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僕に起きた災難

「あ!起きてる!おっはよー!!」


「……え、いや、あの………」


突然なんか黄色い人が入ってきた。


「おい、イエローうるさいぞ。それにそいつも困ってるだろ」


「えー別にいーじゃん!それにどうせこいつ仲間にするんだろ。な?ブルー!」


「まぁ、そうだが。というかうるさいんと言ってるだろ、なんでこんな朝からそんなハイテンションなんだか……」


その黄色い人に続いて青い人も入ってきた。というか二人共超不審なんですけど。しかも、仲間にするとか変なこと言ってるし。


「あの…あなたたち誰ですか?」


僕はその二人に話しかけてみた。


「俺はイエロー!」


「え…いやそういう事じゃなくてですね……」


「あぁ、すまん。こいつはいつもこうだからな。俺はブルーだ。で、誰かと聞いたな?」


「はい、そうですけど……」


あぁよかった。ブルーさん?は話が通じそうだ。


「俺らは、昨日おまえが此処に無理矢理連れてこられるのを見つけてな。助けてやったんだ。」


「は?何言ってるんですか?」


全くこの人はなにを言ってるのかわからない。この人なら話が通じると思ったんだけどなぁ。


「いや、は?なのはこっちだ。おまえ昨日のこと覚えて無いのか?」


本当に何を言ってるんだか。昨日のことなんて覚えてるでしょ。普通。


「え、昨日?昨日といえば確か…………あ、れ?昨日何したっけ?…え?全然覚えてない昨日過ごした事も出掛けた所もその前の日も………なんで?」


覚えてない。昨日のこともそれよりも前の日のこともなにひとつ覚えてない。何故?どうして?


「いや、俺に言われても困るが。う~ん、本当に覚えてないのか?」


「はい。本当に覚えてないんです…」


「あ”ーなんでかなぁ。じゃあとりあえず、その男たちから何をしたのか聞いてみるか。イエロー!そいつらを起こせ」


「やっとブルーが話し掛けてくれた!よし、起こすね。あ、そうそう逃げないようにしないとね」


と、何故かイエローさんは机の上にあった花瓶の水を男たちに振り掛けて目を閉じ、呪文を呟いた。


すると水が勢いよく生き物のように動き始め、あっという間に男たちの手足を水のロープで縛りあげた。


「はい!ブルー起こしたよ。ロープもつけた!」


「あぁ。ありがとう。では、おいお前ら!昨日こいつになにをした?ちゃんと最初から最後まで話せよ?じゃねぇと……」


「あん?なんで俺らがテメーらなんかに話をしてやんないといけねぇんだよ?」


「………さっきイエローは魔法を使っていただろう?あいつはうるさいが腕は凄いぞ?それに、俺もオマエらよりは強いと思うが、それでも言わないのか?ああ"?」チャッ


いつの間にかブルーさんの手には小さいが切れ味がスゴそうな短剣があり、男の一人の喉元へ向かってつきつけていた。


「うわっ!?分かった全部言う!言うからそれを下げてくれ!それにどーせ縛られてるんだし逃げらんねーしこれ以上逃げたらなおさら怖いし、お願いだ下げてくれよ」


男はさっきの強気な態度は何処に行ったのか、もうすっかり腰が引けている。


チャキン


「ほら、これでいいか?なら早く言え。昨日あいつに何をした」


「俺らは昨日、広場にいたそいつを見つけて貴族に売ったら金になりそうだったから連れて帰ろうとしたんだ。そしたらそいつが反抗してきて苛ついたからちょっと遊んでやろうと考えたんだ。」


語る男が変わった。


「んで、まだ反抗してきたから、一発頭を殴ってやった。そしたら気を失ったから、此処に連れてきた。」


また違う男が話しだした。


「で、此処に来て遊び始めるときコイツを起こしたんだ。そしたら悲鳴を挙げやがって、バレると不味いから俺が一発頭を殴ってやった。が、その悲鳴を聞いたのか知らねーが、お前たちがいきなりこの部屋に入ってきた。それだからこんな格好で捕まってるんだよ。」


