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異世界ジャンボ宝くじ~黄色い本は都市伝説でした~  作者: コメッコ29


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糸電話

「おっさん、現世からの通信だ。ニコ?お前の娘らしいぞ」

「何これ?糸電話?こんなんで現世と通話できるんだ。面白い…」

「ごちゃごちゃウルセェな!時間短いんだからさっさとしろ」


 あれで現世とつながってるのかな?本当にニコだったら、僕も少し話がしたいな…


「もしもし?笑湖、ごめんな。パパ突然転移しちゃって。ハム次郎もついてきちゃって大変だったんだよ」


「うん。今は大丈夫。現地の人が助けてくれたからね」


 本当に糸電話で会話してる。相手の声は聞こえないな。


「その現地の人、エルフなのにジャージなんだよ。パパげんなりしちゃった」

「それどころじゃない?どうしたの?校長先生が勇者?弁慶さん?」


 なんだろ?うちの学校の七不思議に校長先生が元勇者ってのがあるけど、その事かな?


「ごめん。笑湖、泣かないで。パパなる早で戻るから…え?お母さん?笑実がどうしたの?」


 やっぱりニコだ。亡くなったお母さんの名前…

 笑顔が実るでエミ、笑顔が湖のように貯まるでニコって聞いた事がある。素敵だよねって話をしたよな。


「笑湖!ねぇニコ、ニコ…」

「電話、切れちゃったみたい…」

 おじさんが紙コップを握りしめて呆然としてる。


「おじさん。どうしたの?通話途切れちゃったの?」

「魔力切れだ。現世に魔力は少ねーからな。それでも、アメデオの半身がいるから時々は通信できんだよ。おっさん、何かあったのか?」


「いや、娘がちょっと気になる事を…母親の事で…」

「フローさん。現世で亡くなった人が異世界で転生してる事はあるんだよね?」


「私が答えましょう」

 オプオプ博士…得意気だな。


「良く混同されがちですが、皐月さんのように転移した場合と、現世で死亡して異世界転生した場合とでは、根本的な違いがあります」


「糞AI、いい。あたしが説明する」

「なんだと!トンガリ。オレの見せ場を取るんじゃない!」

「まぁ、オプオプ博士落ち着いて」

 やっぱりオプオプ博士出たがりになってる…


「異世界転生は確かにあるが、ほとんどの場合は異世界側の召還と現世での死亡タイミングが合った時だ。それに、最近はあまり聞かない。転移のが楽だかんな」


「でも、娘が現世で元勇者とか佐藤さん、チャロなんとかって人に会って…母親の事を聞いたらしいんだよ」


「そんなに都合良く事は運ばねーんだが、その勇者はあたしの元パーティーメンバーだ」

「それに、チャロアイトが絡んでんなら、強ち荒唐無稽な話じゃないかも知れねーな」


「オレはもう一度だけ妻に会いたくて…その手がかりがあるかも知れないって…ここに来たんだ」

「フローさん。何か知ってるなら教えてくれ。頼む」

 なんだろ?ニコのお母さんが転生してるって事かな?おじさんが必死にお願いしてる。


「とにかく落ち着け。どのみちお前はすぐに帰れねーから…」

「現世では通信する魔力が貯まるのに時間がかかんだよ。今は待つしかねーよ」


 僕もニコと話がしたい。次のチャンスが来たら、お願いしてみようかな?


「まぁ、陽光と弁慶がいりゃ何とかすっだろ。賢者のあいつも現世にいるしな…嫌な奴だが」


 陽光って、校長先生の名前と同じ…もしかして、あの七不思議は本当なのかな?







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