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宝くじ10億円でアバター救世主を請け負ったら、助けた英雄達が全員ヤンデレになってました。  作者: 無限飛行


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第41話 再興と復讐と

だが、と、思い留まる。

確かにリングルベルを冤罪に陥れた相手こそ、アリアとその両親が死に至らしめた、きっかけとなった人物なのだろう。


だが、誘拐されたアリアを奪還して麻薬中毒で亡くなった彼女を看取り、その復讐に燃えてハンギ兄弟の親玉に殴り込みをかけて返り討ちにあった二人は誰だったのか。

その二人こそ、リングルベルからアリアを脱出させた使用人夫婦だったのではなかったか?


だとしたら私はリングルベル再興の前に、一つの復讐を果たさないといけない。

ハンギ兄弟を手足のように使いアリアを麻薬漬けにしてポーションを搾り取った黒幕がいたはず。

彼女の死の直接的な関わりのある黒幕。

この人物への復讐を完遂しない限り、リングルベルの事を始めることは出来はしないのだ。



「サーベルさん、教えて下さい。ハンギ兄弟を使っていた人物がいるはずです。兄弟は私の両親を殺し、私自身にも大きな痛手を与えました。だから、知っているなら教えて下さい!」

「開拓村でお前を保護していた夫婦か。本当の両親では無いのだろう?今更黒幕を知ってどうするつもりだ?」

「復讐します」

「⋯⋯無駄な時間だ、止めておけ。第一お前に殺しは無理だ」

「無理、でしょう、か?」

「分かっているんだろう?お前自身も復讐は無駄な事で、まして人殺しなど到底出来やしないという事を」

「⋯⋯⋯⋯⋯⋯」

「お前は歳に似合わず知恵が回る。合理的考えを真っ先に考えているだろう?復讐では何も生まれない事もちゃんと分かって言っている。だから不思議だ。そこ迄頭が回るの自分の気持ちを無視して、まるで誰かに対する義務のように自身の気持ちを奮い立たせている。だがそれは余りにアンバランスで無理をしているのが丸分かりだ」

「え?!」



思わずサーベルの顔を凝視してしまった。

彼は私が天音の立場でアリアの復讐に臨もうと思っている事を見透かしている。

普通では有り得ない。

そしてその時のサーベルの目には、一瞬青い光が淡く揺らぐ。


そこで私は腑に落ちた。

彼は読心術。

或いは魔法的なもので私の心を読んでいるのだ。

だとしたらどこまで読めているのだろう?


分からないが表層意識くらいまでか?

或いは断片的な情報程度なのか。

だが、少なくともアリアの中身が違う事までは理解出来てない様子だ。

という事なら純粋な読心術ではない?

分からない。


ならば今後の為にもここで彼の能力値を確かめる意味も含め、コチラの情報はある程度晒すべきか。



「ハンギ兄弟は私が倒しました」

「それも嘘だな。恐らく、さっきの魔獣が勝手にヤッた事だろう」

「な、んで」

「何でだと思う?俺はだいたい相手の目を見てその人物を推し量っている。目を見れば対象がどんな生き方をしてきたか、何を支えに生きているかまで分かるんだ。そして少なくともお前の目は人殺しの目じゃない。どうだ、当たらずとも遠からずだろう?」



これでハッキリした。

サーベルを舐めていたかも知れない。

明らかに彼は魔法的?な能力で相手の《感情》を読む事が出来るのだ。

つまり《記憶》は読まれてはいない。

サーベルはそうやって自身に有益な人物か、そうでないかを精度高く判断して今の立場を確立したのだろう。

だから私、天音がアリアと育て親である開拓民夫婦の無念を晴らすのを義務だと感じている、その感情を読み取って話ているのだ。


だとしても私はその復讐という義務を果たす。

それはアリアの身体を使っている以上、避けては通れない義務だと思っている。



「はあ、分かったよ。どうやら決心は揺るがないようだな。面倒くさいヤツだ」

「⋯⋯⋯⋯まだ決めてませんが」

「分かるって言っただろうが。くそっ、まだヤツと対峙するのは早すぎなんだがな!」

「まさか、知っているんですか?」

「当然だ。そしてヤツとは俺も因縁がある。だからお前の事はある程度把握していた。生きていたのは意外だったがな」



生きていたのは意外だった?

サーベルはアリアが誘拐され、薬漬けにされた経緯を知っていた??

知っていて傍観したのか!



「勘違いするな!俺が把握したのはリングルベル使用人夫婦がヤツの根城に殴り込みをかけた話を聞きつけただけだ。言っただろう!俺のクライアントはお前を捜している貴族派閥だとな。俺が調べた頃には全てが終わっていた。夫婦は殺され、ハンギ兄弟は行方不明。その時にお前が致死量を超える麻薬漬けにされた話を聞きつけた。だからお前が生きていた事に驚いたんだ」



だとしても結果論だ。

この男は自身の身が危なくなれば、多分深追いはしない。

保身を優先する、そういう生き方をしてきたのがこの男の性分だろう。

そしてサーベルは私を何らかの形で利用しようと考えている。

恐らくだが、そのクライアントである貴族派閥に深く関わりたいのだろう。


しかし、ものは考えようか。

私もサーベルを利用してやればいいのだから。

お互いさまというヤツだ。



「知恵が回るヤツは本当に面倒くさい。俺の値踏みは済んだようだな。まあ何というか同盟みたいなもんだ。お互いの利益の為に協力って事でいいか?そして当面は俺の指示に従ってくれ。今のお前は力をつける必要がある。復讐はタイミングと能力が必要だ。分かったな」


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