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宝くじ10億円でアバター救世主を請け負ったら、助けた英雄達が全員ヤンデレになってました。  作者: 無限飛行


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第29話 開拓村

アリアのルーツを探る前に今の正確な時間を知る必要がある。

その為に町へ来たのだから。


とにかく誰かに接触して情報を集めなければならない。

問題があるとしたら私が子供で、この服装である事だろうか。

あと髪色も目立つが、そこは染め具も無いから仕方無い。



『クゥ〜ンッ』

「大丈夫。タロはこのまま屋根で待っていて」



心配そうな愛犬に待つように指示して屋根を降りる。

屋根上でもタロの大きさは目立つけど、意外に町の人間達は屋根上を気にする事はないようだ。

愛犬?

まあ、愛犬でいいか。



ザザッ

シュタンッ


難なく地面に降り立つ事が出来たけど、これからどうしよう。

私が降りたのは人の居ない小さな路地。

先ほどの市場通りは向こうの大通りになる。

いきなり人を捕まえて『今日は何年何月?』って聞いたらおかしな子供だ。

間違いなく通報されるだろう。



ガサッ

「?!」



路地奥から聴こえた何かの気配?

姿は見えないがコチラを伺う視線を感じる。

取り敢えず小屋から持ってきたナイフを向けて警戒していると現れたのは二人の子供だ。



「こんな場所で子供が何をしてるの?」

「お前だって子供じゃないか!」

「あ、そうだった」



現れたのは茶髪の10歳くらいの男の子に女の子。

茶髪はこの世界では一番ポピュラーな髪色だ。

つまり一番人口が多い髪色という事。

耳はアリア変わらず同じ大きな長耳という事は、地球のように丸くて小さい耳の種族はいないとの確信に何だか寂しさを感じる。


あと、二人とも私と同じ貫頭衣みたいな汚れ服を着ている。

貫頭衣は子供限定?

いや市場には子供もいたし、着ていた服は間違いなく洋服だった。

つまりアリアと同じ身分という事だろうか。

そして布の質から貫頭衣の形まで、私が着ている服とソックリだ。

これはどういう事だろう?



「おい、この辺りは俺達の縄張りなんだ。勝手に荒らされるのは困るんだよ!」

「縄張り、何の事?」

「とぼけんなよ!お前も開拓村の出だろうが」

「開拓村??」

ゾロゾロゾロッ

「!」



更に奥の路地から現れる子供達。

総勢6人くらいか。

しかも全員同じ色と質の貫頭衣。

開拓村⋯⋯もしかして、それがアリアのルーツだろうか?



「変な髪の毛の色してんぞ?」

「そんな事よりコイツが俺達の縄張りに入ってるのが問題だろ」

「そうだ。それが問題だ」

「追い出せばいいじゃないか!」

「え、困ってるんじゃないの?仲間にしてあげれば」

「駄目だ、コイツは余所者だぞ。アマイの開拓村じゃない。追い出した方がいい」



どうやら私は余所者認定されているようだ。

だけど一つだけ分かった事がある。

彼らの言う開拓村は一つではないという事だ。

ではアリアは他の開拓村に住んでいた?

そして開拓村とは一体何なのか。



「質問に答えてくれたら邪魔しないし出て行く」

「な、なんだよ?!」

「開拓村って何なの?」

「は?」



グループのリーダー格、最年長と思われる先ほどの10歳くらいの男の子に話をする。

彼は私の話に何故か目を丸くして驚いた。

そんな変な事を言ったのだろうか?



「お前、その服を着ていて何言ってんだよ!?」

「服?服が重要なの??」

「そんな服を着ているのは開拓村の人間だけだろうが!」

「ランベル、まだ小さい子だよ。開拓村の内容が分からなくても仕方ないよ」

「ベス、俺達はあのくらいにはちゃんと知っていた。教えない親が悪いんだ!」



彼はランベルって名前か。

後から現れた同年代の少女がベス。

彼女が彼を諌めるような物言いをしたが、ランベルは開拓村を知らない私に納得がいかないようだ。

つまり彼らからすると私は《常識も知らない余所者》という事になる。

まあ、さもありなん、だけどね。



「常識知らずで悪かった。どうやら私はお邪魔だったみたいだね。他に行くよ」

「待って?!」



私が後ろを向くと、ベスという少女が何かに気づいたように叫んだ。

今更何なの?



「その青色の髪の毛⋯⋯あなた、ラト村のアリアじゃない?」

「?!」

「おい、知り合いかよ?」

「ラト村に私の両親の知人がいたの。それで何度か村を訪れたのよ。その知人の娘がアリアだったの。そしてアリアの髪の毛は青かった。今のアナタの様に⋯⋯⋯」

「ラト村って俺達の隣村だった、あのラト村か?あのラト村の青髪の娘かよ!」



これはどういう事だろう。

私の髪色が青いと分かった途端、ランベルの態度が更に硬くなった。

まるで私を敵視始めたようだ。

ますます分からない。

彼は私に何かの脅威でも感じているのだろうか?



「ちょっとランベル、アレは彼女のせいじゃないわ!」

「そんな事は分かっている。だけどきっかけになったのは事実だ!そいつが逃げたから俺達の村は⋯⋯⋯⋯⋯ちくしょう」



ランベルはベスに諭されて私への怒りが間違いであると理解したのか、行き場のなくなった感情を押し殺している。

それはアリアが原因で彼らの村に何事があった、という事が事実であると伝わってくる。



「私が逃げたからアナタ達が村を追われた?」

「ば、馬鹿野郎、何でそうなるんだよ?!俺達の村は焼き打ちされたんだ!お前のせいで!!」



村が焼き打ちされた⋯⋯⋯。

それがアリアのせいかは別としてランベルがあれだけ言い張るのは何らかの根拠があるのだろう。

だとしても受け入れるつもりは無いけど。



「村は元冒険者のならず者、ハンギ兄弟に焼き打ちされたんだ。アイツらは逃げ出したお前を捜して俺達の村に来た。村がお前達を匿っていると思ってたんだ。そして見つからないと分かると腹いせに村に火をかけやがった。村人も沢山死んで村人は散り散りになるしかなかった。つまりアマイ開拓村の俺達は、お前が逃げ出した事に巻き込まれたんだ」


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