三人の男たちの話は終わった。でも、僕は一つもこの話が合ってるかは分からない。けど頭が痛いのは殴られたからなのだろう。


「ほぅ。大体の事は分かった。つまりオマエらがコイツの記憶が無くなった原因だな。よし、もういいぞ。」


「へぇー!じゃあオマエらは人を売ろうとして拉致をするために暴行をして、反抗したから暴行をしたただの犯罪者ってことなんだね!でしょ、ブルー?」


「あぁ、そうだ。コイツらはただの犯罪者だ。」


「じゃあ、あそこに連れていかないとね!」


イエローさんはテンションが高いがなんか危険なことをいってる気がする。


「よし、じゃあ今日は大サービスだ!ブルー待ってて、今大量の水を持ってくるから!」


と言って何処かへ駆けていった。

……そして待つこと数分後。イエローさんは大量の水を男たちにバシャバシャとかけていた。


「よし、準備完了!じゃ、ブルー合図をどーぞ!」


「じゃあな、オマエら。ちゃんと頭冷やしてこいよ。まぁ、今から行くとこは頭冷やしてこれるような場所じゃねーけどよぉ?………イエローやれ。」


ブルーさんが合図をしたとたん、イエローさんがさっきと同じく目を閉じ、呪文を呟いた。すると今度は水が球状になり男たちを包み込むと浮いた。


「おし!いっけぇぇぇぇ!!」


イエローさんが掛け声と共に空のある一点を指差した。すると水の球は勢いよく飛んでいき何処かへ消えた。


「ふぅ、久々にやったなーこれ」


僕はなんとなく、何をしたかは聞いたらいけない気がして、それ以外の事を言った。


「あ、ありがとうございました。ブルーさんイエローさん。」


「いや、別に大丈夫だよ!お礼なんてー♪」


イエローさんは照れているっぽい。


「お礼を言われることなんてそんなしてない」


ブルーさんはそっけなく返してきた。


「あ!そうそう、さっきからあいつとかこいつとかだつたからさー、名前教えてよ!…………あ、ごめん、覚えてないんだっけ」


途中で僕の記憶が無くなったことを思いだしたのか、イエローさんの声が小さくなった。でも、僕は答えを返せた。


「僕の名前は黒崎凛です。」


「!?え、記憶無いんじゃあ…?」


イエローさんは驚いたようにだった。ブルーさんも多分驚いたと思う。でも、一番驚いているのは僕だ。


「何でかよく分からないんですけど、あの、こう何て言うのかな……んー……えっと、自分の事はなんとなく分かるんですけど、思い出とか、行動とかの部分がさっぱりなんですよねみたいな?」


僕は言いたいことが上手く言えず、とても歯がゆかった。


「……まぁ、記憶喪失は色々あるからな。それはこれから考えよう。にしても面白い名前だな、クロザキリンなんて普通聞かないな。」


「あーそれ俺も思ったー!なぁなぁ、なんか変だし”リン”でよくねーか?いいだろーリン?」


名前のことを好き勝手言われたが、普通聞かない名前だと目立ちそうなので、イエローさんの言うリンと言う名前で呼んでもらうことにした。もう、目立ったせいで、あんなことになるなんてこりごりだ。


「んじゃー決まりな!よろしくなーリン」


「よろしく。リン」


「はい。よろしくお願いします。ブルーさんイエローさん」


「じゃあ、本題に移ろう。なぁ、リン俺たちと一緒に冒険しないか?」


唐突にブルーさんがいってきた。そういえば、部屋に入って来たときも言ってたっけそんなこと。


「?え、何いってるんですか。」


「いや、そのまんまだよ!だから俺たちと一緒に世界を旅しよーってこと。それにここで拒否ったらどうやって生きるの?さっきの男らは消えたし、俺らもいなくなったら記憶喪失のこと言っても信じてくれる人少ないと思うよ?」


今度はイエローさんが言い寄って来る。


「じゃあ、なんで僕なんですか?別にわざわざ助けてまで仲間にする必要がないと思うんですけど。」


僕はそのまんま疑問をぶつけた。この返事しだいで答えを決めるつもりだ。


「それはだなリンが…………仲間になったら教える」


「……………うぁー!もう、変な返し方しないでくださいよ。これじゃ答えは一つしか無いじゃないですか。

……僕を仲間にしてください!!

もー、気になるじゃないですか。あんな返事、僕って結構知りたがりなんですよ?さぁ仲間になったので教えてください。理由。」


「っとその前にー。リン!仲間になったんだから、さん付け禁止!あと敬語も」


「さん付けは気をつけます。けど、敬語はすぐには直らないと思います。僕今までずっと誰にでも敬語だったので」


今までずっと誰にでも敬語だったのかはわからないけど、多分そうなんだろう。だって口から出てくる言葉はみんな敬語だし。


「じゃあ仕方ないな。改めてよろしくリン」


「よろしくー!リン♪」


「はい。よろしくお願いします」


こうして僕は仲間が出来た。そして僕らは部屋を出た。



「あれ?理由聞いてない?え、めっちゃ気になるんですけどー!ブルー教えてくださいよ!!」


「さぁな?」


………やっぱり仲間にならないほうがよかったかな。

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