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異世界ジャンボ宝くじ~黄色い本は都市伝説でした~  作者: コメッコ29


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空飛ぶ技術

「さて、アロハの目的だけどな。実はあたしもまだ知らねーの」

「とりあえず魔族はいるけど、悪い奴じゃないし、魔王もいないよ。種族の争いもないし、人属が蔑まれてもいない。いわゆる平和って奴」


「まぁ、アロハが来た事で、この世界のノイズにはなるはずだから、何かしらは起こると思うけどな」

 まったく頼りにならないおばさんだな。さて、困ったぞ。オプオプ博士はどうだろう?

「オプオプ博士はどう思う?」


「使えないエルフだな。普通、最初に会った奴がキーマンになるのに、何も知らないとか」

「キスで起きたんだから、重要なはずなんだよ。思い出せ!」


「失礼しちゃうね。この糞AIが!」

「糞って言う奴が糞なんだよ!このトンガリ!」


 普通にまいるな。時間が経てばイベントが起きるのかな?

 とりあえず、街に出てイベント発生待ちでもするか…フローは昼間から飲んでるだけで何も起きそうもないし。


 退屈な人生に彩りを。とか思って来たのに、もっと退屈な所に来てしまった。


 もう帰りたいな。でも帰り方も分からない。そもそも帰れるのかな?オプオプ博士は知ってるかな?


「異世界が政府公式になった背景には、現世に戻れることが確定した事が大きいです」

「ただし、帰りかたは異世界ごとに異なるので、私の解析では回答は出来ません」


 オプオプ博士。普段は嘘も平気でそれっぽく言うのに…今回に限って誠実なのね。

 とりあえず、何が起きても大丈夫なように身体とか鍛えて、魔法の修行でもしておこう。


 てか、フローは魔法使えるのかな?空を飛んでいる人がいるから、魔法はある世界なんだろうけど。


「魔法?もちろん使えるに決まってんだろ」

 へー、やっぱり使えるんだ。さすがはエルフって所か。


「僕にも使えるの?教えてよ」

「やっぱり基本はファイヤーボール的な奴?」


「アロハももちろん使えるけど、火を出すなら、お前らの世界のライターっての使ったほうが早いだろ?疲れねーし」

 身も蓋もないこと言うな…


「とりあえず表出ようか?家壊れっから」

 そう言ってフローは湖の畔に僕を連れて来た。


「パチン」

 フローが指を軽く鳴らす。その瞬間に湖の水の大半が蒸気になった…


「す、スゲー!これだよこれ。爆裂的なやつ」

「でも、魚取る位しか役に立たないぞ」

「そんなことないでしょ?クジラでも取れそうじゃん。他には?」


「とりあえず、空飛ぶ魔法って言うか、空飛ぶ技術を教えてやるよ」

 技術?空って技術で飛べるのかな?異世界だからまぁいいか。


「まず、アロハの言う魔法ってのは自分の中のエネルギー、ドラゴンボールで言う所の気だな。それを使う」

「ちょっと待って。フロー何でドラゴンボール知ってるの?」

「細かい所気にすんな。有名だからに決まってんだろ」


「でな、その気を使ってこの世界の物理法則を歪めるんだよ。起こる事象を書き換えると色々なことが起きる」

「ざっくり言うと、それが魔法だな」


「その設計図が魔道書とかで、トリガーの手助けをするのが、魔法陣とか呪文やらスペルって奴」

「それぞれの世界で物理法則は少し違うから、どこでも使えるわけじゃねーけどな」


 なんとなく分かった。

「で、空はどうやって飛ぶの?」

「普段垂れ流してる気を空気に混ぜる。それだけ」


「それだけってどうやるのさ?」

「水に砂糖を溶かす時どうする?」


 マドラーが頭に浮かんだ瞬間、僕の身体は宙に浮かんだ。バランス取るのが意外と難しいな。

 でもふわふわしてめちゃくちゃ気持ちいい!


「な?陣もスペルもいらない。だから技術なんだよ。基本だ」


 おぉ!やっと異世界らしくなって来た。






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