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僕がなろう系で貴族になる話  作者: あまない
二章 お家に帰りたい
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第八話 そのままだと土に還る所

「それでなんで凍えそうになってたの?」


ここで隠してもしょうがないので、信之はすべて話した。


「つまり、私のせいって事……?」


「……まぁそうなるけど……


でも! 火起こしてくれたから!


ほら、生きてるし!」


フィリアのさっきまでのほんの少しの微笑みが消え、本当に申し訳なさそうな顔に変わった。


「その……ごめんね……」


今までで一番暗い顔で下を向いて謝ってきた。


「あ、いや、そんな顔しないで!


ほら! 元気に生きてるよ!」


そう言うと、フィリアはようやく顔を上げてくれた。


そして次の瞬間、彼女は信之に抱きついてきた。


「うわぁ! ってフィリア……?」


フィリアの顔は信之の胸の中にあり、表情が分からない。


「ほら、私暖かいでしょ?


暖まって」


確かにフィリアは暖かかったが、信之の心の中はそれどころじゃない。


(おいおい待て待て待て!!!)


こんなふうに女の子に急に抱きつかれたことはない。


まぁ、押し倒されたことはあるけど……


「あ、ありがと、フィリア……」


そう言うと、フィリアは少し抱きつく力を弱め、顔が見えたのだが……


「スゥ……スゥ……」


この一瞬で彼女はもう一度夢の世界へ行ってしまったようだ。


◇ ◇ ◇


「「も、申し訳ありません! マレリス様!!!」」


冷え切った北の大地の奥……


ではなく、「ここを取られたくない」という理由で、その大地の入口に建てられた城。


その最上階……


ではなく、「高い所が怖い」という理由で一階に住んでいるのが、魔王マレリスだ。


「まぁいいわ……


次にちゃんとしてくれれば……」


魔王に謝っていたのは、アイラたちの馬車を襲った時の魔族と、川辺で信之たちを襲った魔族の魂だった。


「またあなたたちに肉体を授けます。


三度目はないですよ……」


二つの魂は部屋から飛び出していった。


「よろしかったのですか、マレリス様。


またあの者たちに肉体など与えて」


魔王に話しかけた青髪の子どものような見た目の少女は、配下のカラだ。


「カラ。


なぜ私が氷の適合者の彼を狙うか、お分かりで?」


カラは主であるマレリスの質問にすぐ答えた。


「魔族政権復活のためです」


マレリスはその答えに微笑んだ。


そして立ち上がり、自室の窓の外を見つめる。


「そうね。


でも、もっと大事なことがあるわ……」


正面に立っていたカラはハッとした。


その《《大事なこと》》が気になり、尋ねる。


「許せないのよ……


美女を連れて二人きりで旅をしているというのを!!!」


カラの思考は停止した。


主のマレリスが本当に何を言っているのか理解できない。


「あの……それはどういう……」


そう呟いたカラに、マレリスは間髪入れず答えた。


「あの男!


あんなに可愛い彼女を独り占めしているのよ?!


私だって小動物系でおっとりしている可愛い女の子と旅がしたいのに!!!」


カラは愛想笑いしかできない。


今まで忠誠を誓ってきた主が、こんなに取り乱しているところは見たことがないからだ。


「わ、私ではダメですか……?」


カラも小動物系で可愛い女の子だ。


しかし、またもやマレリスは間髪入れず……


「あなたには胸がないじゃない!!


胸の大きい子がいいの!!!」


カラはこの日から、何かとは言わないが育てることを決意した。



こんにちは!あまないです!

少しの間投稿期間が空いてしまいスイマセン!

この期間中は違う短編小説を書いていたため遅れてしまいました。

『いや書き溜め作っとけや』というツッコミをお願いします。

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