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僕がなろう系で貴族になる話  作者: あまない
三章 アエニグマ大陸
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第八話 知らなくちゃダメなこと

「お、お父様……?」


「フィリア、ダメじゃないか……勝手に夜中に出歩いたら……」


彼女は硬直して動けない。


いつもマイペースで、余裕のある雰囲気を出しているのに……。


「ア、アエニグマ……!」


ヴィルベルは総帥を睨み、怒りの感情をあらわにする。


そして次の瞬間、自身の風魔法でアエニグマに斬撃を入れようとした。


しかし、この牢獄自体に魔法を無効化する結界が張られているらしく、アエニグマどころか、鉄格子にすら傷一つ付いていない。


「先代の風の支配者も、魔法を封じられるとただの老人ですね……」


今の風の支配者は、アルム魔法学校の校長である、ヴィルベルの娘・イリスだ。


彼女はすごかった。


悪魔の契約者であり、ディアリング所有者である信之と比べても劣らない。


むしろ、それ以上とも思えるオーラを彼女は放っていた。


『フィリア、どうする……?』


小声で問いかけるが、彼女はショックのあまり動けない。


もしかしたら、このままここで殺されてしまうかもしれない。


そんな不安が信之にも襲ってくる。


「私には、夢があるんだ……」


「夢……?」


アエニグマは静かに語りだす。


周りの衛兵も、フィリアも、ヴィルベルも静かに聞いている。


「私の、そう。自分以外のディアリング所有者を、この世から消すという夢だ……」


その言葉を聞いた瞬間、場の空気が凍った。


「ア、アエニグマ様……! な、何をおっしゃるのですか!?」


「おや、お前たちにも言っていなかったか……」


信之は手の震えが止まらない。


アエニグマが言った『自分以外のディアリング所有者を消す』。


それは、自分自身も対象に入っているからだ。


この事実があるだけでも、足が竦む。


「私は特別なんだ……限られた生き物のみが使用できる指輪……それを私は何不自由なく使いこなせるという事実が!!!」


この指輪は、適合者以外が着けると指が焼き切れたり、最悪の場合、死に至るというものだ。


信之も、初めてつけた時は意識を失ったのだ。


そこにアイラが現れ、色々あって……。


「しかし、そのような生き物が他にあと六体も……それも一つは魔王!!! 許せないのだ……!」


この男は、どこからどこまで自分勝手なのだ。


よくもまあ、そんなことを娘の前で言えるものだ。


「じゃあ、なんで僕を屋敷に入れた……!?」


信之も、アエニグマが憎んでいる他の適合者の一人。


国に入ってきた時点で、何かしてきてもおかしくはない。


「気が付かなかったのか? 君の来る道中に大量の魔物を置いていたのを……?」


そう、あの魔物たちはすべて、この男によるものだったのだ。


道中に出てくる魔物がやけに強かったのも、寝ているときに結界を食べていた魔物がいたのも……。


「じゃあ、僕が来たときにいなかったのは、より強力な魔物を捕まえてくるため……!?」


「いや、あれは単純に暇をしていたからだ」


……この会話は、一旦なかったことにする。


しかし、どうする……?


ここで信之が戦っても勝ち目は薄い。


ヴィルベルを出して加勢してもらいたいが、この牢屋は魔法攻撃では開かない。


「お父様……もうやめてください……」


そんな時、ずっと黙り込んでいたフィリアが、信之の一歩前に出る。


目は前髪に隠れて見えないが、いつものように余裕のある顔ではない。


「フィリア、お前は期待はずれだった」


「……え?」


いつも優しい父親からの、初めてのこんな言葉に、フィリアは耳を疑う。


「最初、お前に魔法の才能があると知ったときに、『フィリアになら、この指輪を託せる』と思ったよ。でも成長しなかった。一定のレベルから、お前は何も変わらなかった」


「え……? お父様、何を言って……」


フィリアの喉から、掠れた声が漏れる。


目の前に立つ父親の表情は、かつての温厚さを完全に失い、まるで見知らぬ他人のようだった。


「なぜお前が家出をしたのを許可したと思う? ……もう用済みになったからだよ……」


次の瞬間、誰かの攻撃が総帥の魔道具を捉えた。


こんにちは、あまないです。

こんな暗い物語でしたっけ!?

でも、ずっとコメディって言うのもマンネリ化しませんか?

それが嫌でこんな展開にしました。

でも、人気アニメでこういう展開が無いのって何かありますか?

知っているものがあったら教えてください!!!

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