ママ活で射精促進ローションを使われる
「ママ活?つまり、よその女に身体を売るって事?」
「いや、デートだけでもお金をくれるって言うし。その後までとなるかどうかは会ってみてからで、そうなったら追加でお金貰える事になってて」
大丈夫か?シラユキの瞳から光が消えてる。
「…私には『手を出さない』と言ったくせに外では女に尽くすのね」
それは言わないで欲しい。俺だってあんなの見せられて発散したい気持ちもある。
共通搾精テストの結果にも納得していない。
実際にしてみない事には分からない。
シラユキは俺のバイトに反対なようだが。
クラスメイトから
「私たちの為にお金を稼ごうとしてるのよ」
「化粧品や朝ごはんの為なのに」と説得されている。
ついに。
「…王様の好きにすれば…」
王様、か。
とうとう名前で呼ばれなくなってしまった…
「ごめん。時間だから行かないと…」
◇◇◇◇
エリート養成高校の最寄駅。
「はじめましてカズキです」
「うふっ、初めましてなのに、はじめてじゃ無いよね。私たち」
ママ活の相手は中学生時代にネットゲームで知りあった自称二十代のお姉さん。
ヤリモクの心配は無い。
そのくらい俺も分かっている。
このお姉さんは大丈夫。
だって知り合って三ヶ月はチャットだけでゲームをして、しかも下ネタも言わない人だったんだよ。
信用出来ると思って、それからボイスチャットをするようになったんだ。
ゲームも上手いし、話も楽しい。
バイトの事だって、ふざけて俺から言ったんだ。
高校生になったらママ活しようかな?って。
止めてくれたんだ。
俺の身体を心配し、トラブルになるリスクも教えてくれた。
そして、もし、お金に困った時は私がママになると言ってくれたんだ。
すぐに会いたいとも言わなかった。
昨日、俺から連絡するまで忘れてたんじゃないかな?
「すみません、先にデート代を…」
「はい、五十万入ってるわ。確認する?」
封筒の中身を少しパラパラとして現金が入っている事を確認した。
金額までは数えない。
そのまま封筒をミドリに渡す。
「いえ、信用してますから。それで、これからどうします?映画とか水族館とか?」
「ごめんねカズキ君、お姉さん時間が無くって、デートはまた今度で、ホテル、いいかな?」
ホテル行くんかい!
「いいですけど…お金高いんじゃ」
「いいのよ。はい、五百万」
デート五十万、ホテル五百万だぞ!?
最初この五分の一を提示したんだ。
俺が「百万円でいいですよ」と言うと、
お姉さんが「あなた、自分の価値を分かってないの!?安売りしちゃダメ!」と逆に説得されてしまったんだ。
子孫を残す権利は、富裕層の女性たちが一生かけて稼いだ金を投じる対象らしい。
百万円だと『ちょっと高いブランドバッグ』くらいの感覚のようだ。
しかもエリート養成高校に通うほどの逸材。
もし俺が生き残り、卒業しようものなら、この数倍の金額を払ってでも俺を求め富裕層が群がるらしい。
お姉さん、富裕層だって本当だったんだ。
ホテルのドアの前でミドリには待っていてもらう。
鍵は掛けない。もし暴力や乱暴をされた時には助けを呼ぶ為だ。
「ごめんね、私、濡れづらいからローション使わせてね♡」
「っく、ごめん、もう無理だ…」
「えっ、私のことがそんなに好きなの?そんなに興奮してくれたの?」
っ、やっぱり、ダメだったか…
「そんな泣くほど気持ち良かった?また気持ち良くなりたくなったら連絡してね♡次は半額だと嬉しいな♡そのまま結婚も考えといてね♡毎日気持ち良いよ♡バイバ~イ」
お姉さん…いや、女の子って誰でもあんなにも気持ち良いものなのか?
アレを五分とか無理ゲーだろ。
ドアの向こうで「護衛お疲れ様、もう終わったから彼の事よろしくね」と聞こえる。
ミドリに合わせる顔がない。
「ミドリ、情けないだろ俺…シャワー浴びてくるから待ってて」
◇◇◇◇
「シャワー浴びてくるから待ってて」
そう言って浴室に消えた王様。
おえっ、なんだコノ臭い!
王様は何も感じないのか!
そういえば聞いた事がある。
男性は感じない臭い。だが女性には強烈な嫌悪感がする臭い。死臭、腐敗臭がする物。
臭いの出所は…ゴミ箱か。
…あった。
射精促進ローション。
なんだよアノ女!
王様にあんな顔させやがって!
次見かけたらぶん殴ってやる!
まて?これを使われてあれだけの時間持ったのか?
王様って…




