初めての街と夜
「今回はどうもありがとうございました」
と、僕は砂漠に倒れているところを助けてくれた男にお礼を言った。
「おう!俺は仕事があっからここまでしか送れねーけど、本当に大丈夫か?」
男は僕を心配そうに覗き込んできた。
「はい。大丈夫です、本当にありがとうございました」
「そーか!んじゃ、じゃあな。気を付けるんだぞ!」
そうして、僕は砂漠を出て、名も知らない街の前に立っていた。
「………ここ何処?……とりあえず今日の食事と宿を確保した方がいいかな」
僕は行動を開始した。
そこから先は散々なものだった。何故なら男の言っていたプリズム・ワールドなんて知るはずないし、それにただでさえ着ている服が病院着という、とてつもなく目立つ格好で注目をあびまくっていたからだ。
その一部始終は、
見た目がボロい宿にて
「あの~僕お金とか持って無いんですけど泊まらせてくれませんか?」
「あぁ、ごめんなさいねぇ。ここ経営が少し厳しいから………」
宿の女の人が僕の服などをチラチラ見ながら言う。
「あ、そうですか。すいませんでした。それでは……」
と、まぁ一日中この街の宿という宿を訪ねていったが、全部このような感じだった。
「はぁぁ~……もう諦めるしかないかな。それにさっき小さいけど広場もあったしそこで寝たらいいかな。」
そうして、僕は広場へと移動した。
広場にて
「ここなら周りから見えなさそうだし、大丈夫かな。うー…それにしてもお腹すいた……」
僕は広場の人が見えなさそうな死角となる場所に座っていた。幸い、あの男に朝ご飯は食べさせてもらったから餓死はしないだろうけど、一日中歩き回ったのだからお腹はすく。
「明日は食べ物を優先して探さないとな……」
その場所で眠くてうとうとしていたとき。
「あっれー?こんなトコに変なカッコした子供がいるぞ?」
何処からか、男の声がした。
「は?フツー居ねーだろこんなとこに。………うわマジだいる。」
「だろー?」
「なぁなぁ、どうするよ?」
「そんなん決まってんだろー!それに貴族サマの間じゃあ優秀な魔法使いを早く育成するゲームが流行ってんだろ?コイツなら可愛いーし、小さいし良い値になるんじゃね?」
話の会話から誰かが女の子に絡んでいるようだ。声の高さ的に3人位といったところだろう。
「てかこいつ話聞いてんのかよ?」
「おい、テメーのことを言ってんだよ!顔あげろよ!!」
と、ある男が声を荒げると同時に僕は髪を掴まれ、一気に顔をあげられた。僕は、混乱している頭を落ち着けて今の状況を確認する。
(え、なんで、女の子に絡んでたんじゃあ?てか可愛い、小さい?僕男なんですけど?え?えぇ?)
「…………な」
「あぁ?なんかいったか?」
「僕は男だ!可愛いとか言うな!!」
僕は可愛いなどと言われてたことに気付き冷静になったはずの頭よりも口が先に動いていた。
それがもっと悪い方向へと進むことに気付きもしないで。
「ああ"?オマエちょーむかつく。なぁ、こいつ貴族サマに売る前に遊ばねぇ?もちろん値段に影響が出ないくらいでさぁ」
「おっ!いいんじゃね?」
「おおー賛成、賛成!」
「んじゃ、あそこいくか」
僕はなんとか男たちから逃げようと考えを出していたが、それよりも先に男たちが動きだしてしまった。
「ほら~ボク?今からいいところいこうねー?」
ガシッと腕を掴まれた。
「っ!?嫌だ!絶対オマエらなんかについていくもんか!」
僕は恐怖と困惑が混じりつつも必死に手を振り払おうとするが、やはり大の大人には勝てない。けれど、僕は諦めずに抵抗を続けた。
「あーじれったいなぁ。おいオマエやれ」
「うーい」ゴスッ
「うっ……ぐ…」
僕は頭を殴られた。そして男たちの笑い声を聞き流しながら、意識が途切れた。
「う、ん?………ここはどこだ?」
何故か僕はベッドの上で寝ていた。そして見ず知らずのあの男たちが床に延びて倒れていた。
「え?なんでこの人たちが倒れてるんだ?というか何でだろう、頭が痛い……」
そこへ僕のいる部屋に誰かが入ってきた。




