アメデオ
「おっさん、ハム次郎に餌やるなよ!暫くはお前のゼリーしか食べさせるなよ」
フローの家に着くなりおじさんが釘刺されてる。
「しかし、なんで生き物連れて来た?禁止事項に書いてあったろ?」
「黄色い本の事?読んでたら急に本が光って、気がついたらあの山にいたんだよ。ハム次郎は巻き添え食らったんだね」
「事故転移か…最近増えてるみてーだが、まさか宝くじ転移でもやらかすバカがいるとはな」
「まぁ、仕方ない。何にせよ、前後賞ふたり共揃ったね。幸運なふたりが…」
「ところで、その猿みたいのはこちらの生物ですか?」
うわっ!壁に猿みたいのがいる。しっぽが9本に分かれてるよ。九尾の狐みたい。
「おっさん、もう見えるのか?なるほど…」
「アロハもそろそろ見えるんじゃないか?」
「うん見えるよ。今朝まではいなかったよね?」
「最初からいたぞ。お前には見えてなかっただけだ。分かりやすく言うと、お前のレベルが上がったから見えるようになったんだ」
「こいつは『アメデオ』あたしのペットだ。ハム次郎も仲良くしてくれ」
フローのペット?レベルが上がったからって?オプオプ博士どういうこと?
「私のデータによると、その生物には認識阻害がかかっていたと思われます。結界のようなモノです。アロハさんが見えるようになった理由は、フローさんの言うとおり、レベルアップしたのでは?ゲームのようなレベルとは違うようですが」
へー。よくわからないけど、僕も強くなってるのかな?絶対零度も近いのかな?
「さわっても平気?」
「あー。害はねーから大丈夫だ」
「ほら、ハム次郎君。アメデオだって。仲良くしようね」
アメデオがハム次郎君の頭を撫でてる。ほっこりするな。僕も恐る恐るアメデオの頭を撫でた。異世界の生き物に初めてさわったよ。カワイーな。
え?突然アメデオの目が光を放つ。何?なんなの?僕変なことしたの?
「フロー、フロー。アメデオの目が青白く光ってるよ?」
「大丈夫だ。現世のアメデオからの通信だな。ナイスタイミングだ」
アメデオのしっぽが4本に減ってる。フローが戸棚から紙コップを2つ出した。糸でつながれてる…糸電話だよね?
フローが紙コップを耳にあててる。もう1つはアメデオが口にあてた。ぷぷっ!ペットと糸電話遊びするのかな?
「おう!あたしだ。半年ぶりか?ってお前誰だ?ニコ?そんな奴あたしは知らねーぞ」
「あー、いるぞ。ハム次郎も一緒だ。代わるぞ」
え?ニコ?
「おっさん。お前の娘みてーだが」
嘘?皐月って確かにニコと同じ名字だけど…皐月さんってニコのお父さんなの?




