って広範囲を探すイメージをする。
パッと目を開くと頭上に5m以上の特大の水球ができていた。
「 うお 」
遠くを探そうとするとこうなるのか、すごい目立つじゃん。
まぁ、いいか、そのまま集中して何か生物がいるか確認する。
周りの生物は小さいのが1、2、3、4…10...20...30…多すぎて数えきれない。
中くらいのが、1、2、3、3体。こいつらは固まって行動している。
そして大きい反応が1、2、3体と多分空中に1体の4体いる。
何かがいて、その大きさは朧げにわかるが、何がいるのかはこれで把握することはできない。
わからないけど、中くらいのが3体固まって動いている所に向かってみよう。
東西南北なんてコンパスがないから全くわからない。
こちらの方角にいた筈だ。反応がある方へ向くと変わらず森の景色が広がっていた。
水を頭上に出しながら、対象に向かって走り始める。
前ではありえなかった。この速さ、風を切る感覚、爽快感。
陸上選手ってこんな気持ちなのだろうか、これだったら走るのにハマる理由もわかる。
腕を振るたびに風を切り、とんでもない速さで木々が流れていく、
岩があれば足に力を入れてそれを飛び越え、木が出てくれば体を回転させてそれを避ける。
それを繰り返しているうちに、対象の近くへと寄っていく。
走っていると声が聞こえてきた、大きな声だ。
これは獣の叫びや唸り声じゃない!
何を言っているんだろう?人なのだろうか?
待望の言語を話す高等生物に心に潜んでいた好奇心が爆発する。
足に力をいれて言葉を放つ存在に向けて、跳びあがるように急いで近寄る。
まるで肉食獣が獲物に飛びかかるようなスピードであった。
飛びついた先に声を発する者が目の先に現れる。小さ目の獣と対峙しているようだ。
よく見えない為、近付きながら目を皿のようにして様子を伺う。
「ヤーッ!!ハァアアアッ!!!
サンセイカウ!!!」
「ブイィーッ!! グエッ!」
武器のような長いものを獣へ3回突き刺した。
しかし、まだ獣の仲間がいるようだ。
その者の前にまだ2体、今にも襲いそうな低姿勢で対峙している。
戦っている。これは…人なのか?
二足歩行していて、槍みたいなものを持って戦っている。




