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僕がなろう系で貴族になる話  作者: あまない
三章 アエニグマ大陸
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第六話 凶悪な魔法使い

(行きたくないけど……行くしか無いよなぁ……)


今、信之は宮殿パラティウムの客室にいる。


あの後、姫が帰ってきた祝賀会と、信之の歓迎会だので盛り上がった。


そして、寝泊まりする部屋を貸してもらい、今部屋に一人でいる。


それよりも……


(地下牢ってどうゆうことだ? そのままの意味なのか? それとも……)


女神の助言の通り、地下室はあった。


しかし、総帥から『夜は出歩かないように』と言われている。


しかも、あったのは地下牢だ。


もちろん行きたくなんか無いが、神の助言に背くのはどうかと……


(行くか……)


信之は部屋のドアの取手に手をかけ、音がしないようにゆっくりと開けて、自分がギリギリ通れる隙間を作り、部屋を出た。


暗い廊下には誰の気配もしない。


暗くて何も見えないので、壁を伝って地下牢のあった場所を目指す。


足音を立てないように、つま先からゆっくりと進む。


(しかし、なんで出歩かないでって言ってたんだろ……?)


次の瞬間、横のドアから誰かの腕が出てきた。


そして、そのまま服を引っ張られ、部屋の中に入れられた。


(っ……!? 誰!? もしかしてフレッドさん!?)


部屋の中に放り込まれた力で尻もちをついてしまった。


しかし、目の前にいたのは、この国のお姫様だった。


「何してるの? 信之……?」


そう聞かれ、信之はすぐに立ち上がる。


「えっとね……その……大事な用事が……」


「用事って何? 教えて」


どう説明すれば良いんだ。


女神のことなんて……


そもそも自分が異世界から来たことは、この世界の誰にも話していない。


一から説明するべきなのか……?


「地下牢に、行く」


「地下牢……!? なんで……あそこは私も行ったことが無い危ない場所だよ!?」


どうやら彼女も、存在自体は知っていたようだ。


「色んな事情があるんだ……できれば、知ってることを話してくれない?」


「……」


彼女は下を向いて黙り込んでしまった。


話したくないのだろうか……


部屋の窓の軋む音が妙に大きく感じる。


「あそこは、凶悪な魔法使いが監禁されている所。誰がいるのかは分からないけど、内側からは絶対に抜けることが出来ない結界で覆われてる」


凶悪な魔法使い……嫌な単語だ。


なぜ女神は信之にその魔術師と会わせたいんだ……?


「それ、本当の話?」


「時々、結界師が結界の様子を見てたし、そんなことを話していたから、本当だとは思う……」


彼女が嘘をついているようには見えない。


でも、もしこのまま地下牢に行き、魔法使いが脱走でもしたら、この宮殿にいる人全員に危害が加わるかもしれない。


もちろん、目の前にいるお姫様にも……


「どうしても、行かなきゃいけないの?」


静かに聞いてくる。


信之の額には冷や汗がたれている。


「うん、でもこの屋敷の人たちが危ない目に合うんだったら……」


「分かった。一緒に行こう」


信之は彼女の言葉に一瞬耳を疑った。


つい数分前まであんなに危ないと警告していた人が、一緒に行こうと言ってくれている。


「え? 良いの……?」


「私は、どんなときでも信之の味方だし、信じてる。だから行こう」


その言葉に、涙が出そうだった。


自分のことをそんなふうに思ってくれている人がいる。


信之はその期待に応えなくてはならないのだ。


「ありがとう、フィリア」


◇ ◇ ◇


「なんだ……? 君たち……」


地下牢に着き、ドアを開け、中に入る。


そして、目の前には見覚えのある目元と髪色をした男がいた。


こんにちは、あまないです

今回は全体的に暗めでしたね、でも、こんなお話も、

たまにあったら面白いですよね?

私も結構好きです。みなさんはどうですか?

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