14. イザベラ
今日は教会の日曜学校の日、本当なら、先週に引き続き、アッシュを魔法のことでイジってやろうとしたのだけれど、肝心のアッシュの姿が見当たらない。まさか、私に恐れを成して教会にきていないのか?
「ルル、今日はアッシュはどうしたのよ」
「もう、シスターに教わることはないから、別の部屋で自習しているわ」
「別の部屋? どこよ!」
「それを聞いてどうするの?」
「また、魔法のことでイジってやるのよ」
「もう、それは無理だと思うけど」
「無理? そんなことないわよ。先週の様子じゃ、しばらくそれで楽しめるわよ」
「知らないって、おめでたいわね」
「何ですって!」
ルルはアッシュがいる時は、おとなしくしているのに、私と二人の時は猫を被るのをやめて、横柄な態度をとってくる。そんなものだから、こちらもついつい大声になる。
「アッシュくんが、今度イザベラちゃんのこと泣かすって言ってたわ」
「アッシュが、私を? そんなの無理よ」
「どうして?」
「私は村長の娘なのよ。そんなことしたらパパに言いつけてやるわよ」
「アッシュくんだって、それくらいのことは承知してるだろうから、イザベラちゃんがパパには言えないようなことをされちゃうかもね」
ルルの含み笑いに、私は少し不安になってきた。
「パパには言えないことって何よ?!」
「さあー。あたしにはわからないけど。あんなこととか、そんなことかもね」
「あんなこととか、そんなことって……」
きっと、パパには言えない恥ずかしいことだわ!
「なんだかんだ言っても、アッシュくんは歳上の男の子だから、力では敵わないでしょ」
そんな! 力づくで押さえつけられて、乱暴に、あんなことやそんなことをされちゃうの?!
ゾクゾク!
背筋に、今までに感じたことのない感覚が走る。恐怖とは少し違う。むしろこれは快楽だろうか? でも、そんな筈はない。
「大切なものを奪われちゃうかもね」
ああ、私の純潔が、アッシュに無理やりこじ開けられて奪われてしまうのね。
ピクピク!
「そんな……」
「グチョングチョンのドロンドロンにされちゃったりして」
ドックンドックン!
「ああ……いい!」
「え? 今いいって言ったの?!」
「な、な、何を言ってるの! もういい、もう結構、やめてと言ったのよ!」
「そうかしら?」
「そうなのよ!」
ああ、恥ずかしい。私ったら、何てはしたない想像しちゃったのかしら。
「それで、アッシュはどこの部屋にいるの?」
ドキドキ! 私、そこで泣かされちゃうの?!
「どこの部屋かまでは聞いていないわ」
「チッ! 使えないわね」
結局その日、私はアッシュに会うことは叶わなかった。いや、別に、アッシュに会って泣かされたかったわけじゃなくて、アッシュをイジりたかっただけだからね!




